ゲーム実況のライブ配信で顔出しするためには、カメラが必要です。カメラがないと自分の顔を映せません。
では、どのようなカメラを準備すればよいのでしょうか。じつは、PCで使えるカメラは3種類に分類できます。
- Webカメラ
- スマホ内蔵カメラ
- 一眼レフ、ミラーレス
この3つについて、それぞれメリット・デメリットを見ていきましょう。顔出し配信のやり方にも触れます。
PCの使用を前提とした記事です。
目次
Webカメラが基本
PC用だから簡単に使える
一般的に、PCによる顔出し配信で「カメラ」といえばWebカメラのことをさします。
WebカメラはPCでの使用が前提となっている製品なので、簡単に使えます。なにかソフトをインストールする必要はありません。PCとUSB接続するだけで準備完了です。
ノートPCの内蔵カメラを使う場合は、そもそもUSB接続の必要性すらありません。
オールインワン
Webカメラには、必要な機能が最初から備わっています。
- スタンド(または三脚)
- カメラの角度調節
- 内蔵マイク
- USB給電
たとえば、モニターの上に設置できるようにスタンドが付いていたり、カメラの角度を上下に調節できるようになっています。
したがって、「とりあえず顔出し配信してみたい」という人にとっては便利な製品といえるでしょう。
クオリティーはそこそこ
ただ、画質には期待しないでください。近年のスマホの画質を見慣れている人にとっては、「こんなものなの?」という感想を持つかもしれません。
参考 ストリーマーyunocyさんの配信環境改造計画。設定面での高画質化テクなども(外部サイト)
また、ピントが手前から奥まで合ってしまい、背景となる部屋をうまくぼかせません。被写体(自分自身)を引き立たせて、雰囲気のあるシネマティックな映像にしたいと思ってもできないわけです。
どうしても背景をぼかしたいのであれば、ソフトウェアの力を借りて加工するしかありません。たとえば、NVIDIA Broadcastを使います。
内蔵マイクについても高音質とは程遠いものになります。マイクは別途用意しましょう。
スマホをWebカメラ化
WebカメラがなくてもOK
Webカメラを持っていない場合、どうしたらよいのでしょうか。そこで登場するのがスマホ内蔵カメラです。
不思議な感じがすると思いますが、スマホのカメラはWebカメラの代わりに使うことができます。たとえば、iPhoneのカメラで映しているものをそのままPCに映せます。
アプリをインストール
スマホのカメラで代用するには、Webカメラ化アプリをインストールしましょう。iVCam(有料)が有名です。
おおよその使い方は以下のとおりです。
- iVCamをインストールする(スマホ・PC両方)。
- iVCamを起動する(スマホ・PC両方)。
- スマホとPCをUSBケーブルで接続する(有線)。
- または、スマホとPCをWi-Fiで接続する(無線)。
この方法のデメリットとしては、スマホを固定するスタンドを別途用意しなくてはいけない点があります。
机の上の低い位置にスマホを設置するとカメラが自分の顔を下から見上げるかたちになり、見栄えがよくありません。アームスタンドや三脚がベストでしょう。
また、Wi-Fi接続だとバッテリー消費が激しい点にも注意が必要です。
備考 : iOS 16とMac
iOS 16の場合、Mac(macOS Ventura以降)の使用が前提ですが、ワイヤレスかつ無料でiPhoneをWebカメラ化できる機能が搭載されています。
デジタル一眼をWebカメラ化
背景をぼかせる
映画のような雰囲気にしたいのであれば、一眼レフカメラ、またはミラーレス一眼カメラを使います。これがいちばん高画質な方法となります。
一眼カメラに明るいレンズを装着して、絞りを開き(F値を下げる)、レンズを望遠(ズーム)にすれば背景をぼかせます。もし部屋が乱雑な状態であっても、ボケを作れば隠せるでしょう。
各メーカーがソフトをリリース
一眼カメラをWebカメラ化するには、各カメラメーカーがリリースしているWebカメラ化ソフトをインストールします。
参考 一眼レフカメラをWebカメラとして使う方法(主要7メーカー別)(外部サイト)
あとは、一眼カメラとPCをUSBケーブルで接続してください。HDMIケーブルではありません。Webカメラと同じでUSBです。
USB給電ができない機種の場合は、バッテリーの減少に注意しましょう。
▲SONYのα6400は、設定を変更することでUSB給電をONにできます。
一眼カメラは、小型のミラーレスでもそれなりのサイズ感があります。三脚が必須ということもあり、取り回しはよくないかもしれません。場所を取ります。
キャプチャーボードについて
一眼カメラをWebカメラ化するソフトは、2020年春以降にリリースされ始めました。ZoomなどのWeb会議を意識しての対応です。
それ以前は、一眼カメラをキャプチャーボードという周辺機器にHDMI接続する方法がありました。しかし、Webカメラ化ソフトが登場した現在では、高いコストのわりには大きなメリットを見い出せなくなっています。
配信ソフトを用意しよう
カメラについてはわかりました。では、ゲーム実況で顔出し配信するにはどうしたらよいのでしょうか。
そこで重要になってくるのが配信ソフトです。配信ソフトがあれば、ゲーム画面を映したり、そのゲーム画面上に小さくカメラ映像を映すことができます。
配信をしたことがない人は、「ゲーム画面と実況者を同じ画面に表示させるにはどうしたらいいの?」と思っていることでしょう。答えは簡単です。配信ソフトを使えばよいのです。
定番の配信ソフトとしてOBS Studioを覚えておいてください。使い方は難しいですが、無料で使える高機能なソフトです。
まとめ
顔出し配信するにはカメラを用意しましょう。
- Webカメラ
- スマホ
- 一眼カメラ
Webカメラが基本ですが、スマホや一眼カメラを使う選択肢もあります。便利なのはスマホで、高画質を狙うなら一眼カメラに分があります。
いずれにせよ、カメラとセットで考えなくてはいけないのが照明です。画質に大きく影響する存在です。部屋のシーリングライトではあまり意味がありません。
なお、厳密にはアクションカメラ(例 : GoPro)やコンデジ(例 : RXシリーズ)もWebカメラ化できる場合がありますが、今回は割愛しました。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。