Discordでゲーム配信(ライブ配信)するための機能として、Go Liveがあります。
メリットは4つです。
- PCゲーム配信がすぐにできる
- 無料
- 遅延が1秒未満
- こじんまり配信できる
このページでは、Go Liveのやり方について見ていきましょう。
Windowsのデスクトップ版の使用を前提とした解説です。
目次
注意点
PCゲームが想定されている(重要)
Go Liveでいうところのゲームは、基本的にPCゲームのことをさしていると思ってください。公式ヘルプを見ればそれが一目瞭然です。
では、SwitchやPS4はどうなのかというと、できないことはありません。ただ、Discordでやろうとすると一気にハードルが上がります(後述)。
そこで、Discordにおけるゲーム配信はDiscordを使った「PC」ゲーム配信を意味している考えておきましょう。
視聴者数に制限がある(10 → 50)
同時に接続できるユーザー数(接続ユーザー数)は、最大10人までです。
より多くの視聴者に配信を見てもらいたい場合は、Go Liveを使わず一般的な方法で配信する必要があります。
もっとも、2020年3月ごろから一時的に50人まで引き上げられました。コロナウイルスの流行による利用者増加を考慮してのことです。
コロナウィルスに関するDiscordからのお知らせ: pic.twitter.com/SswiVlvZoq
— Discord Japan (@discord_jp) March 12, 2020
2種類あるGo Live
Go Liveには2種類のやり方があります。
- 通常のGo Live
- 画面共有
通常のGo Liveは、(1)ゲームを起動し、(2)Discordにゲームを認識させて配信する方法です。基本的にはこれを使うことになるでしょう。
他方、画面共有によるGo Liveは、特定のアプリウィンドウや、デスクトップ画面全体を視聴者に見せたいときに使います。
Go Live(通常)のやり方
ボイスチャンネルに参加する
まず、サーバーのボイスチャンネルに参加してください。
ゲームを起動する
そしてゲームを起動します。
すると、左下にゲームタイトルが表示されます。これはDiscord側でゲームを検出し、認識している状態を示しています。
ゲームがフルスクリーンだと、Discordに戻る方法がわからないという人がいるかもしれません。画面切り替えを行うには、Altキーを押しながらTabキーを押します。Tabキーで切り替えです。
左下にゲームタイトルが表示されない、検出されないという人もいると思いますが、後述する対処法を試しましょう。
配信を開始する
Discordがゲームを認識すると、左下に配信ボタンが表示されます。これをクリックしてください。
すると、下記画像のようなウィンドウが表示されるので、「Go Live」ボタンをクリックします。配信開始です。
右下に「配信ポーズ中 ゲームに切り替えて再開する。」と表示されます。ゲームに戻ってプレイを開始しましょう。
ゲームが検出されない場合は
ゲームによっては、Discord側でうまく検出できないことがあります。そこで対処法です。
まず、設定画面を開きましょう。
そして、「ゲームアクティビティ」をクリックします。「追加する !」という部分に注目してください。
ここの「Select...」クリックすると、起動中のソフトが一覧表示されます。ゲームタイトルを選択して「ゲームを追加」をクリックします。
あとは設定画面を閉じて戻れば、左下にゲームタイトルが表示されているはずです。
画面共有のやり方
画面共有で配信するには、まずボイスチャンネルに参加しましょう。
左下に「Screen」ボタンが表示されるので、これをクリックします。
▲複数のボタンがあって紛らわしいのですが、「Screen」のほうです。「動画」はビデオチャット時に選択します。
すると、下記画像のようなウィンドウが表示されます。
「申請」と「画面」の2種類ありますが、特定のアプリウィンドウを視聴者に見せたいときは前者を選んでください。
▲「申請」は、英語版だと「Applications」(つまりアプリ)と表記されています。
後者は、デスクトップ画面全体を視聴者に見せたいときに選びます。特定の範囲だけを見せるというような機能はありません。画面全体が映ります。
音声の出し方
ゲーム音
Go Liveでは、ゲーム音については少し特殊です。下表をご覧ください。
ゲーム音が入るか | |
通常のGo Live | ○ |
画面共有(アプリ) | ○ |
画面共有(画面) | × |
