VTube Studio(以下VTS)のアバターをOBS Studio(以下OBS)に映すための設定方法について見ていきましょう。
設定の大きな流れは、
- VTSで背景設定を行う。
- OBSでVTSの画面を取り込む設定を行う。
という2ステップです。
目次
VTSの設定をしよう
カメラを選択する
最初に、自分が使用するWebカメラが選択されていることを確認してください。設定が不適切だとトラッキングできないため、アバターが動きません。
また、忘れやすいところですが、トラッキングを開始しないとアバターが動きません。「カメラON」をクリックする必要があります。
「カメラON」は、毎回VTSを起動するたびにクリックしなくてはいけません。その手間を省きたい場合は、「自動スタート」をONにしておくと便利です。
このあたりのトラッキング設定については、下記ページにまとめました。

背景を透明にする
つぎは背景の設定を行いましょう。背景を透明にして、アバターだけをOBSに映すための設定です。
メニューから緑色のボタンをクリックします。これが背景を選択するためのボタンです。
背景選択の画面が開くので、下にスクロールしたところにある「ColorPicker」を選択して「OK」をクリックしてください。
すると、「透過 (OBS)」という設定が出てきます。これをONにしましょう。
▲パッと見は緑色の背景ですが、VTS側で背景を透明にする設定になっています。あとでOBS側の設定も必要です。
「×」ボタンで設定画面を閉じてかまいませんす。
ただし、VTS自体は閉じないでください。OBSにアバターを映せなくなります。
OBSにアバターを映そう
「ゲームキャプチャ」を追加する
VTS側の設定は完了しました。
いよいよOBS側にVTSの画面(アバター)を映すための設定をしていきましょう。「ゲームキャプチャ」を追加します。
- 「ソース」の「+」をクリックする。
- 「ゲームキャプチャ」をクリックする。
- 「新規作成」を選択していることを確認し、任意の名前を入力する(例 : 「アバター」など)
- 「OK」をクリックする。
「ゲームキャプチャ」の設定を行う
重要なのはここからです。「モード」を「特定のウィンドウをキャプチャ」にしてください。
「ウィンドウ」を「[VTube Studio .exe]: VTube Studio」にします。VTSを閉じてしまうと、これを選択できない(アバターは映らない)ので注意してください。
OBSにVTSの画面が映りました。まだ背景は透明になっていません。
透過を許可する
最後に、OBS側でも「透過を許可」にチェックを入れます。すると緑色の背景が消えます。OBSに映り込んでいた背景が透明になりました。
とはいえ、この状態だとVTSのUIも映り込んでいるはずです。左側にあるメニューと、右側にあるボタンです。
ボタンを非表示に
右側に並んでいるボタン(キーバインド設定のスクリーンボタン)は、以下の方法で非表示にできます。
- メニューを表示する(画面をダブルクリック)。
- 歯車アイコンをクリックする。
- 上部のカチンコのアイコン(最右端)をクリックする。
- 「スクリーンボタンを使う」をOFFにする。
- 右上の「×」ボタンをクリックする。
これで右側のボタンが消え、同時に左側のメニューも消えました。
もしスクリーンボタンを使用していてOFFにしたくない場合は、OBSのクロップで対応しましょう(後述)。
OBSにゲーム画面を映そう
アバターが映ったので、今度はOBSにゲーム画面を映します。
もっとも、ゲーム画面でなくとも静止画像でもかまいません。いつもどおり「ソース」の「+」からソースを追加します。

ソースの順序に注意してください。アバターが上、ゲーム画面が下になるようにしましょう。ソースを上下にドラッグして順序を変更します。
この順番が逆だと、アバターがゲーム画面の後ろに隠れてしまいます。アバターは手前、ゲーム画面は奥にします。

見える範囲を調整しよう
アバターのサイズ・位置を調整する方法は、2種類あります。
- VTSで調整
- OBSで調整
VTSでの操作方法は以下のとおりです。とくにアバターを拡大・縮小する方法を覚えておいてください。
- 位置を移動 : ドラッグ
- 拡大・縮小 : マウスホイール
- 回転 : Ctrlキー + マウスホイール
OBSについては、いつもどおり画面上でソースをドラッグし、サイズ・位置を調整します。
また、OBS上でクロップ機能を使うことで、アバターの周りのよけいな部分(例 : 右のスクリーンボタン)を削除することもできます。
なお、アバターの左下のアイコンについては、無料版のVTSではどうしようもありません。
おまけ : 「Spout2」を使う方法
アバターだけを取り込める
プラグインのインストールは必要になりますが、「Spout2」という機能を使う方法もあります。
この方法であれば、アバター「だけ」を取り込めます。つまり、ボタンを非表示にする設定が必要ありません。
背景を透明にしておく
最初に背景を透明にしておいてください(上述)。これをやっておかないと背景が映り込んでしまいます。
プラグインをインストール
プラグインをインストールします。
- OBSを終了する。
- GitHubにアクセスする。
- 「OBS_Spout2_Plugin_Install_v1.8.exe」をダウンロードする。
- ダウンロードしたファイルを実行する。
- 画面を順に進めていく(設定変更は不要)。
「Spout2を起動」をONに
- メニューを表示する(画面をダブルクリック)。
- 歯車アイコンをクリックする。
- 上部のカメラアイコンをクリックする。
- 画面下側までスクロールし、「Spout2を起動」をONにする。
- 右上の「×」ボタンをクリックする。
OBSに「Spout2 Capture」を追加
OBSを起動し、「ソース」の「+」から「Spout2 Capture」を追加しましょう。
もし同ソースが表示されない場合は、OBSを再起動してください。それで直らないのであれば、プラグインのインストールに失敗しています。
設定画面で「SpoutSenders」を「VTubeStudioSpout」に、「Composite mode」を「Default」にします。
もし「VTubeStudioSpout」を選べない場合は、いったんウィンドウを閉じます。そして、VTSのほうで「Spout2を起動」をONにしてください。今度は選べるはずです。
以上で設定が完了しました。
まとめ
VTSとOBS、それぞれで設定を行いましょう。
- VTSで背景をグリーンバックし、「透過」をONにする
- OBSで「ゲームキャプチャ」を追加する。
- 「ゲームキャプチャ」の「透過を許可」をONにする。
OBSを使ったライブ配信・録画のやり方については、下記ページでもまとめています。参考にしてください。


2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。