YouTube Liveで、OBS Studio(以下OBS)を使って生放送をする場合、どのように設定すればよいのでしょうか。
目次
機材・ソフトを用意しよう
まず前提として、下記ページを読んでおいてください。キャプチャーボードやマイクなど、配信で必要なものを掲載しています。

今回は、配信ソフトとしてOBSを使用します。OBSをインストールしていない場合は、下記ページをご覧ください。

3種類の配信方法
初めてYouTube Liveで配信する場合、困惑しやすい点があります。それは、配信方法が3種類あるという点です。
ライブ ダッシュボードを開いてください。左のメニューには、
- 今すぐ配信
- イベント
- カメラ
の3つが並んでいます。
このなかで使うのは、「今すぐ配信」です。文字どおりすぐに配信を開始することも、また時間を指定して配信を開始することもできます。
YouTubeに接続するための設定をしよう
- では、さっそくOBSの設定をしていきましょう。まずは、「設定」をクリックします。
- 「配信」をクリックし、「配信種別」が「ストリーミングサービス」になっていることを確認します。そして、「サービス」を「YouTube / YouTube Gaming」にします。
- また、「サーバー」が「Primary YouTube ingest server」になっていることを確認してください。
- ライブ ダッシュボードを開き、「ストリーム名 / キー」をコピーします。
- コピーしたストリームキーを、OBSの「ストリームキー」にペーストしましょう。設定をまちがえると配信できません。
- 配信方法・設定によっては、ストリームキーが変わることがあります。その場合は、同キーを再度設定しなおしてください。
画質の設定をしよう
ビットレート
画質の設定でもっとも重要なのは、ビットレートです。映像ビットレートともいいます。数字が大きいほうが高画質と考えてください。
- 「設定」→「出力」の順にクリックする。
- 「出力モード」を「詳細」にする1)「基本」でも設定はできますが、当サイトでは「詳細」で統一しています。。
- その下の「配信」タブを開き、「ビットレート」に「3000」と入力する。
キーフレーム間隔
キーフレームというものを挿入する間隔(頻度)を2秒に設定します。やはり画質に影響します。
解像度
解像度も画質に関係する設定です。ビットレートとセットで考えましょう。
- 「設定」→「映像」の順にクリックする。
- 「出力 (スケーリング) 解像度」で「1280x720」と入力する。
- 「縮小フィルター」で「ランチョス」を選択する。
高画質設定のポイント
画質を考えるうえで決定的に重要なのは、映像ビットレートと出力解像度の設定です。さらなる高画質をめざす場合は、以下のように設定してもかまいません。
- 映像ビットレート : 6,000kbps(これ以上の設定も可能)
- 出力解像度 : 1920x1080
ただ、配信者の上りの回線速度や、PCのスペックによっては、設定を妥協しなくてはいけない場面もあります。配信者全員が高画質な設定にできるわけではありません。
詳細は、「OBS Studioで高画質・高音質な配信をする方法」をご覧ください。

BGM・マイク音の設定をしよう
BGM、およびマイク音を流すための設定です。
- マイクをPCに接続する。
- 「設定」→「音声」の順にクリックする。
- 「デスクトップ音声デバイス」が「既定」になっていることを確認する。
- 使用するマイクを「マイク音声デバイス」で選択する。
▲「マイク音声デバイス」で表示されるものは、PC環境によって異なります。
BGMやマイクのことでわからないことがある場合は、「OBS StudioでBGM・マイクの音を流すための設定方法 」をご覧ください。

画面を視聴者に見せるための設定をしよう
ソースの追加
視聴者に見せる画面を設定しましょう。たとえば、ゲーム配信ならゲーム画面、雑談配信ならWebカメラの映像・静止画像などです。
OBSの場合は、「ソース」と書いてある部分の「+」をクリックし、任意の項目を選択します。これをソースの追加といいます。
具体的な設定方法については、「 OBS Studioの各種キャプチャーの使い方」をご覧ください。適切に設定すればOBSに画面が映ります。

OBSに画面が映らない場合の対処法
もし画面が真っ暗で、なにも映らないという場合は、以下のページを参考にしてください。
関連 【OBS】ゲームキャプチャで画面が映らない、真っ暗なときの対処法
関連 【OBS】ウィンドウキャプチャで画面が映らない、真っ暗なときの対処法
関連 【OBS】キャプチャーボードの画面が映らないときの完全マニュアル
YouTubeで設定しよう
配信を開始するまえに、ライブ ダッシュボードを開いて各種設定を行いましょう。
配信タイトル、ゲームタイトル、公開範囲など
「基本情報」タブでは、配信タイトル、カテゴリ、ゲームタイトルを設定します。OBSで配信タイトルを設定するわけではありません。YouTube側で設定します。
「次のストリームをスケジュール」は、時間を指定して配信を始めたいときにチェックを入れてください。チェックを入れると、ライブ ダッシュボードの左メニューの「イベント」にサムネイルが表示されます。
公開範囲の設定は、「プライバシー」で変更できます。
説明 | |
公開 | だれでも視聴できる |
限定公開 | 配信のURLを知っている人だけが視聴できる |
非公開 | 自分だけが視聴できる |
その他の設定
「ストリーム オプション」タブでは、DVRや低遅延モードを有効にできます。
ライブ配信を開始しよう
配信の開始・終了
準備が整ったら、OBSの「配信開始」ボタンをクリックします。すると、しばらくしてからライブ ダッシュボードの放送画面にOBSの映像が映ります。
ハウリング(エコー)を防止するため、放送画面にあるスピーカーはミュートにしておきましょう。
もし、「次のストリームをスケジュール」にチェックを入れている場合は、指定した時刻になってから「配信開始」ボタンをクリックしてください。フライングして同ボタンをクリックすると、その瞬間に配信が始まります。
PCの動作が重い場合は、以下の記事をご覧ください。設定を変更する必要があります。
参考 OBS Studioで、PCの動作が重くてカクカクするときの対処法
配信を終了したくなったら、OBSの「配信終了」ボタンをクリックします。「今すぐ配信」では、これだけで配信を終了できます。YouTube側でアーカイブが自動生成されるので、必要に応じて確認しましょう。
コメントの確認
オーソドックスなのは、ライブ ダッシュボードでコメントを確認する方法でしょう。縦の3点リーダーから「チャットをポップアウト」を選ぶと、コメント画面をポップアウト表示することもできます。
コメントが見づらいという場合は、ライブ ダッシュボードの「動画再生ページを表示」をクリックしてください。「リンク先」は、「YouTube Gaming」がお薦めです。コメントが見やすくなります。
もちろん、YouTube対応のコメントビューアーを使ってもかまいません。棒読みちゃんとの連携も可能です。

References
1. | ↑ | 「基本」でも設定はできますが、当サイトでは「詳細」で統一しています。 |