ShadowPlayは、GeForce Experienceというソフトに搭載されている録画機能です。
ShadowPlayのメリットは、なんといっても低負荷でゲームを録画できる点です。録画中でもゲームプレイに影響を与えず、1080p/60fpsでゲーム実況ができます。PCの動作が重くなりません。
また、インスタントリプレイといって、ゲームプレイを裏で自動的に録画する機能もあります。手動で録画を開始していなくても動画を保存できます。
ShadowPlayの使い方について見ていきましょう。
目次
【2024年6月最新情報】後継アプリが登場しました
2024年2月、GeForce Experienceの後継アプリとしてNVIDIAアプリ(ベータ版)がリリースされました。
GeForce ExperienceのShadowPlayは、NVIDIAアプリに搭載されて新しく生まれ変わっています。
録画機能を実装しているアプリ名 | |
新ShadowPlay | NVIDIAアプリ |
旧ShadowPlay | GeForce Experience |
新旧どちらのShadowPlayを使うべきか迷うところですが、2024年6月現在どちらを使っても大差ありません。両者は同じ感覚で使用できます。
ただ、NVIDIAアプリはまだリリースされたばかりであり、情報があまりネットにありません。
したがって、GeForce ExperienceのShadowPlayを使うほうが無難ではあります。
しかし、新しいものが好きであればNVIDIAアプリを使うのもよいでしょう。同アプリの使い方については、下記ページをご覧ください。
GeForce GTX 600番台以降か確認しよう
まずは、ShadowPlayを使える環境か確認しましょう。
この機能を使用できるのは、GeForce GTX 600番台以降のGPUを搭載したPCだけだからです。
よくわからない場合は、以下の方法でGPUを調べることができます。
- 「スタート」ボタン上で右クリックする。
- 「タスクマネージャー」を選択する。
- 「詳細」をクリックする。
- 「パフォーマンス」タブを開き、「GPU」をクリックする。
ShadowPlayに対応していないデスクトップPCの場合は、GeForce GTX 600番台以降のグラフィックボードを増設すれば録画できるようになります。
これに対し、ノートPCの場合は対処できません。ノートPCには、原則としてグラフィックボードを増設できないからです。代わりにBandicamでの録画を推奨します。
GeForce Experienceをインストールしよう
ShadowPlayを使うには、まずGeForce Experience(以下GFE)をダウンロード・インストールする必要があります。なぜなら、ShadowPlayはGFEに搭載されている機能だからです。
GFEのダウンロード・インストール方法は、以下のとおりです。
- 公式サイトにアクセスする。
- 「今すぐダウンロード」をクリックする。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックする。
- 画面を順に進めていく。
- インストールが完了する。
インストールできたらGFEを起動しましょう。ログイン画面が表示されます。ここでログインしないとShadowPlayを使用できません。Google アカウントでもログインできます。
ゲームを録画しよう
ShadowPlayを有効化
まず前提として、ShadowPlayが有効になっていることを確認します。無効になっているとShadowPlayを使えません。
- GFEを起動する。
- ホーム画面を開き、右上の歯車アイコンをクリックする。
- 「全般」タブを開く。
- 「ゲーム内のオーバーレイ」をONにする。
Alt + F9で録画開始
では、さっそくゲームを録画してみましょう。マイク音声の入れ方については後述します。
- ゲームを起動する。
- Altキー + F9キーを押す。
- ゲーム画面右下に緑色のアイコンが表示される。
- 録画を停止したい場合は、再度Altキー + F9キーを押す。
▲『PLAYERUNKNOWN‘S BATTLEGROUNDS』(PUBG Corporation)はShadowPlayに対応しているため、このように画面右下に緑色のアイコンが表示されます。
キー操作よりもゲームの起動が先です。録画対象であるとGFEに認識させるためです。
録画に成功すると、初期設定ではゲーム画面右下に緑色のアイコン(ステータス・インジケーター)が表示されます。このアイコンが表示されていない場合は、録画できていません。
