iPhoneの画面をPCに映すためには、ミラーリングソフトが必要です。
たとえば、iPhoneの画面をPCに映して、PCでライブ配信(ゲーム配信)するとしましょう。
まずは、ミラーリングソフトをインストールすることから始めます。そして、簡単な設定をすれば、
- iPhoneのゲーム画面がPCに映る
- iPhoneのゲーム音もPCから出る
という状態になります。
iPhoneアプリの『カスタムキャスト』を使って、PCでVTuberをやりたい場合も、やはりミラーリングソフトを使います。
目次
iPhoneの画面をPCに映しているときのイメージ
iPhoneの操作はiPhoneで
誤解しやすいところですが、PCでゲームの操作を行うわけではありません。手元のiPhoneの画面を見ながら、iPhoneを操作します。
iPhoneの画面がPCに映るので、ついPCのマウス・キーボードでゲームの操作を行うものと思いがちです。しかし、そうではありません。
ゲーム音はPCから出る
ゲーム音は、PCから出ているものを聞きます。
なぜなら、ミラーリングを開始すると、iPhoneのスピーカーからはゲーム音が出なくなるからです。iPhoneにイヤホンを接続しても音は聞こえません。
ただし、唯一の例外がElgato Screen Linkというアプリです(後述)。このアプリでは、PCとiPhoneの両方からゲーム音が出ます。
PCから出ているゲーム音は遅延する
PC側に映っているiPhoneの画面、およびPCから出ているiPhoneの音声は、少しだけ遅れて再生されます。この遅れのことを遅延といいます。
iPhoneの画面と比較して音が少し遅れて聞こえてくるので、音ゲー(リズムゲーム)をプレイしづらいことがあるかもしれません。
どんなミラーリングソフトがある?
有料が基本
残念なことに、ミラーリングソフトはほとんどが有料です。制限なく完全無料で使えるものは、ほぼありません。
価格 | 試用版 | おすすめ度 | 解説ページ | |
AirServer | 2,300円 | ○ | B+ | |
ApowerMirror | 7,980円/年 3,680円/月 永久版24,880円 |
○ | B | |
Elgato Screen Link | 1,200円 | ○ | B+ | こちら |
iPhone/iPad録画究極 (デスクトップ版) |
7,980円/年 3,680円/月 永久版24,880円 |
○ | B | |
LetsView | 無料 | - | ||
LonelyScreen | 14.95ドル/年 | ○ | B | こちら |
Mobizen | 3.99ドル/月 47.88ドル/年 |
○ | B | |
Reflector 3 | 14.99ドル | ○ | A | こちら |
X-Mirage 2 | 1,980円 | ○ | B |
制限付きで無料試用もできる
ミラーリングソフトを購入するまえに、必ず試用しましょう。自分の環境で正常に動作するか、チェックできます。
ただ、無料試用する場合は制限があります。以下の「いずれか」の制限です。
- 一定時間(例 : 15分間)しか連続で使えない
- 一定期間(例 : 7日間)しか使えない
- 無料試用だとロゴ(透かし)が表示される
- 無料試用だと宣伝・広告が表示される
制限を解除するためには、ライセンスを購入しなくてはいけません。つまり、お金を払う必要があるということです。
おすすめは?
筆者がずっと使って信頼しているのは、安定して使えるReflectorです。定番で価格も安く、お薦めです。
LonelyScreenは、使用しているユーザーが多い印象はあります。かつて完全無料だったのが影響しているのかもしれません。画質が悪いのがネックです。
これらのソフトの簡単な使い方については後述します。
無線LANルーターを用意しよう
無線LANルーターを用意しましょう。iPhoneとPCをWi-Fi接続、つまりワイヤレスで接続するために必要です。
もし無線LANルーターがない場合は購入します。安い製品だと数千円からあります。
iPhoneとPCは、同じネットワーク上になくてはいけません。難しく聞こえるかもしれませんが、このあとiPhoneとPCをWi-Fi接続できなかった場合に重要です。
画面をPCに映すまでの簡単なやり方
おやすみモードに
ミラーリングでは、iPhoneに映っているものがすべてPCに映ります。したがって、個人情報の漏洩に注意しましょう。
そこで、ミラーリングを始めるまえに「おやすみモード」に設定しておいてください。
Reflector 3
Reflectorの使い方は、以下のとおりです。
- Reflectorを起動しておく(重要)。
- iPhoneでコントロールセンターを表示する。
- 「画面ミラーリング」をタップする。
- ReflectorをインストールしたPCの名前をタップする。
ライブ配信におけるReflectorの使い方については、下記ページをご覧ください。

LonelyScreen
LonelyScreenの使い方は、以下のとおりです。
- LonelyScreenを起動しておく(重要)。
- iPhoneでコントロールセンターを表示する。
- 「画面ミラーリング」をタップする。
- 「LonelyScreen」をタップする。
ライブ配信におけるLonelyScreenの使い方については、下記ページをご覧ください。

Elgato Screen Link
まず、ソフトを2つインストールしておいてください。どちらか片方ではなく、両方です。
- Elgato Screen Link(iPhoneに入れる)
- 4K Capture Utility(PCに入れる)
そのうえで、以下のようにします。
- 4K Capture Utilityを起動する。
- iPhoneでコントロールセンターを表示する。
- 「画面収録」ボタンを強く長押しする。
- 「Screen Link」をタップする。
- 「ブロードキャストを開始」をタップする。
▲「ブロードキャストを開始」とありますが、ライブ配信が始まるわけではありません。iPhoneの画面がPCに映るというだけの話です。
もし「画面収録」ボタンがない場合は、「『画面収録』の設定をしよう」をご覧ください。
ライブ配信におけるElgato Screen Linkの使い方については、下記ページにまとめました。ほかのミラーリングソフトとは少し違う部分があるので、注意が必要です。

画面を映したあとどうする?
iPhoneの画面をPCに映せたら、つぎはPCで録画・ライブ配信しましょう。
録画する
PCに映っているiPhoneの画面を録画したい場合は、2種類のやり方があります。
- ミラーリングソフトの録画機能を使用する方法
- BandicamやOBS Studio(以下OBS)などで録画する方法
どちらのやり方でもかまいません。

ライブ配信する
ライブ配信の場合は、配信ソフトとよばれるものを使うのが一般的です。これを使えば、PCに映っているiPhoneの画面を視聴者に見せることができます。
以下のような配信ソフトがあります。
- OBS(以下OBS) - 無料
- Streamlabs OBS - 無料
- N Air - 無料
- XSplit
どれを使ってもかまいません。ユーザー数が多いのはOBSです。

ミラーリングソフトは、iPhoneの画面をPCに映す役割を担っています。そして、この画面を視聴者に見せるために使うのが配信ソフトという関係です。