初めて動画編集をするなら、簡単に使える動画編集ソフトを選びましょう。
下表をご覧ください。この4つの動画編集ソフトをご紹介します。いずれも入門用として最適です。
| わかりやすさ | 体験版 | 対応OS | 価格 | |
| PowerDirector | A | あり | Windows macOS iOS Android |
有料 |
| Filmora | A | あり | Windows macOS |
有料 |
| Premiere Elements | A | あり | Windows macOS |
有料 |
| Premiere Rush | A | あり | Windows macOS iOS Android |
有料 |
なお、PCで動画編集を行うことを前提にしています。
目次
PowerDirector
- 人気
- 多機能で、高度な編集が可能
- ていねいな公式マニュアル
- キャプチャーボードに無料で付いてくることも
- 買い切り型と、サブスクリプション型がある
初心者から上級者まで
PowerDirectorは、初心者から上級者まで幅広く使える動画編集ソフトです。
GC550 PLUSやGV-USB3/HDといったキャプチャーボードに付属されており、入手のしやすさという観点からもおすすめです。
もしどの動画編集ソフトを使うべきか迷っているなら、キャプチャーボードに付いているPowerDirectorで編集を始めてみる、というのもありでしょう。
オーソドックスな操作性
操作方法はオーソドックスな部類に入ります。左側にあるアイコンから動画やBGMを読み込んだり、テロップやエフェクトを入れることができます。
わからない部分があっても心配いりません。ユーザーガイド（無料）を見れば解決できます。このユーザーガイドは完成度が高く、わかりやすさは市販の解説本に引けを取りません。200ページ以上のボリュームがあります。
高度な編集もできる
一例ですが、以下のような編集もできます。
- 速度調整（早送り、スロー）
- フリーズフレーム（一時停止）
- モーショントラッキング（モザイク追従）
- 文字をアニメーションさせる
- PinP（ワイプ）
- クロマキー合成（背景を透明に）
- リバーブ（音を響かせる）
今回紹介する動画編集ソフトのなかでは、いちばん高度な編集ができると思ってください。ある程度編集に慣れてくると、この自由度が重要になってきます。
価格に注意
どのバージョン・エディションをどこで買うのかによって、PowerDirectorの価格が大きく違ってきます。
紛らわしい部分があるので、いきなり購入せず、下記ページに目を通すようにしてください。安く買う方法があります。
Filmora
- 全体的に使いやすい
- オシャレで直感的なUI
- 相応の編集機能がある
- 買い切り型と、サブスクリプション型がある
- Filmora Proと名前が似ているが、中身は違う
入門用に
読み方は「フィモーラ」です。
Filmoraで目を引くのがオシャレなUIでしょう。色鮮やかで見やすい印象を受けます。また、操作性も実用的なものになっています。
難しそうなアイコンや用語は登場しません。動画編集が初めてという人であってもスムーズに使えるはずです。
なお、「Filmora Pro」のほうは、その名のとおりプロ仕様の動画編集ソフトです。
じゅうぶんな編集機能
PowerDirectorほどではありませんが、Filmoraも基本的な編集機能がそろっています。たとえば、速度調整（早送り、スローのこと）は問題なくできます。また、Filmora 10からはモーショントラック機能も追加されました。
ただ、タイムラインの拡大・縮小をマウスホイールを使ってできないなど、惜しい点がいくつかあります。
▲目盛りとともにサムネイルが表示されていますが、この部分をタイムラインといいます。
複数の料金プランがある
料金プランには3種類の大きな区分があります。
- 個人向け
- 法人・商用向け
- 学生・教職員向け
そのなかの「個人向け」には、2種類の区分があります。
- 永続ライセンス（買い切り型）
- 1年間プラン
参考 Filmora 12（フィモーラ12）料金プラン
永続ライセンスは大型メジャーアップデートには対応していませんが、新バージョン・新機能に興味がないなら1年間プランよりおすすめです。
Premiere Elements
- シンプルな操作性
- 買い切り型
- Premiere Pro、およびPremiere Rushとは別物
安心のAdobe製品
Premiere Elements（以下、Elements）は、Adobe社がリリースしている動画編集ソフトです。
画面右側にアイコンが集約されており、クリックすることでメニューが開きます。違和感なく動画編集の世界に入っていけるでしょう。
名前が似た製品として、Premiere Pro（以下、Pro）という動画編集ソフトもあります。
- Premiere Elements : 一般ユーザー用、簡易版
- Premiere Pro : プロ用、高機能版
Proのほうは、Elementsとは想定しているユーザーが違うので、覚えておいてください。
使いやすいが、評価が難しい
後述するPremiere Rush（以下、Rush）の登場により、Elementsの立ち位置が少し中途半端になってきています。
というのも、Rushには搭載されているのにElementsだけ対応していない機能があるからです。作業効率に関わってきます。
- マウスホイールではタイムラインの拡大・縮小ができない
- トラックをロックできない（編集を防止する機能がない）
Elementsは初心者にとって使いやすいのは確かですが、あえて積極的に選ぶ理由が薄れてきている、と言えるかもしれません。
珍しく買い切り型
Adobe社のソフトは一般的にサブスクリプション型なのですが、Elementsについては買い切り型を維持しています。
Premiere Rush
- PC・スマホ、どちらからでも同じ動画を編集できる
- どこにどのような機能があるのか明確なUI
- Elementsよりも操作性が上
- サブスクリプション型
編集の続きをスマホで
Rushは、マルチデバイス対応の動画編集ソフトです。
これにより、たとえば自宅のPCで動画編集を行い、続きをスマホで編集するというようなことも可能になりました。空き時間を使って電車内で編集するのもよいでしょう。編集データはクラウドを通じて共有・同期されます。
Rushでは、スマホユーザーを意識して洗練された操作性を実現しています。画面内の情報量が適度に抑えられ、初心者にも優しい画面構成になっています。
Elementsよりスゴイ部分も
モーショントラッキングなどの編集機能は、Rushにはありません。しかし、Elementsよりも優れている部分も存在します。
- Altキー + マウスホイールでタイムラインを拡大・縮小できる
- トラックをロックできる
- JKLキーでの動画再生に対応
- マルチトラックオーディオの読み込みに対応
細かい用語説明は省きますが、この4点はRushの大きな強みです。使いこなせば編集作業を効率化できるでしょう。
サブスクリプションのみ
「単体プラン」というのがあり、これが月額1,078円（税込）です。
無償版は、以前は3回までという書き出し制限がありましたが、現在は無制限で可能です。 ただ、編集データをPC・スマホ間で同期することはできません。単体プランであれば同期できます。
なお、Proを利用しているユーザーであればRushも無償で使うことができます。
まとめ
動画編集をマスターするまでの学習時間を抑えたいなら、今回の4つの動画編集ソフトがよいでしょう。
もちろん、もっと簡単に使える動画編集ソフトもあるにはあります。たとえば、GOM Mix Pro
です。しかし、機能的に貧弱になってしまいます。
おすすめの動画編集ソフトについては、下記ページをご覧ください。プロ仕様のものも含めて4本選びました。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく！ゲーム実況界の教科書をめざしています。
コメント
Premiere Rushですが、公式サイトを見る限り無料版でも書き出し回数無制限だと思います。この記事の情報古いのでは？
https://www.adobe.com/jp/products/premiere-rush.html
ありがとうございます。
情報が古くなっていました。
以下のように記事を修正しました。
「無償版は、3回まで書き出し可能です」
↓
「無償版は、以前は3回までという書き出し制限がありましたが、
現在は無制限で可能です」