もし「デスクトップキャプチャをオンにして、録画を開始しますか?」というメッセージが表示された場合は、「はい」を選択してください。詳細は後述します。
ショートカットキー(ホットキー)の変更は、Altキー + Zキーを押して、歯車アイコンから「キーボード ショートカット」で行います。
動画の保存先
動画を確認してみましょう。「どこに動画があるの?」という場合、以下のようにします。
- Altキー + Zキーを押す。
- 「ギャラリー」から動画のサムネイルをクリックする。
- 「ファイルロケーションを開く」をクリックする。
基本的に、ゲームを録画するとゲームタイトルごとにフォルダーが作成され、そのなかに動画が保存されます。
ただし、後述するデスクトップキャプチャー機能で録画した場合は、「Desktop」フォルダー内に動画が保存されます。このあたりは紛らわしいので、注意してください。
動画の保存場所を変更したい場合は、Altキー + Zキーから歯車アイコンをクリックし、「録画」→「ビデオ」で行います。
Alt + Zで操作画面を表示
ShadowPlayは、オーバーレイといってゲーム画面またはデスクトップ画面に操作画面を重ねて表示する方式になっています。
▲『フォートナイト』(Epic Games)に操作画面を表示したところ
設定変更したいときは、Altキー + Zキーを押すようにしてください。すると操作画面が表示されます。同じ操作で操作画面を閉じることができます。
キャプチャー機能を使いこなそう
デスクトップキャプチャー
PC画面全体を録画したいなら、デスクトップキャプチャー機能を使いましょう。PCゲームはもちろん、PCゲーム以外の画面も録画できるようになります。
ただし、以下の3点を覚えておいてください。
- 画面の録画したい範囲を指定することはできない
- ノートPCでは、デスクトップキャプチャーできない
- 「Desktop」フォルダーが作られ、そのなかに動画が保存される
デスクトップキャプチャー機能の使い方は、以下のとおりです。
- 通常どおりAltキー + F9キーを押して録画を開始する。
- メッセージが表示されたら「はい」を選択する。
用途が録画目的ならば、デスクトップキャプチャー機能は常時ONでかまいません。もしOFFにしたい場合は、以下のように設定します。
- Altキー + Zキーを押す。
- 歯車アイコンをクリックする。
- 「プライバシー管理」をクリックする。
- 「デスクトップ キャプチャ」をOFFにする。
ノートPCの場合は、「プライバシー管理」は表示されません。上述したとおり、デスクトップキャプチャーできない仕様となっています。
また、ライブ配信でShadowPlayを使う場合は、安易に同機能を有効にしないようにしてください。デスクトップ画面がリアルタイムで流れてしまうからです。
ウィンドウキャプチャー
PCゲームがウィンドウモードの場合は、ウィンドウキャプチャー機能を使って録画しましょう。
同機能を使用するには、デスクトップキャプチャー機能をOFFにします。ミスしやすいところですが、4Gamerの記事にあるとおりOFFです。ONではありません。
インスタントリプレイでゲームを自動録画しよう
録画していないときに、偶然気に入ったシーンに出くわしても心配いりません。インスタントリプレイを有効にしておけばよいのです。
これは、最大20分間、ゲームを裏で自動録画(バックグラウンド録画)してくれる機能です。手動で録画を開始する必要はありません。
やり方は以下のとおりです。
- Altキー + Zキーを押す。
- 「インスタントリプレイ」をクリックし、「オンにする」を選択する。
- 画面右下に白色のアイコンが表示される。
- 任意のタイミングでAltキー + F10キーを押す。
- 動画が保存される(保存先については上述)。
インスタントリプレイで自動保存しておく時間の長さについては、「インスタントリプレイ」→「設定」で変更できます。
画面右下に白いアイコンが表示されないときは、以下のように設定しましょう。
- いったんインスタントリプレイをOFFにする。
- デスクトップキャプチャーをONにする(上述)。
- インスタントリプレイを再度ONにする。
それでもアイコンが表示されない場合は、歯車アイコンから「HUD レイアウト」を選び、「ステータス インジケータ」の「位置」を「オフ」以外にしてください。
画質を変更しよう
初期設定でも高画質ですが、必要に応じて画質をカスタマイズできます。
- Altキー + Zキーを押す。
- 「録画する」の「設定」を選択する。
- 「クオリティ」で任意の画質を選択する。
- 「保存」をクリックする。
「ビットレート」の数字が大きいほど高画質になります。ただし、ファイルサイズも大きくなるので注意してください。「クオリティ」が「高」の場合、通常は巨大なファイルサイズになります。
