AviUtl2は、初代AviUtlよりも格段に導入しやすくなりました。
やるべきことは、以下のものを入れて初期設定を変更するだけです。
- AviUl2本体
- プラグイン2個
初心者でも心配不要です。この記事には、難しい用語はいっさい登場しません。
ただし、AviUtl2(テスト版)リリース以来、つまずくポイントも見えてきました。
- 編集していないのに重く感じる
- AviUtl2対応プラグインが動作しない
AviUtl2の導入方法、およびよくあるトラブルの対処法を詳しく見ていきます。
目次
本体をダウンロードしよう
さっそくAviUtl2をインストールしてみましょう。簡単です。
- 「AviUtlのお部屋」にアクセスする。
- 画面を下にスクロールし、「AviUtl ExEdit2 テスト版」を探す。
- 「AviUtl2beta2_setup.exe」をダウンロードする。
AviUtl2には
- インストーラー版
- ZIP版
という2種類があります。
どちらを使ってもかまいません。ただ、インストーラー版のほうが簡単で、よけいな作業をせずにすみます。
本体をインストールしよう
ダウンロード後、AviUtl2をインストールしましょう。
- 「AviUtl2beta2_setup.exe」をダブルクリックする。
- もし「WindowsによってPCが保護されました」と表示された場合は、「詳細情報」から「実行」をクリックする。
- 画面を順に進めていく。
- 「デスクトップ上にアイコンを作成する」「.aup2ファイルを関連付ける」にチェックを入れる。
- 「次へ」をクリックする。
- インストールが完了する。
- すぐにAviUtl2を起動する(重要)。
AviUtl2のインストールが完了したら、即起動してください。これをやるだけで、導入時に伴うトラブルを回避しやすくなります(後述)。
プラグイン・スクリプトの場所に注意
AviUtl2を使ううえで、どうしても覚えておきたいのがプラグインとスクリプトです。
プラグインとは
プラグインとは、AviUtl2本体の機能を拡張するためのものです。
なくてもよいのですが、あったほうが
- できることが増える
- 利便性が増す
というメリットがあります。
今回は2個のプラグインを入れましょう(後述)。
- L-SMASH Works
- MP4 Exporter(またはx264guiExなど)
スクリプトとは
また、スクリプトは動画編集の幅を広げるための機能です。
- アニメーションの数を増やす
- 演出の数を増やす
プラグイン・スクリプトは、どちらもAviUtl2の機能を拡張できるという点で共通していると思ってください。
「ProgramData」にインストール
では、具体的にどのようなプラグインをインストールすればよいのかという話になるわけですが、そのまえにプラグインのインストール場所について見ておきましょう。
なぜかというと、AviUtl2ではプラグインの導入で失敗する人が多数いるからです。
まず、AviUtl2をインストールしたあとすぐにAviUtl2を起動してください。必須です。そうしたら以下の場所を開きます。
C:\ProgramData\aviutl2
▲設定を変更することで(後述)「aviutl2」フォルダーを表示できます。
そして、その「aviutl2」フォルダー内に
- 「Plugin」フォルダー
- 「Script」フォルダー
の2つがあります。
注意したいのですが、「ProgramData」は隠しファイルになっており、Windowsの初期設定では見えません(ない)。
そこで、以下のように設定を変更します。
- エクスプローラーを開く(PC画面下部のフォルダーアイコン)。
- 「表示」をクリックする。
- 「表示」から「隠しファイル」にチェックを入れる。
すると「ProgramData」フォルダーが表示され、なかの「aviutl2」フォルダー内に「Plugin」フォルダーと「Script」フォルダーがあるのがわかります。
このあとの話になりますが、プラグインは「Plguin」フォルダーに配置しましょう。
もし両フォルダーが見当たらない場合は、以下の3点を確認してください。
- AviUtl2を起動したか(必ず起動する)
- 「隠しファイル」にチェックを入れたか(入れる)
- 「Program Files」と誤解していないか
なお、以下の方法でも「Plugin」フォルダーや「Script」フォルダーを開けます。
- フォルダーアイコン上で右クリックする。
- 「アプリケーションデータ」から「プラグインフォルダ」をクリックする。
- または「スクリプトフォルダ」をクリックする。
- 左側のメディアエクスプローラーにその場所が表示される。
【重要】頻出失敗パターン
いま見たように、最初にAviUtl2を起動すればなにも問題はありません。
なぜなら、それだけで
- 正しい場所に「Plugin」フォルダーが作成される
- 正しい場所に「Script」フォルダーが作成される
からです。
しかし、初代AviUtlを使ったことがある人ほど、AviUtl2を起動するまえに以下のような作業を行いがちです。
- 「aviutl2.exe」がある場所に「Plugin」フォルダーを作ってしまう
- フォルダー名を「Plugin『s』」にしてしまう
これだとプラグイン・スクリプトを導入できません。重要なのは2点です。
- 絶対に「ProgramData」フォルダー内でないとダメ
- フォルダー名は「Plugins」ではなく「Plugin」
「L-SMASH Works」プラグインを入れよう
AviUtl2本体のインストールが完了したら、つぎは「L-SMASH Works」というプラグインを導入しましょう。
入れたほうがよい理由
L-SMASH Worksを導入するメリットは2つです。
- いろいろな動画を読み込めるようにするため
- プレビューが重い、遅い、カクつく、もたつく、固まる場合に効果があるため
動画編集が初めての方だと、なかなかイメージが持ちづらいかもしれません。
じつは動画にはさまざまな形式・種類があり、AviUtl2本体だけでは正常に動画を読み込めない(編集できない)ことがあるのです。
そこで、プラグインであるL-SMASH Worksを導入して動画を読み込めるようにするというわけです。
