OBS Studioで高画質・高音質な配信をする方法

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OBS Studio(以下OBS)で配信するさい、どのように設定すれば高画質・高音質な配信ができるのでしょうか。画面が荒くなって困ったという経験は、だれもがあるはずです。

画質で重要なのは以下の設定です。

  • ビットレート
  • 解像度

また、音質で重要なのは以下の設定です。

  • 音声ビットレート
  • サンプリングレート

少し説明が長くなりますが、ポイントを押さえていきましょう。



画質設定は柔軟に変更する

画質の設定は、他人の設定をコピーしてもあまり意味がありません。なぜなら、配信では以下の3つを意識しないといけないからです。

  • 配信サイトの仕様
  • 配信者のPCのスペック
  • 配信者の回線速度(上り)

可能なかぎり高画質にしたいところですが、目的・環境に合わせて柔軟に設定していかなくてはいけません。たとえば、PCのスペックが悪いのであれば画質を落とさざるをえないこともあるでしょう。

画質については、配信者が自分自身で悪戦苦闘して設定する必要があるのです。他人の設定をコピーして終わりではありません。設定を自分用に合わせるのを忘れないようにしてください。

ビットレートの設定をしよう

ビットレートとは

画質をよくしたいなら、まずはビットレートの設定が重要です。

  1. 「設定」→「出力」の順にクリックする。
  2. 「出力モード」を「詳細」にする1)「基本」でも設定はできますが、当サイトでは「詳細」で統一しています。
  3. その下の「配信」タブを開く。
  4. 「レート制御」が「CBR」になっていることを確認する。
  5. 「ビットレート」に数字を入力する(例 : 3,000kbps)。

映像ビットレートの設定

ビットレートは、たとえば「3000kbps(キロビーピーエス)」というような数字で表します。数字が大きいほど高画質にできると思ってください。

逆に数字が小さすぎると、動きの激しい映像では画質が荒くなり、モザイクがかかったような映像になることがあります。

荒い画質をさして、「モザイク画質」といわれることがあります。これはビットレートが不足して、ブロックノイズとよばれるものが発生している状態です。

ビットレートには、映像ビットレート音声ビットレートがあります。上で書いたのは映像ビットレートの設定です。音声ビットレートも、数字が大きいほど高音質になります。

  1. 「設定」→「出力」の順にクリックする。
  2. 「出力モード」が「詳細」になっていることを確認する。
  3. その下の「音声」タブを開き、「音声ビットレート」に数字を入力する(例 : 128kbps)。

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むやみに高ビットレートにできない理由

では、単純に大きな数字にすればよいのかというと、そうではありません。なぜなら、以下の2つの理由があるからです。

  • 配信サイト側で、ビットレートに上限が設けられている。
  • 配信者の回線速度(上り)が遅いことがある。

配信サイトのビットレートの上限というのは、たとえば6,000kbps以上のビットレートだと配信が切断される、不安定になるというような制限です。つまり、配信サイト側の仕様です。ユーザー側ではどうしようもありません。

また、配信者の上りの回線速度が遅いというのは、たとえば上りの速度が800kbpsしか出ないというような状況を考えてください。下りの速度ではない点に注意が必要です。

