VTube Studio(PC版)の使い方。重要なところだけ設定してVTuberになる

VTube Studio(VTS)は、2Dイラスト系のモデルを使ってVTuberになれるソフトです。

VTube Studio

具体的には、「Live2D Cubism Editor」(外部リンク)というソフトで作ったモデル(Live2Dモデル)を、自分の頭の動き・表情に合わせて動かせます。

もし「初めてLive2Dの存在を知った」という人でも心配ありません。

VTube Studioには、無料で使えるモデルが最初から用意されています。VTube Studio以外のソフトをインストールする必要もありません。

この記事の解説は、Windowsを対象としています。

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ダウンロード・インストール

VTube Studioは、Steamでダウンロードします。

Steam

必要な機材

PCを用意しましょう。

PC

VTuberになってゲーム配信する場合、PCのスペックに注意してください。とくにPCゲームとの組み合わせだと重くなる可能性があるため、ある程度の余裕が必要です。

【2024年】おすすめPCの選び方。ゲーム実況、ゲーム配信用に、このスペックでOK
PC選びは難しいものです。とくに、ゲーム実況、ゲーム配信用に新しくPCを買うとなると、なおさらでしょう。 「どのPCを買えばよ...

Webカメラも必要です。自分の頭の動き・表情をアバターに反映させるためです。C920を買っておけばまちがいありません。

スマホ(iOS、Android)をWebカメラ代わりにすることもできますが、今回は割愛します。

無料版の制限について

VTube Studioは無料で使えます。

ただ、無料版の制限としてトラッキング時にアバターの左下をミニキャラ(ウォーターマーク、透かし)が飛び回る仕様になっています。

ウォーターマーク

もしミニキャラを非表示にしたい場合は、「VTube Studio - Remove Watermark」を購入しましょう。1,520円です。

Steam

余談ですが、スマホをWebカメラ代わりに使いたい場合は、スマホアプリの「VTube Studio」を入れたうえで課金する必要があります。

アバターを選択しよう

VTube Studioをインストールできたら、起動して設定していきます。まずは、自分の分身であるアバターを選択します。

無料モデル

画面にメニューが表示されているか確認してください。もしメニュー表示されていない場合は、画面をダブルクリックすれば表示されます。

メニュー
▲画面ダブルクリックでメニューが表示されます。左メニューの「×」をクリックすると非表示になります。

メニューを表示できたら、いちばん上にある人型のアイコンをクリックしましょう。

人形アイコン

すると、無料で使えるモデル(サンプル)が画面下部に表示されます。任意のものを選んでください。

無料モデル

自分で用意したモデル

ココナラ」(PR)などで外注したモデルや、自作モデルを使いたい(入れたい)場合は、以下のようにします。

  1. メニューにある人型アイコンをクリックする。
  2. 自分のモデルをインポート」をクリックする。
  3. フォルダを開く」をクリックする。
  4. このフォルダーに、Live2Dで書き出したファイルをすべて入れる(参考サイト)。
  5. VTube Studioを再起動する。
  6. No Icon」をクリックする。

自分のモデルをインポート
▲「自分のモデルをインポート」をクリックします。

VTube Studioの再起動を忘れないようにしてください。ソフトを再起動して初めて、自分で用意したモデルを選べるようになります。

No Icon
▲「No Icon」と表示されいるものが自分で用意したモデルです。

「No Icon」をクリックすると、オートセットアップするかどうか聞かれます。

オートセットアップとは、Live2Dのパラメーターに合わせてVTube Studioのパラメーター設定を自動で行う機能です。「オートセットアップ(iPhone/ウェブカメラ用)」→「OK」の順にクリックしましょう。

