編集が完了したら、最後にDaVinci Resolveで動画を書き出しましょう。
こうすることで、編集した動画を
- いつでも見られる
- YouTube、Twitterなどに投稿できる
ようになります。書き出しは、「出力」や「エクスポート」と呼ぶこともあります。
目次
プロジェクトを保存しよう
動画を書き出すまえに、念のためプロジェクトを保存しておきましょう。 これは、ゲームで例えると手動セーブのようなものです。
環境によってはDaVinci Resolveが落ちることがあるので、万が一のことを考えてプロジェクトを保存しておきます。
やり方は、「ファイル」→「プロジェクトを保存」です。ショートカットキーは、Ctrlキー + Sキーです。
もし手動保存が煩雑である場合は、自動保存(自動バックアップ)する設定にしておくのもよいでしょう。
- 左上の「DaVinci Resolve」→「環境設定」の順にクリックする。
- 上部にある「ユーザー」タブを開く。
- 左メニューの「プロジェクトの保存とロード」を開く。
- 「ライブ保存」にチェックを入れる。
- 「プロジェクトのバックアップ」にチェックが入っていることを確認する。
- 「保存」をクリックする。
▲このように設定しておけば、DaVinci Resolveが不安定な環境でも心配いりません。
デリバーページを開こう
では、さっそく動画を書き出します。デリバーページを開いてください。
DaVinci Resolveでは、このページを開いて動画を書き出すための設定をするのが基本となります。
ボタンを押すと設定画面が縦に広がり、見やすくなります。
通常は、この設定画面を広げたままにしておいたほうが設定しやすいでしょう。
画質・音質の設定をしよう
つぎは、画質・音質の設定をしていきます。設定をまちがえると、モザイクのような荒い画質になってしまいます。
カスタム設定にする
「カスタム」を選ぶことで、自分の好みにあった設定にできます。今回はこれをクリックしてください。
「レンダー」では、基本的に「単一のクリップ」を選びます。1個の動画として書き出す設定です。
かりに「個別のクリップ」を選ぶと、タイムラインにあるクリップがそれぞれ別個の動画として書き出されます。
たとえば、タイムラインに10個のクリップがある場合、10個の動画が生成されます。しかし、通常は1個の動画ができればそれでよいので、「単一のクリップ」を選んでおきましょう。
名称、保存先を設定する
動画ファイルの名前を入力します。なんでもかまいません。
また、動画の保存場所を設定します。ここで設定した場所に動画ができあがります。
画質・音質の設定をする
高画質な動画にしたいなら、「ビデオ」タブでの設定は重要です。
もし用語の意味がわからない場合は、下記画像の設定を参考にしてください。無難な設定にしました。
▲初期設定の状態から「フォーマット」と「品質」だけ変更しました。
「品質」の部分は、「最高」がもっとも高画質です。しかし、ファイルサイズも大きくなります。画質とファイルサイズのバランスをとりたいのであれば、「中」または「高」にしておきましょう。
「オーディオ」タブの設定は、とくに設定を変更する必要はありません。
▲初期設定のままです。
備考(少し難しい話)
オリジナルの動画の解像度で書き出したい場合は、3種類の方法があります。
- 「解像度」で任意のものを選ぶ
- 「解像度」で「Custom」を選んで設定する
- あえて「レンダー」を「個別のクリップ」にし、「ソース解像度でレンダー」を選ぶ
「詳細設定」の部分では、基本的に「最適化メディアを使用」と「レンダーキャシュしたイメージを使用」のチェックは外しておいてください。設定によっては低画質になるからです。
▲初期設定でOFFになっているので、このままにしておきます。
動画を書き出そう
書き出し範囲を設定
通常は、動画の最初から最後までを書き出したいという人が多いでしょう。その場合は、「レンダー」が「タイムライン全体」になっていることを確認してください。
では、動画の一部分だけを書き出したい(例 : 10分あるうちの5分だけ)場合はどうするのでしょうか。イン点・アウト点を打てばよいのです。
ショートカットキーで簡単にできます。
- イン点 : Iキー
- アウト点 : Oキー
イン点・アウト点を打った範囲は明るく表示され、この部分だけを書き出すことができます。
レンダーキューに追加
設定できたら「レンダーキューに追加」をクリックします。
すると、右側の「レンダーキュー」の部分に「ジョブ 1」と表示されます。
あとは「レンダー開始」をクリックしてください。終わるまでは時間がかかります。PCスペックはもちろん、動画の長さ、編集内容、書き出し時の設定など、複数の要素により待ち時間が異なります。
また、書き出し中はPCの動作が重くなりますが、不具合ではありません。PCに大きな負荷がかかる作業なので、重くなっているだけです。
動画を確認、アップロード
書き出した終わったら、保存場所を開いて動画を確認しましょう。YouTubeやTwitterにアップロードすることもできます。詳細は、下記ページをご覧ください。
YouTubeに動画をアップロードする場合、じつはDaVinci Resolveから同サイトに直接アップロードする方法もあります。
▲「Upload directly to YouTube」にチェックを入れました。動画を書き出し後、自動的にYouTubeに投稿してくれる設定です。動画を一般公開したいなら、「Visibility」を「Public」にします。
細かい設定はできませんが、いちおうこのような方法もあるということです。使わなくても問題はありません。筆者は使わない派です。
めんどうな設定を省こう
クイックエクスポートを使う
上で述べた方法は、煩雑と感じた人もいるかもしれません。クイックエクスポート機能を使えば、途中の設定をスキップできます。
やり方は簡単です。エディットページ、またはカットページを開いてください。デリバーページでは使えません。
使い方
動画の一部分だけを書き出したい場合は、イン点・アウト点を打ちます。動画全体を書き出したいのであれば、イン点・アウト点は不要です。
「ファイル」→「クイックエクスポート」の順にクリックします。
すると、下記画像のような画面が表示されます。任意のものを選んで「書き出し」をクリックしましょう。
なお、動画はMOV形式というフォーマットになります。
クイックエクスポートをアレンジしよう
自分で作った設定を追加できる
クイックエクスポートは便利な機能です。しかし、細かい設定ができません。
細かい設定をしたい場合、自分でプリセットを作り、それをクイックエクスポートに追加できます。
設定方法
まず、あらかじめデリバーページで設定しておきます(上述)。繰り返しますが、デリバーページです。
つぎに、3点リーダーをクリックし、「新規プリセットとして保存」をクリックしましょう。
適当なプリセット名を入力して「OK」をクリックします。これでプリセットとして設定を保存できました。
そして、再度3点リーダーから「クイックエクスポート」にカーソルを合わせ、いま作った設定にチェックを入れます。これで設定をクイックエクスポートに追加できました。
最後に、エディットページまたはカットページを開き、「ファイル」→「クイックエクスポート」です。プリセットを選択して書き出しましょう。
まとめ
初めて動画を書き出すときは設定が煩わしいですが、クイックエクスポートを使えばどうということはありません。2回めからは楽になります。
動画を書き出すさいは、画質とファイルサイズのバランスが重要です。
- 高画質設定 → ファイルサイズが大きくなる
- 低画質設定 → ファイルサイズが小さくなる
また、動画の書き出しには時間がかかるので、その点も覚えておきましょう。動画編集では、最後の最後に時間のかかる作業が待ち受けています。
DaVinci Resolveの使い方で不明な点がある場合は、下記ページもご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。