「解像度」は「ゲーム内」にしておきましょう。これは、たとえばゲーム画面の解像度が1920x1080の場合、同じ解像度の1920x1080で録画するという設定です。
「フレームレート」は、動画における動きの滑らかさの設定です。「30 FPS」または「60 FPS」が選択できます。後者のほうが滑らかに録画できますが、PCの負荷とファイルサイズは増えます。
自分の声を入れよう
ゲーム実況をやりたいなら、PCにマイクを接続したうえでShadowPlayの設定を変更しましょう。
- Altキー + Zキーを押す。
- マイクのアイコンから「設定」をクリックする。
- 使用するマイクを「マイク」で選択する。
- 「1つのトラックを作成する」が選択されていることを確認する。
- 「保存」をクリックする。
もしマイクのアイコンがミュートになっている場合は、マイクのアイコンから「常にオン」にしてください。これで動画にマイク音声が入ります。
「オーディオトラック」は、通常は「1つのトラックを作成する」にしておきます。
「両方のトラックを分離する」は、ゲーム音はゲーム音、マイク音はマイク音というように、動画内に2個のオーディオトラックを作る設定です(別撮り、マルチトラックオーディオ)。
マイクにノイズが入る場合、NVIDIA BroadcastやRTX Voiceを使ってノイズ除去できます。
音量を調整しよう
ゲーム音量とマイク音量のバランスが取れていないときは、調整したうえで録画しなおしましょう。
- Altキー + Zキーを押す。
- マイクのアイコンをクリックし、「設定」を選択する。
- 「システム音声」と「マイク」、それぞれの「ボリューム」を調整する。
- 「保存」をクリックする。
「システム音声」というのは、PCから出ているすべての音を意味しています。たとえば、ゲーム音のほか、Discordの通話相手の声などがそうです。
通常は、「システム音声」は「マイク」よりも小さい音量になるようにしてださい。つまり、「システム音声」のスライダーを左に移動します。自分の声がゲーム音にかき消されないようにするためです。
ひょっとしたら、「ゲームをプレイしているときの音が小さくなるのでは?」と思われるかもしれませんが、小さくなるのは動画のゲーム音です。プレイ中の音量には影響しません。
「マイク」のところにある「ブースト」は、マイク音量を大きくできます。ただ、ノイズも大きくなる点に注意してください。
便利機能を使おう
NVIDIA Highlights
NVIDIA Highlights(旧ShadowPlay Highlights)は、キルシーンなどを自動的に保存する機能です。
便利な機能ですが、すべてのゲームが対応しているわけではありません。PUBGやフォートナイトなどが対応しています。
使い方については、下記ページをご覧ください。
カット編集・投稿
あくまでも簡易的な機能ですが、動画の不要なシーンをトリミングでカットできます。
- Altキー + Zキーを押す。
- 「ギャラリー」を選択する。
- 動画のサムネイルをダブルクリックする。
- 残したい地点を設定する。
また、そのままYouTubeなどに動画をアップロードすることも可能です。YouTubeの場合、説明欄にPCスペックが自動的に掲載されます。必要であればYouTubeのほうで説明欄を編集してください。
スクショ
スクリーンショットの撮影は、Altキー + F1キーで行います。画像の保存場所は動画の場合と同じです。
注意点は動画編集での音ズレ
ShadowPlayで録画した動画を動画編集ソフトで読み込んださい、映像と音声が少しずつズレていく現象(音ズレ)が起きる場合があるかもしれません。
これは、ShadowPlayが可変フレームレート(VFR)という方式で録画しているために起こっている可能性があります。動画編集ソフト側がVFRに対応していないと、音ズレすることがあるのです。
対処法としては、いったん動画を固定フレームレート(CFR)に変換します。そのうえで動画を編集ソフトで開きましょう。詳細は、下記ページをご覧ください。
もし最初からCFRで録画したい場合は、以下のいずれかのキャプチャーソフトを使用します。設定でCFRにできます。
- Bandicam(おすすめ)
- OBS Studio
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。
コメント
動画の一時保存先をUSBフラッシュメモリー(※ USB 3.1)にすると、任意で録画開始するときとかもたつきやかくつきスローとかなくなり、スムーズに録画モードになる。
HDDで動画保存してる場合とかおすすめ。