オートセットアップ

なお、オートセットアップはあとでもできます。

オートセットアップ
▲無料配布されているLive2Dのミアラ

アバターを動かそう

カメラを選択する

アバターを選んだら、使用するWebカメラを選択しましょう。Webカメラによるトラッキングを行うための大前提となる部分です。

まず、歯車アイコンをクリックします。アイコンがない場合は、画面をダブルクリックします。

歯車アイコン

つぎに、カメラアイコンをクリックします。

カメラアイコン

そして、以下のように設定してください。

  1. カメラを選択する」をクリックする(ボタンをクリックできない場合は、「カメラ OFF」をクリックしてから)。
  2. 使用するWebカメラの名称をクリックし、「OK」をクリックする。
  3. 1280 x 720」をクリックし、「OK」をクリックする。
  4. 30」をクリックし、「OK」をクリックする。
  5. MJPEG」をクリックし、「OK」をクリックする。

カメラを選択する
▲Webカメラの選択 → 解像度 → フレームレート → フォーマットの順に設定が進んでいきます。

カメラをONにする

ここまでできたら、忘れずに「カメラ ON」をクリックしましょう。

カメラON

すると、Webカメラが動作するようになり、トラッキングが開始します。頭を動かしてみてください。アバターが連動して動きます。

トラッキング開始
▲無料版の場合、トラッキング開始と同時にミニキャラがアバターの周りを飛び始めます。

アバターが動くことを確認したら、無表情で「カリブレーション」(キャリブレーション)をクリックします。

キャリブレーション
▲キャリブレーション後は、画面中央のウィンドウは閉じてもかまいません。

無表情のままカメラを見ながら行いましょう。笑顔だとその状態が基準となり、正確にトラッキングできなくなります。

次回以降の使用を考えて、「オートスタート」をONにしておくとよいでしょう。そうすれば、VTube Studioを起動するたびに毎回「カメラ ON」をクリックする手間を省けるからです。

オートスタート

基本操作

  • 位置を移動 : ドラッグ
  • 拡大・縮小 : マウスホイール
  • 回転 : Ctrlキー + マウスホイール

もし操作できない場合は、錠前のアイコンをクリックしてロックを解除します。

ロックを解除

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細かい調整をしよう

トラッキングを始めると、不自然な動きに感じることがあるかもしれません。

  • アバターがフワフワ動く
  • 片目だけ閉じてしまう
  • 半目になる
  • 口が半開きになる

これらは設定で直る可能性があります。

アバターがフワフワ動く

アバターがフワフワ・フラフラと動く(画面がグワングワンする)のを直したい場合は、左メニューの歯車アイコンをクリックします。

歯車アイコン

そのうえで、上部にある人型アイコンをクリックしてください。

人型アイコン

そこにある「移動の設定 (ガチ恋距離)」をOFFにします。

移動の設定 (ガチ恋距離)

あるいは、ONのまま「X」「Y」「Z」をそれぞれ調整するのもよいでしょう。たとえば、「Z」は前後の距離を調整できます。

目・口の動きがおかしい(1)

意図せずアバターが片目を閉じてしまう場合は、以下のように設定します。

  1. 左メニューの歯車アイコンをクリックする。
  2. 上部のカメラアイコンをクリックする。
  3. 「まばたきをリンクする」を「常にリンクする」にする。
  4. 直らない場合は、オートセットアップを行う(後述)。

常にリンクする
▲「常にリンクする」を選択すると、両目の開閉が連動するようになります。ウィンクはできなくなりますが、とくに支障はないでしょう。

目が半開き(半目で開かない)、あるいは口が半開きになっている場合は、最初に上述のキャリブレーションを行ってください。目を開きすぎず、かつ無表情のまま行うのがポイントです。

それでも直らなければ、感度を調整します。

  1. 左メニューの歯車アイコンをクリックする。
  2. 上部のカメラアイコンをクリックする。
  3. 「目を開ける感度」と「口を開ける感度」を調整する。

感度

目・口の動きがおかしい(2)

まだ不自然である場合は、パラメーターを見直しましょう。人型アイコンの部分で設定変更できます。

人型アイコン

ただ、この設定はきわめて難しいので注意してください。さらに悪化する可能性もあります。

もしどうしようもなくなったら、「オートセットアップ (IPHONE/WEBCAM)」をクリックします。そうすればパラメーターが初期設定に戻ります

オートセットアップ

多くの設定項目が存在しますが、とりわけ重要なものを下表にまとめました。

内容
Eye Open Right 右目の開閉
Eye Open Left 左目の開閉
Mouth Open 口の開閉
Mouth Smile 笑ったときの口の形

