Windows 11でゲーム実況をするなら、「既定のデバイス」という用語を覚えておきましょう。
以下のようなトラブルが起きたことはないでしょうか。
- ヘッドセットやイヤホンを接続しても音が聞こえない
- ライブ配信・録画でPCの音が入らない
じつは、これらの音関係のトラブルが起きたとき最初に確認しなければいけないのが、既定のデバイスの設定なのです。
目次
既定のデバイスとは
音を再生するオーディオ機器
既定のデバイスとは、ここでは音を出力・再生するのに使用するオーディオ機器のことだと思ってください。
たとえば、ノートPCにUSBヘッドセットを接続したとしましょう。
(1)USBヘッドセットと(2)内蔵スピーカー(PC内蔵のサウンド機能)、計2個のオーディオ機器がWindowsに認識されている状態です。
具体例
もしUSBヘッドセットから音を出したいのであれば、これを既定のデバイスに設定します。スピーカーは既定のデバイスではないため、音は出ません。
また、スピーカーから音を出したいのであれば、スピーカーを既定のデバイスに設定します。USBヘッドセットから音は出ません。
結論
つまり、既定のデバイスに設定したオーディオ機器から音が出るというわけです。
逆にいえば、既定のデバイスの設定をまちがえると音を出したいオーディオ機器から音が出ません。
当然、ゲーム実況におけるライブ配信・録画にも影響が出ます。
既定のデバイスを変更する
3つのやり方があります。どれでもかまいません。
方法1
いちばん簡単な方法です。
まず、右下のスピーカーアイコンをクリックします。すると、小さな画面が表示されます。
▲スピーカーアイコン
「サウンド出力の選択」というアイコンがあるので、これをクリックしてください。
▲「サウンド出力の選択」アイコン
オーディオ機器(出力デバイス)の一覧が表示されました。
▲出力デバイス
任意のものを選ぶと、そのオーディオ機器が既定のデバイスとして設定され、音が出るようになります。
方法2
右下のスピーカーアイコンを「右」クリックし、「サウンドの設定」をクリックします。
「出力」の「サウンドを再生する場所を選択」の部分で、任意のオーディオ機器を選択してください。
方法3
「方法2」のやり方で設定画面を開き、画面を下にスクロールしたところにある「サウンドの詳細設定」をクリックします。
任意のオーディオ機器をクリックし、「既定値に設定」をクリックします。
すると、緑色のチェックマークが表示されました。これが既定のデバイスとなります。
電話のアイコンとまちがえないようにしましょう。同アイコンは既定の通信デバイスの設定です。
なお、上記設定画面はWindows 10で「サウンド コントロール パネル」と呼ばれていました。
変更できないときは
「サウンドの設定」を開く
環境によっては既定のデバイスの設定ができず、音が出ないことがあるかもしれません。
具体的には以下のような場合です。
- スピーカーアイコンにバツ印(白抜き)が表示される
- 「出力デバイスが見つかりません」と表示される
- 「オーディオ デバイスはインストールされていません」と表示される
- 音がまったく聞こえない
このような場合は、まず音を出すためのオーディオ機器(出力デバイス)を接続します。
つぎに右下のスピーカーアイコン「右」クリックし、「サウンドの設定」をクリックします。
出力デバイスを有効にする
そして、設定画面を下にスクロールし、「すべてのサウンドデバイス」をクリックしてください。
「出力デバイス」の一覧が表示されます。音を出したいオーディオ機器をクリックしましょう。
「オーディオ」の部分に「許可」と表示されているはずです。これはつまり、オーディオ機器が無効になっている状態なので、クリックします。
すると、「許可しない」という表示に変わりました。これでオーディオ機器が有効になりました。
▲少し紛らわしいですが、「許可しない」は「現在、許可されている」という意味です。オーディオ機器が有効になっているので、正常な状態です。
最後に、さきほどのやり方でスピーカーアイコンをクリックし、既定のデバイスを設定してみてください。
OBSにおける「既定」の意味
既定のデバイスのこと
使用者が多いOBS Stduio(以下OBS)の音声設定を見てみましょう。
「設定」→「音声」の「デスクトップ音声」の部分です。ここは通常「既定」になっているはずです。
「既定」とは、まさにWinsows 11の既定のデバイスのことをさしています。
したがって、既定のデバイスを使ってPCの音(デスクトップ音声)をライブ配信・録音するという意味になります。
デスクトップ音声としては、以下のようなものがあります。
- PCゲームの音
- YouTubeなど動画の音声
- iTunesなどの音楽
- Discordの通話相手の声
- 棒読みちゃんの読み上げ音声
- Windowsのシステム音(例 : 「ポーン」という音)
これらの音声を取り込みたいなら、OBSの「デスクトップ音声」は「既定」にしておきましょう。
直接指定でもよい
もちろん、「既定」ではなく既定のデバイスの名称を直接指定してもかまいません。同じことです。
たとえば、Windows 11側で「スピーカー (Realtek Audio)」を既定のデバイスにしているなら、OBS側でも「スピーカー (Realtek Audio)」にしてかまいません。
また、Windows 11側でUSBヘッドセットを既定のデバイスにしているなら、OBS側でそれを直接指定してもよいのです。
ただ、OBS側を「既定」にしておけば、Windowsの既定のデバイスを自動的に使う設定になります。
つまり、Windows側の既定のデバイスが(かってに)変わったとしても、OBS側でもそれを自動的に使ってくれます。
したがって、「既定」にしておいたほうが便利でしょう。設定の手間が省けます。
備考 : 入力デバイスと既定のデバイス
ここまで「出力」デバイスと既定のデバイスについて見てきましたが、「入力」デバイスにも既定のデバイスの設定があります。
入力デバイスとは、端的にいえばマイクのことです。
もしマイクで音を入れる方法について知りたい場合は、下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。