AviUtl2を使って動画編集するには、最初に動画を読み込む(開く)必要があります。この作業ができていないと編集を始められません。
そこで、本記事では以下のポイントをわかりやすく解説します。
- 動画を正しく読み込むための基本操作
- 読み込みトラブルを防ぐコツ・対処法
より具体的には以下の内容をまとめました。
- 「L-Smash works」プラグインの導入方法
- 複数の動画をつなげる方法
- 縦型動画の読込み方法
- 画面が見切れたり、黒枠が出るときの対処法
- シーク後、重くなったり、固まるときの対処法
関連【完全ガイド】AviUtl2の導入方法・プラグインの入れ方・初期設定
目次
「L-Smash works」プラグインを入れよう
導入方法
可能なかぎり「L-Smash works」というプラグインを入れておきましょう。
これを導入しておくと、動画の読込みに関連するトラブルが防止しやすくなるからです。
たとえば、以下のようなトラブルを防げます。
- 動画が読み込めず、編集できない
- プレビューが重い、遅い、カクつく、もたつく、固まる、クラッシュする
そこで、L-Smash worksを導入します。
- GitHubにアクセスする。
- 「L-SMASH-Works_r1158_Mr-Ojii_vimeo.zip」をダウンロードする。
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
- 「AviUtl2」フォルダー内にある「lwinput.aui2」を「ProgramData\aviutl2\Plugin」に配置する(後述)。
- AviUtl2を再起動する。
「lwinput.aui2」の配置場所は、あくまでも「ProgramData\aviutl2\Plugin」である点に注意してください。
もし「『ProgramData』フォルダーがない、見つからない」という場合は、下記ページに対処法をまとめました。

優先的に使うように設定変更
L-Smash worksを入れたら、「設定」→「入力プラグインの設定」の順にクリックします。
そして、「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」を「Media Foundation file reader」よりも上にしてください。上方向へのドラッグで移動できます。
こうすることで、一般的な動画(例 : MP4形式)を読み込むさいにL-SMASH Worksプラグインが優先的に使われるようになります。
動画を読み込もう
ドラッグ&ドロップが簡単
L-Smash worksを導入できたら、いよいよ動画を読み込んでみましょう。
やり方は簡単です。動画をメインウィンドウにドラッグ&ドロップします。すると、下図のようになります。
▲矢印のある部分がメインウィンドウです。動画を読み込むと帯のようなもの(オブジェクト)が表示されます。青色が映像、赤色が音声を意味しています。
動画は左側にあるメディアエクスプローラーからドラッグ&ドロップすると便利かもしれません。
▲動画・画像などの素材をここで探すことができます。画像は『スーパーマリオワールド』(任天堂)より。
また、動画をドラッグ&ドロップする場所はタイムラインでもかまいません。
▲タイムラインは編集の作業場のことです。
複数の動画をつなげる
もし複数個ある動画を何個もつなげて連結したい場合は、上で述べた方法を繰り返します。
メインウィンドウのほうに動画をドラッグ&ドロップすると、たとえば「Layer1」に「01.mp4」、「Layer2」に「02.mp4」が配置されます。
このとき、下図のように配置してしまうと動画をつなげられない点に注意してください。
なぜなら、下位のレイヤーにあるオブジェクト(ここでは「03.mp4」)が優先的に表示されて、「02.mp4」や「01.mp4」が背後に隠れてしまうからです。
動画を連結したいのであれば、下記動画のようにオブジェクトを右側にずらして配置しましょう。
▲オブジェクトの中心部分にカーソルを重ねて、そのまま右方向にドラッグします。
縦動画・縦画面も読み込める
縦動画(縦画面)も読み込めます。
ただし、設定をきちんと変更しないと
- 上下が見切れる
- 左右に黒枠が表示される
という状況になります。対処法は後述します。
画像・音声も読み込める
以下の素材も上で述べた方法で読み込めます。
