動画に元から入っている音声(例 : ゲーム音)とは別に、DaVinci Resolveで音声を挿入し、編集をしたいという場合、どうしたらよいのでしょうか。
- BGM(音楽)
- 効果音(SE)
- ゲーム実況用に、録音ソフトで別撮りしたマイク音声
具体的なやり方について見ていきましょう。
今回はエディットページでの編集を前提としています。
便宜上、音声全般の表記を「BGM」で統一しています。
目次
BGMを読み込んで配置しよう
メディアプールで読み込む
まず、メディアプールでBGMを読み込みましょう。
- メディアプール上で右クリックし、「メディアの読み込み」をクリックする。
- 追加したい音声ファイルをダブルクリックする。
- メディアプールにBGMが読み込まれる。
▲音声ファイルを読み込んだところ
基本的なやり方は、動画の場合と同じです。
タイムラインに配置する
つぎに、BGMをタイムラインにドラッグ&ドロップします。
クリップを左右にドラッグし、音を鳴らすタイミングを調整してください。
なお、画面上部の「サウンドライブラリ」ボタンからもBGMをタイムラインに配置できますが、今回は割愛します。
オーディオトラックを理解しよう
波形を表示
初期設定で波形を表示する設定になっています。
もし波形が表示されていない場合は、「タイムライン表示オプション」を開いて、波形を表示する設定にしましょう。
波形の見方ですが、縦幅が大きいほど音量が大きく、縦幅が小さいほど音量が小さいことを意味しています。
波形を見やすく
ひょっとしたら、波形が見づらい、編集しづらいことがあるかもしれません。このようなときは、必要に応じてUIを調整してください。
UIを初期設定に戻したい場合は、画面上部の「ワークスペース」→「UIレイアウトをリセット」を選択します。
ソロとミュート
複数のオーディオトラックを使用している場合は、「ソロ」と「ミュート」を覚えておきましょう。
機能 | 説明 | |
ソロ | ONだと、ほかのオーディオトラックを再生しない | |
ミュート | ONだと、そのオーディオトラックを再生しない |
たとえば、「オーディオ 1」のソロをONにすると、このトラックの音声だけを再生できます。ほかのトラックの音声は再生されません。
▲ソロ
また、「オーディオ 1」のミュートをONにすると、このトラックの音声は再生されません。ほかのトラックの音声だけが再生されます。
▲ミュート
BGMをカットしよう
先頭、末尾
たとえば、BGMの先頭をカットしたいという場合は、再生ヘッドを任意の位置に移動します。
そして、クリップの端を右方向にドラッグしましょう。必要に応じてNキーを押し、スナップのON/OFFを切り替えると便利です。
途中部分
まず、基本的なカット編集の方法については下記ページをご覧ください。不要な部分にイン点・アウト点を打って削除するだけです。
しかし、このやり方だと動画(映像・音声)もまとめてカットされてしまいます。
▲イン点・アウト点を打ったところ
もし動画はカットしたくない、手を付けたくないということであれば、動画関連のトラックはロックしましょう。
▲「ビデオ 1」と「オーディオ 1」をロックしたところ
そうすると、ロックしたトラックは保護されるので、BGMのみをカットできます。動画に影響は出ません。
音声を削除するときは、DeleteキーとBackspaceキーの使い分けも重要です。
- Deleteキー : 削除後、後方のクリップが前方に自動移動
- Backspaceキー : 削除後、後方のクリップは移動しない
フェードイン・フェードアウトしよう
フェードをかけることで、BGMの出だしや終わりがスムーズになります。
- フェードイン : じょじょに音量が大きくなる
- フェードアウト : じょじょに音量が小さくなる
やり方ですが、たとえばフェードインの場合は、オーディオクリップの左上にカーソルをあわせて、右方向にドラッグしてください。
または、オーディオクリップを選択した状態で「トリム」→「再生ヘッドの位置までフェードイン」でもかまいません。
オーディオエフェクトをかけよう
エフェクトを追加する
エフェクトを適用することで、音を響かせたり(リバーブ)、ノイズを低減する(ノイズリダクション)ことができます。実際にやってみましょう。
まず、「エフェクトライブラリ」ボタンをONにします。
すると、左下にエフェクトライブラリが表示されるので、「オーディオFX」の「FairlightFX」をクリックしてください。
そして、任意のエフェクトをクリップまたはトラックにドラッグ&ドロップします。
- クリップにドラッグ&ドロップ → クリップに適用
- トラックにドラッグ&ドロップ → トラックの全クリップに適用
もしクリップの一部分にだけエフェクトを適用したい場合は、あらかじめCtrlキー + Bキーで分割しておきましょう(レイザー機能)。
設定画面の見方
たとえば、「Reverb」を適用すると下記画像のような設定画面が表示されます。
「Reverb」の部分でON/OFFの切り替えができ、また「デフォルト」の部分でプリセットを変更できます。細かい設定もできますが、この2点をまず覚えておいてください。
もしこの設定画面を閉じてしまった場合、以下の手順で再度開くことができます。
- タイムライン上のクリップを選択する。
- 右上の「インスペクタ」ボタンをONにする。
- 「カスタム」アイコンをクリックする(下のほうにある)。
エフェクトを削除する
エフェクトの削除も「インスペクタ」で行います。
- タイムライン上のクリップを選択する。
- 右上の「インスペクタ」ボタンをONにする。
- ゴミ箱アイコンをクリックする。
音量を調整しよう
最後に音量調整しましょう。各音声のバランスを整えていきます。
トラックの音量を変える
オーディオトラックの全クリップの音量を変えたい場合は、右上の「ミキサー」ボタンをONにします。
すると、右下に設定画面が表示されるので、「オーディオ 1」や「オーディオ 2」の音量を調整してください。
クリップの音量を変える
しかし、クリップごとに音量を変えたいというケースもあるでしょう。
このような場合は、クリップに表示されている横線を上下にドラッグすることで、個別に音量を調整できます。
同様のことは、「インスペクタ」の「クリップのボリューム」で行うこともできます。円形の矢印アイコンで音量をリセットです。
ほかにも、キーフレームという機能を使って自由自在に音量を調整する方法もあります。Altキーを押しながら横線をクリックし、赤点を上下にドラッグしてください。
全体の音量を変える
すべての音量を一括で変えたい場合は、「ミキサー」の「Main 1」を調整してください。
音を消す
音声を消したい、ミュートにしたいという場合は、上で述べた方法で音量を最大限まで下げます。
または、クリップで右クリックし、「クリップを有効化」のチェックを外す方法でもかまいません。
もし動画に入っている音声だけを選択したい場合は、Altキーを押しながらクリップを選択することでリンクを解除できます。
まとめ
音声をカット編集するさいは、ほかのトラックにも影響を及ぼしたいのか、それとも及ぼしたくないのか、明確に意識しておきましょう。
また、ゲーム実況動画の場合は、ゲーム音とマイク音(自分の声)の音量バランスが重要です。ゲーム音はマイク音よりも少し小さくするのがポイントです。
DaVinci Resolveの使い方で不明な点がある場合は、当サイトのほかの記事もご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。