重要なのは下りの速度ではなく、上りの速度です。ライブ配信では、配信者のPCから配信サイトへ、データを送信(アップロード)するからです。

ビットレートの決め方

具体例

では、ビットレートの設定はどうすればよいのでしょうか。以下のように考えていきます。

  1. 配信サイトの上限ビットレートを調べる。
  2. 自分の上りの回線速度を調べる。
  3. 1と2を比較し、低いほうに合わせてビットレートを設定する。

たとえば、配信サイトのビットレート上限が2,500kbpsで、かつ自分の上りの回線速度が10,000kbpsであれば、2,500kbpsに設定します。

かりに上りの回線速度が800kbpsの場合は、2,500kbpsに設定してはいけません。紙芝居のようにカクカクと動く配信になるからです。

高画質な配信がしたいなら、ADSLは完全に不利です。光回線が必須です。

配信サイトごとのビットレート上限

配信サイトごとのビットレート上限については、下表をご覧ください。注意したいのですが、ビットレート上限は映像ビットレートと音声ビットレートを合計したものです。

ビットレート上限 設定例(映像+音声)
ニコ生 6,000kbps 5,872+128
ツイキャス 6,000kbps(公式推奨は5,000) 4,872+128
Twitch 6,000kbps 5,872+128
YouTube Live 51,000kbps(事実上、上限なし?) 6,000+128
OPENREC 2,500kbps 2,500+128
Mixer(旧Beam) 10,000kbps 6,000+128
インターネット環境によっては、上表どおりの設定をするとカクカクするかもしれません。その場合は、ビットレートを下げます。

ニコ生、およびツイキャスについては、ビットレートの上限が段階的に引き上げられており、最大6,000kbpsの配信も可能になりました。

関連 【ツイキャス】ついに1080p対応!超高画質配信のやり方と、OBSの設定方法

関連 【ニコ生】OBSで高画質なゲーム配信をしたい人のための設定方法

解像度はビットレートとセットで考えよう

解像度の設定

高画質にしたいなら解像度の設定も重要です。「解像度」という用語はいろいろな場面で用いられますが、ここでは幅x高さで表す画面サイズのことと思ってください。

  1. 「設定」→「映像」の順にクリックする。
  2. 出力 (スケーリング) 解像度」で任意の解像度を設定する(例 : 1280x720)。
  3. 「縮小フィルター」で「ランチョス」を選択する。

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「基本 (キャンバス) 解像度」については、通常はPCモニターの解像度になります。基本的には変更する必要はありません2)もしどうしても「基本 (キャンバス) 解像度」を変更せざるをえない場合でも、「出力 (スケーリング) 解像度」と同じ解像度にしてください。そうしないと画面が見切れたり、黒帯が表示されます。「出力 (スケーリング) 解像度」で解像度を変更しましょう。

「縮小フィルター」は、「基本 (キャンバス) 解像度」を「出力 (スケーリング) 解像度」に縮小するさいに使う機能です。理論上は、「ランチョス」がもっとも高画質に縮小できます。

むやみに解像度を大きくできない理由

解像度は大きければよいというわけではありません。以下の3つを考える必要があるからです。

  • OBSの映像ビットレートの設定
  • 配信サイトの仕様
  • 配信者のPCスペック

解像度を大きくしても、映像ビットレートが不足していると、逆に画質が落ちてしまいます。たとえば、映像ビットレートを500kbps、解像度を1920x1080に設定したらどうなるでしょうか。下記画像のように画質が破綻します。

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▲明らかにビットレートが不足した状態です。ゲーム画面は『スーパーマリオ オデッセイ』(任天堂)より

解像度の設定は、ビットレートとセットで考える必要があるのです。もし1920x1080に設定したいなら、ビットレートは最低でも3,000kbps以上に設定しましょう。回線速度が遅い場合は高ビットレートにできないため、1920x1080の解像度はあきらめてください。

解像度を1920x1080にするなら、ビットレートもそれに合わせて高く設定する必要があります。そして高ビットレートにするには、上りの回線速度が速くなくてはいけません。

また、もし回線速度に問題がなくても、PCのスペックが問題になるケースがあります。というのも、解像度が大きいほどPCに大きな負荷がかかり、映像が滑らかに動かなくなる場合があるからです。たとえば、1280x720と1920x1080を比較した場合、後者のほうがPCの動作が重くなります。

配信サイトごとの解像度の設定例

解像度の設定は、下表を参考にしてください。基本的には1280x720がお薦めです。なぜなら、画質やPCスペックとの関係で無難な設定だからです。回線速度が遅いなら、解像度は640x360にして画質は妥協しましょう。

解像度の設定例
ニコ生 1280x720
ツイキャス 1280x720、1920x1080
Twitch 1280x720、1920x1080
YouTube Live 1280x720、1920x1080
OPENREC 1280x720、1920x1080
Mixer(旧Beam) 1280x720、1920x1080