流れとしては、(1)自分で設定項目を探し出し、それから(2)設定していくかたちになります。

設定項目を見つけづらい場合は、「フィルター」に「Eye Open Right」などと入力すれば瞬時に表示されます。

フィルター

設定のポイントは4点です。

  • 赤ポッチ横の数値は、表情によってリアルタイムで変化する
  • 「IN」「OUT」に任意の数値を入れて調整
  • 「IN」の下欄は、目・口を閉じたときの数値を入力する
  • 「IN」の上欄は、目・口を開けたときの数値を入力する

パラメーター

具体的な設定方法については、下記動画を参考にしてください。

【VtubeStudio】トラッキングパラメータの設定【Live2D】前編

リップシンクを使おう

マイクをPCに接続している場合、自分の発声に合わせてアバターの口を動かすこともできます。

やり方が難しいのですが、まずは以下のように設定します。

  1. 左メニューの歯車アイコンをクリックする。
  2. 上部の歯車アイコンをクリックする。
  3. 画面を下にスクロールし、「リップシンク設定 (マイク)」の「マイクを使う」をONにする。
  4. 「マイクを選択する」をクリックし、使用するマイクを選ぶ。

リップシンク

ここまで設定できたら、上部の人型アイコンをクリックしてください。そして、パラメーターを以下のように設定します。

  1. 「Mouth Open」を探す。
  2. 「IN」をクリックし、「VoiceVolumePlusMouthOpen」にする。
  3. 「Mouth Smile」を探す。
  4. 「IN」をクリックし、「VoiceFrequencyPlusMouthSmile」にする。

口パラメーター

「IN」をクリックしたあとに選ぶ項目は、必ずしも上に書いたものでなくてもかまいません。目的に応じて選びましょう。

声のみに反応して口パク 声・表情に反応して口パク
VoiceVolume
VoiceVolumePlusMouthOpen
VoiceFrequency
VoiceFrequencyPlusMouthSmile

「Volume」は音量、「Frequency」は周波数という意味です。具体的な設定方法については、下記動画を参考にしてください。

【解説動画】音素リップシンクの設定方法【VtubeStudio】

キーバインドを使おう

キーバインドを設定しておくと、キーボードのボタンに任意の処理(アクション)を割り当てることができます。

  • 特定のアニメーションを行う
  • 表情を切り替える
  • モデルを特定の位置に移動する

キーバインド

たとえば、アバターに手を振る動作をさせたいときは、あらかじめ設定しておいたキーボードのボタンを押しましょう。ショートカットキー(ホットキー)と同じです。

やり方は以下のとおりです。

  1. 「キーバインドを使う」をONにする。
  2. 「アクションタイプ」をクリックする(ない場合は、画面の最下部までスクロールして「+」をクリック)
  3. 任意のアクションを選択する。
  4. すぐ下にあるボタンをクリックし、同様に変更する。
  5. 「キー 1」横にある「REC」をクリックする。
  6. 任意のボタンを押す。

キーバインドの設定

もしマウス操作でもアクションを実行したい場合は、「スクリーンボタンを使う」をONにしてください。

スクリーンボタンを使う

すると、画面上に円形のボタンが表示されます。これをクリックすればアクションを実行できます。

スクリーンボタン

OBSにアバターを映そう

OBS Studio(以下OBS)を使ってライブ配信・録画している人も多いでしょう。

【図解】やさしいOBS Studioの使い方。ゲーム配信者のための設定ガイド
OBS Studio(以下OBS)は、各種配信サイトに対応している無料のライブ配信用ソフトです。詳しい使い方を見ていきましょう。 ...

そのためには、VTube Studioの画面をOBSに映す必要があります。そのうえで、背景など不要な部分を消す(背景透過)という流れになります。

詳細については、下記ページをご覧ください。とても簡単にできます。

VTube Studio + OBSの設定ガイド。アバターを映して一瞬で背景透過できます
VTube StudioのアバターをOBS Studio(以下OBS)に映すための設定方法について見ていきましょう。 設定の大...
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