たとえば、通常のGo Liveの場合、初期設定でゲーム音は入ります。ただ、ゲーム音以外のPCの音は入りません。たとえば、PCでYouTubeの動画を再生しても視聴者には聞こえません。
また、画面共有(アプリ)の場合は、選択したアプリの音だけが入ります。それ以外のPCの音は入りません。
マイク音
マイク音(自分の声)については、すでに設定できているはずです。
▲表示される名称は、PC環境によって異なります。
音量やノイズについてなど、問題がある場合は下記ページも併せてご覧ください。
画質を変更する方法
画質を変更するには、ひとまず配信を開始する必要があります。
そのうえで、右下のプレビュー画面にカーソルを合わせ、表示された歯車アイコンをクリックします。
「配信画質」と「フレームレート」の設定を変更しましょう。後者は動きの滑らかさの設定です。
無料ユーザーの場合、「720」「30」の組み合わせが最高画質となります。これよりも高画質を狙いたい場合は、課金する必要があります。
最大解像度・フレームレート | |
無料 | 720p/30fps |
Nitro Classic | 1080p/60fps |
Nitro | 4K/60fps |
細かな画質設定はできません。あくまでも簡易的な設定ができるだけです。
招待する
配信中であってもフレンドを招待できます。
- Discordの右下のプレビュー画面にカーソルを合わせる。
- 表示されたチャンネル名をクリックする。
- 人型のアイコンをクリックする。
Switch、PS4の画面を映すには?
キャプチャーボードが必要
TVゲームの画面をPCに映すには、キャプチャーボードという周辺機器が必要です。下図のようにつなぐのです。
この点、「ゲーム機とPCをHDMI接続すればいいじゃないか」と思うかもしれませんが、ゲーム画面は映りません。PCが搭載しているHDMIというのは、そのような用途で使えないからです。
いろいろなキャプチャーボードが発売されていますが、下記3製品を購入候補にするとよいでしょう。とくにGC550 PLUSとGame Capture HD60 Sは定番です。
GC550 PLUS | Game Capture HD60 S | GV-USB3/HD | |
製品画像 | |||
接続方式 | USB 3.0 | USB 3.0 | USB 3.0 |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード | ソフトウェアエンコード | ソフトウェアエンコード |
対応ゲーム機 | Switch PS4 |
Switch PS4 |
Switch PS4 |
パススルー出力 | ○(4K対応) | ○ | ○ |
解説・レビュー | こちら | こちら | こちら |
備考 | 編集ソフト付属 | 低遅延 | 編集ソフト付属 |
詳細については、下記ページをご覧ください。高い買い物になります。
Discordでどうやるのか
問題はキャプチャーボードを買ったあとです。じつは、DiscordでTVゲーム配信をやろうとすると、かなり手間がかかります。
やり方としては、2ステップです。
- ゲーム画面をPCに映す。
- そのゲーム画面をDiscordに映す。
一見すると簡単です。しかし、ゲーム画面がDiscordに映らなかったり、ゲーム音が視聴者に聞こえないといったケースが多発するでしょう。
それならば、たとえばYouTubeやTwitchを利用してゲーム配信するほうがまだ簡単です。一般的なやり方ですし、情報も豊富です。また、YouTubeであれば、視聴できる人を限定できる点もメリットといえるかもしれません。
「動画」ボタンって?
ボイスチャンネルに参加すると、左下に「動画」ボタンが表示されます。「Screen」ボタンの横にあるので、思わずクリックしそうになるかもしれません。
「動画」ボタンはどのような機能かというと、Webカメラを使ってビデオチャットするためのものです。Go Liveとは関係ありません。
ゲーム配信で使うこともできますが(例 : OBS + OBS-VirtualCam)、例外的な用途と思ってください。ゲーム音を流す方法も別途考える必要があります。
まとめ
Discordでゲーム配信するときは、2つの方法を使い分けしましょう。
- 通常のGo Live
- 画面共有
通常のGo Liveでゲームが認識されないときは、設定画面を開いて「追加する !」からゲームを選択します。
Discordでのゲーム配信に不満がある場合は、下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。