余裕があればエンコーダープリセットを変更しよう

エンコーダープリセットを変更することでも画質を上げることができます。これは、あらかじめ用意されている画質設定のことです。

  1. 「設定」→「出力」の順にクリックする。
  2. 「エンコーダ」が「x264」になっていることを確認する。
  3. 「出力モード」が「詳細」になっていることを確認する。
  4. その下の「配信」タブを開き、「CPU使用のプリセット」を変更する(例 : 「slow」)。

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下にあるものほど高画質ですが、その代わりPCの負荷は大きくなります。逆に上にあるものほど低画質ですが、PCの負荷は小さくなります。

もしプリセットを「slow」などにして配信した結果、配信映像がカクカク動くというような場合は、初期設定の「veryfast」に戻すか、「fast」など上のほうにあるプリセットに変更しましょう。

プリセットで高画質化を狙う場合は、PCのスペックに余裕があるときだけにします。ビットレートと解像度の設定のほうが重要です。

音質の上げ方

音声ビットレート、サンプリングレート

音声ビットレートについては、上で述べたとおりです。96~192kbpsの範囲内で設定すればじゅうぶんです。

サンプリングレートも音質に直接影響する設定です。ただ、配信では気にする必要はありません。音ズレなどの問題が起きたさいに、48kHzにすべきか44.1kHzにすべきか意識する程度です。

  1. 「設定」→「音声」の順にクリックする。
  2. 「サンプリングレート」を「48khz」または「44.1khz」にする。

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「サンプリングレート」の設定の下に「チャンネル」がありますが、ここは「ステレオ」のままにしておいてください。一般的にはサラウンド音声では配信しません。2chで配信するからです。

フィルター

OBSにはフィルター機能もあるので、うまく使うとよいかもしれません。ノイズ抑制ノイズゲートの2種類があります。

OBS Studioでマイクのノイズを除去して、高音質にする方法
OBS Studio(以下OBS)には、マイクのノイズを除去(低減)するための機能が搭載されています。ノイズ抑制とノイズゲートです。 ...

ノイズ除去

オーディオ機材

高音質な配信にしたいなら機材も重要です。ここでいう機材とは、オーディオインターフェイスマイクのことです。

参考 オーディオインターフェース

参考 AG03-MIKUの使い方

配信サイトごとに設定を保存しておこう

複数の設定を切り替えられる

日によって違う配信サイトを利用するなら、設定を毎回やり直すのは煩雑な作業です。そこで便利なのがプロファイルです。

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たとえば、月曜日はYouTube Live、水曜日はツイキャスで配信するという場合を考えてみましょう。前者の画質設定と、後者の画質設定は異なります。

そこで、あらかじめそれぞれの設定を保存しておき、必要に応じて設定を切り替えればよいのです。

プロファイルの使い方

現在の設定が自動で保存されます。名前をつけておきましょう。

  1. 「プロファイル」→「複製」の順にクリックする。
  2. 適当なプロファイルの名前を入力する。
  3. 現在使用しているプロファイルは、OBSのタイトルバーを見ればわかる。
  4. プロファイルの切り替えは、メニューバーの「プロファイル」から行う。
自動保存には注意してください。変にいじると、その状態で保存されます。もう設定をいじりたくない、永久保存したいという場合は、「プロファイル」→「複製」で別のプロファイルを作成しましょう。

プロファイルの詳しい使い方については、下記ページをご覧ください。

OBS Studioで複数の設定を保存し、瞬時に切り替える方法
OBS Studio(以下OBS)には、プロファイルという便利な機能があります。 なぜ便利かというと、複数の設定を保存しておけ...

その他、画質に影響を及ぼす設定

CBRとVBR

ビットレートの設定では、CBRVBRについて頭の片隅に留めておきましょう。この設定は画質や安定性に関係してきます。

  1. 「設定」→「出力」の順にクリックする。
  2. 「出力モード」が「詳細」になっていることを確認する。
  3. その下の「配信」タブを開き、「レート制御」が「CBR」になっていることを確認する。

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CBR(固定ビットレート)というのは、ビットレートが変動しないようにする設定のことです。VBR(可変ビットレート)はその反対で、映像の状態に合わせてビットレートが変動する設定です。