また、2番めの「プレビューが重い」というのは、AviUtl2で動画を再生したときどうも反応が遅い、フリーズしたような状態になることをさしています。
これもやはりL-SMASH Worksを入れて対処します。
AviUtl2開発者のKENくん氏も下記ポストをXに投稿しているので、入れておいて損はありません。
Media Foundationはやはり色々問題が多いので、可能な方はL-SMASH Worksを利用された方が良いと思います。
— KENくん (@__kenkun) July 12, 2025
導入方法
- GitHubにアクセスする。
- 「L-SMASH-Works_r1158_Mr-Ojii_vimeo.zip」をダウンロードする。
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
- 「AviUtl2」フォルダー内にある「lwinput.aui2」を「ProgramData\aviutl2\Plugin」に配置する(上述)。
- AviUtlを再起動する。
「MP4 Exporter」プラグインを入れよう
MP4出力できるようになる
最後にもう1個、インストールしておきたいプラグインが「MP4 Exporter」です。これを導入すると、AviUtl2でMP4出力できるようになります。
細かい説明は省きますが、編集完了後に行う動画を書き出す作業のことをAviUtl2では「ファイル出力」といいます。
▲ファイル出力してできた動画をYouTubeやSNSに投稿することになります。
そして、ファイル出力するさいには、一般的にMP4というファイル形式にすることが多いのです。
しかし、AviUtl2本体だけではMP4出力できません。そこで、MP4 Exporterの出番です。
ダウンロード・インストール方法は以下のとおりです。
- 「MP4Exporter」にアクセスする。
- ダウンロードボタンをクリックする。
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
- 「MP4Exporter_x.x.x」フォルダーができる。
- フォルダーを開き、「MP4Exporter.auo2」を「ProgramData\aviutl2\Plugin」に配置する(上述)。
- AviUtl2を再起動する。
インストールに成功すると「ファイル」→「ファイル出力」に「MP4 Exporter version X.X.X By えすご(Esugo)」が表示されます。
x264guiExもいいぞ
MP4出力するためのプラグインとしては、ほかにも「x264guiEx」という定番のものがあります。
初代AviUtlで同プラグインにお世話になっていた人や、MP4 Exporterよりも詳細な設定を行いたい人に向いているプラグインといえるでしょう。
x264guiExは、バージョン3.32以降でAviUtl2に対応しました。GitHubでダウンロードできます。
なお、「x265guiEx」もAviUtl2に対応しています。
初期設定を変更しよう
必要に応じて初期設定を変更しましょう。動画編集が快適になります。
動画を読み込む
いったん動画を読み込んでください。適当な動画をメイン画面などにドラッグ&ドロップします。
▲出典 : 『スーパーマリオワールド』(任天堂)より
動画を読み込んだらSpaceキーを押します。すると動画が再生されます。もう一度同キーを押すと、今度は動画が停止します。
再生画面が重い、固まる場合に
「設定」→「入力プラグインの設定」の順にクリックしましょう。
そして、「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」を「Media Foundation file reader」よりも上にしてください。ドラッグで移動できます。
すると、使用される入力プラグインの優先順位が変わるため、プレビュー再生(再生画面のこと)が
- 重い
- もたつく
- カクつく
- 反応が鈍い
- 固まる、フリーズする
などの場合に効果があります。
動画停止時のカーソルの位置変更
動画を再生して停止したとき、初期設定だとカーソル(黄色の縦線のこと)はもとの再生開始位置に戻ります。
- 動画を再生する。
- 黄色の縦線が右側へ進んでいく。
- 動画を停止する。
- 黄色の縦線が、左側にある赤色の縦線の位置に戻ってしまう ← これ
しかし、動画停止時にカーソルをその停止位置に置いておきたい(再生開始位置に戻したくない)という人もいるでしょう。設定できます。
やり方ですが、再生ボタンのあたりで右クリックし、「停止時にカーソル位置へ戻る」のチェックを外してください。
セキュリティソフトに注意
うまくプラグインが動作しない原因のひとつに、セキュリティソフト(例 : Windows Defender)が関係していることがあります。
具体的には、AviUtl2の「pipe32aui.exe」や「pipe32auo.exe」がセキュリティソフトによって自動的に削除(誤検知)されてしまい、その結果プラグインが正常動作しないというケースです。
「pipe32aui.exe」と「pipe32auo.exe」は、本来「aviutl2.exe」があるフォルダー内に存在するファイルです。
プラグインが正常動作しない場合、両ファイルがきちんと存在するか確認してみてください。
参考Microsoft Defender ウイルス対策で検疫済みファイルを復元する(外部サイト)
また、「Plugin」フォルダーの場所・名称など、基本的な点も確認します(上述)。
まとめ
AviUtl2を導入するなら以下の3つを入れましょう。
- AviUtl2本体
- L-SMASH Works
- MP4 Exporter(またはx264guiExなど)
プラグインのインストールで重要なのは、
- 最初にAviUtl2を1回起動しておく
- 「ProgramData」にインストールされる
- 「ProgramData」は隠しファイル
- セキュリティソフトに注意
という点です。
AviUtl2は初代よりも格段に使いやすくなっています。導入してぜひ使い込んでください。

2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。