- 静止画像
- 音楽(BGM)
- 効果音
- 読み上げ音声
トラブルが起きたら
動画を読み込もうとして、
- うまくいかない
- おかしい
ということがあるかもしれません。この場合の対処法は後述します。
動画を再生してみよう
「Space」キーで行う
動画を読み込んだら再生してみましょう。
- 任意の位置(例 : 目盛り)をクリックする。
- その位置に縦の赤線が移動する。
- Spaceキーで再生する。
- 再度、同キーを押して停止する。
▲目盛り
任意の位置に移動するときは、拡大率を調整すると便利です。Ctrlキー + マウスホイールです。
▲拡大率を変えれば縮小してタイムライン全体を見渡すこともできますし、拡大することもできます。
音量はスピーカーアイコンで調整してください。ここの音量をいじっても最終的に動画には影響ありません。
停止時の位置は変更できる
AviUtl2でよくある不満のひとつが、動画を停止したときの赤色の縦線の位置です。
具体的には、動画を再生すると黄色の縦線が右に進んでいくわけですが、停止したときに赤色の縦線の位置に戻ってしまうのが不満というケースです。
対処法は簡単で、再生ボタンのあたりで右クリックし、「停止時にカーソル位置へ戻る」のチェックを外してください。
こんなときは
動画・音声が読み込めない
動画などが読み込めないときは、まずL-Smash worksプラグインを導入します(上述)。
そのうえで以下のようにしましょう。
- 「設定」→「入力プラグインの設定」の順にクリックする。
- 「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」の拡張子を見る。
- 読み込みたいファイルの拡張子がない場合は、自分で追加する(例 : 「,xxx」)。
- 「OK」をクリックする。
もしL-Smash worksでも読み込めない場合は、AviUtl2では対応していない動画の可能性があります。
見切れる、黒枠がある(縦動画も)
まずは、画面がおかしい動画素材(オブジェクト)をクリックします。
▲オブジェクトをクリックすると、このように選択状態となって破線が表示されます。
つぎに、プレビュー画面右下にある虫メガネアイコンにカーソルを合わせ、灰色の境界線が見えるまで下方向にドラッグしてください。
▲下方向にドラッグすることで画面全体を見渡せます。見切れているように見えて実際は見切れていない可能性もあるので、念のため画面全体を見渡します。
さらに、右側で「拡大率」が「100.000」であること、および「X」「Y」が「0.00」であることを確認します。
ここまでやってもまだ画面が直っていない場合は、以下のように設定しましょう。
- 「Root」上で右クリックする。
- 「シーンの設定」をクリックする。
- 「解像度」を動画と同じにする。
- 「OK」をクリックする。
たとえば、YouTubeショート用の縦動画の場合は、「解像度」を「1080」(幅)と「1920」(高さ)にします。

60fpsなのに30fpsになる
60fpsの動画であれば、以下のように設定を変更することで60fpsで読み込めます。
- 「Root」上で右クリックする。
- 「シーンの設定」をクリックする。
- 「フレームレート」を「60」にする。
- 「OK」をクリックする。
シークが重い、固まる、クラッシュする
AviUtl2では、任意の箇所に移動して再生したとき以下のような現象が起きることがあるかもしれません。
- 重い
- もたつく
- 反応が鈍い
- 固まる、フリーズする
- 「応答なし」になる
- クラッシュする
これは、とくに動画後半に起こりがちです。以下のようにしましょう。
- L-SMASH Worksを入れる(上述)
- 「設定」→「入力プラグインの設定」で優先度を変更する(上述)
- 「設定」→「入力プラグインの設定」→「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」に拡張子を追加する
- 「設定」→「キャッシュサイズの設定」で「プレビュー再生のバッファリング時間」を500より小さくする(最小100)
もし以上の設定をやってもまだ重い場合は、たとえば追加したフィルターが重いなど、単純に編集が重い可能性もあります。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。