たとえば、映像が激しく動く場合、ビットレートを上昇させて画質を維持するのがVBRです。

それぞれメリット・デメリットはあるのですが、基本的にはCBRでよいでしょう。多くの配信サイトがCBRを推奨しています。ただし、CaveTubeのようにVBRを推奨する配信サイトも存在します(参考)。

なお、動画を作って投稿する場合は、VBR(またはCRF)でエンコードすることが多いと思ってください。使い分けます。

関連 OBS + キャプチャーボードで、TVゲームを高画質録画する設定方法

関連 【OBS Studio】PCゲームを高画質に録画するための設定ガイド

キーフレーム間隔

キーフレーム間隔は、キーフレームというものを挿入する頻度について設定します。やはり画質・安定性に影響します。初期設定では0(つまり自動)になっていますが、通常は2~3秒にしておきましょう。

  1. 「設定」→「出力」の順にクリックする。
  2. 「出力モード」が「詳細」になっていることを確認する。
  3. その下の「配信」タブを開き、「キーフレーム間隔」を「2」にする。

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フレームレート

フレームレートの設定も画質に影響します。

  1. 「設定」→「映像」の順にクリックする。
  2. 「FPS 共通値」が「30」になっていることを確認する。

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フレームレートは動きの滑らかさを表しており、「30fps」といえば1秒間に30個の画像が表示されて切り替わるという意味合いです。パラパラマンガと同じで、60fpsのほうが30fpsよりも滑らかに動きます。

基本的には30fpsにしておいてください。むやみに数字を大きくしても、画質低下やPCの動作が重くなる原因になります。もちろん、ゲームが60fpsで動いていて、かつPCスペックに余裕があるなら60fpsにしてもかまいません。

なお、ニコ生は30fpsまでの対応となっています。

エンコーダー

最後に、エンコーダーの設定についてです。

  1. 「設定」→「出力」タブを開く。
  2. 「出力モード」を「詳細」にする。
  3. 「配信」タブを開く。
  4. 「エンコーダ」が「x264」になっていることを確認する。

エンコーダー

「エンコーダ」で、以下のような選択肢が表示されることがあるかもしれません。

  • NVENC H.264
  • QuickSync H.264
  • H264/AVC Encoder (AMD Advanced Media Framework)

いずれかを選ぶと、PCの負荷が軽くなります。配信中、映像がカクカクする、滑らかに動かないというとき絶大な効果を発揮するでしょう。NVENCなどのことをハードウェアエンコーダーといいます。

しかし、その一方で画質は少し落ちます。したがって、画質重視の設定にするならx264(ソフトウェアエンコーダー)がよいのです。ただ、PCのスペックとの兼ね合いもあるため、最終的な判断は難しいところです。

まとめ

高画質にするための設定自体は簡単です。

しかし、回線速度や配信サイトの仕様、PCの負荷を総合的に考えて、画質を設定しなくてはいけません。そうすると、一筋縄ではいかない部分もあるでしょう。

また、基本的には高画質な設定は高負荷になりやすく、逆に低負荷な設定は低画質になりやすいという傾向があります。したがって、画質を優先的に考えると高性能なPCのほうが有利です。

高性能なPCの例 → ガレリア XF

もし高画質な設定にした結果、PCが重くなって配信画面がカクカクする場合は、下記ページをご覧ください。設定を見直して画質を落とす必要があります。

参考 OBS Studioで、PCの動作が重くてカクカクするときの対処法

References   [ + ]

1. 「基本」でも設定はできますが、当サイトでは「詳細」で統一しています。
2. もしどうしても「基本 (キャンバス) 解像度」を変更せざるをえない場合でも、「出力 (スケーリング) 解像度」と同じ解像度にしてください。そうしないと画面が見切れたり、黒帯が表示されます。
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質問・コメント

  1. 匿名希望 より:

    質問です。

    今まで配信しながらゲームをしていても、特に問題ありませんでしたが、最近OBSのフレームレート落ちに悩まされています。

    windows update数日後から不調で色々試してみましたが治りません。

    もし、心当たり有る修正方法等ご教授頂けたら幸いです。

    スペック
    core i7 7700
    メモリ16G
    グラボ Geforce GTX 1060 6G