Discordの画面共有機能(Go Live)を使うことで、OBS Studio(以下OBS)の画面を配信することができます。
たとえば、OBSにSwitchやPS5のゲーム画面が映っていて、かつゲーム音も出ているとしましょう。
この場合、DiscordでOBSのゲーム画面を配信できます。もちろん、ゲーム音も通話相手に聞こえます。
PC(Windows版)を前提としています。
目次
【重要】やり方が複数ある
最初に書いておきますが、OBSの仮想カメラ機能を使ったやり方もあります。
しかし、今回は同機能を使いません。同機能を使う場合と使わない場合とでは、やり方が異なるので注意してください。
また、そもそもOBSを使用せずにDiscordで配信する方法もあります。
Discordだけでも画面共有はできます。簡単にできるので、筆者としてはOBSを使わない方法をお勧めします。
OBSで画面・音声の設定をすませよう
前提として、OBSの設定はすませておいてください。
- ゲーム画面が映っている
- ゲーム音が聞こえている
という状態にしておきます。
つまり、(1)キャプチャーボードを用意したうえで、「映像キャプチャデバイス」の設定が必要です。
OBSでプロジェクターの設定をしよう
プレビュー画面で右クリックから
OBSに映っているゲーム画面を見ながらプレイしたいのであれば、「全画面プロジェクター」または「ウィンドウプロジェクター」を使いましょう。
そうすれば、自分が見ているゲーム画面を大きくできるので、プレイしやすくなります。
たとえば、ゲーム画面をフルスクリーンにしたい場合は、以下のように設定します。
- プレビュー画面上で右クリックする。
- 「全画面プロジェクター (プレビュー)」をクリックする。
- モニター名を選択する。
- 全画面表示になる。
- 全画面表示を解除したいときはEscキーを押す。
フルスクリーン解除に注意
注意したいのは、フルスクリーンを解除するさいに押すEscキーです。
今回紹介する方法の場合、同キーを押してフルスクリーンを解除すると、このあとDiscord側でOBSの画面を取り込めなくなります(後述)。
また、Discordで配信中に同キーを押すと配信が終了してしまいます(通話状態は維持)。したがって、気軽に同キーを押せません。
ではどうやってフルスクリーンの状態で画面を切り替えるのかというと、Altキーを押しながらTabキーを何回か押します。
そうしてDiscordを選択すると、同アプリの画面に切替えられます。
Discordで画面共有しよう
「アプリ」から
準備が整ったらボイスチャンネルに参加します。
すると、アイコンが表示されました。左から2番めのモニターアイコン(「画面を共有する」)をクリックします。
ここで「アプリ」をクリックしてください。注意したいのですが、「デバイスをキャプチャ」を選ぶわけではありません。
「アプリ」をクリックすると、複数のサムネイルが表示されました。「全画面プロジェクター」または「ウィンドウプロジェクター」を選びましょう。
たとえば、さきほどOBSの設定で「全画面プロジェクター」を選んだなら、Discord側でも「全画面プロジェクターを選びます。
プロジェクターが表示されない?
「アプリ」一覧に任意の項目が表示されない場合は、以下の2点を確認してください。
- プロジェクターをONにしていること(上述)
- プロジェクターを閉じていないこと
- ウィンドウプロジェクターを最小化していないこと
とくに、2点めに注意が必要です。「全画面プロジェクター」をONにするとOBSに映っているゲーム画面がフルスクリーンになります。
そうすると、フルスクリーンを解除するためにEscキーを押したくなるはずです。
しかし、同キーを押してしまうとDiscord側の「アプリ」一覧で「全画面プロジェクター」が表示されません(選べない)。
したがって、同キーを押さずにAltキー + Tabキーで画面を切り替えてDiscordの画面に戻りましょう。
そうすれば「アプリ一覧」で「全画面プロジェクター」が表示されます。
「OBS X.X.X - プロファイ...」って?
「アプリ」一覧にある「OBS X.X.X-プロファイ...」と表示された項目は、OBSのメインウィンドウです。
これを選ぶことでもOBSの画面を取り込めます。
ただ、OBSのメインウィンドウ全体が映ってしまう(よけいな部分が映り込む)ので、以下の設定をしたほうがよいでしょう。ゲーム画面だけ取り込めます。
- OBSで「設定」→「一般」を開く。
- 「スクリーンキャプチャからOBSウィンドウを非表示にする」をONにする。
- 「OK」をクリックする。
しかし、上記設定にしても今度は配信画面に黒帯(黒枠)が表示されます。
これを避けたいのであれば、「アプリ」で「OBS X.X.X-プロファイ...」ではなく「全画面プロジェクター」などを選ぶようにしてください。
画質設定について
「配信画質」についてですが、無課金ユーザーの場合は「解像度」や「フレームレート」の設定を変更する必要はありません。
というのも、無課金ユーザーは初期設定の720p/30fpsが限度だからです。Nitoroユーザーでないと1080p/60fps配信はできません。
なお、OBS側の設定ではウィンドウプロジェクターのサイズに注意が必要です。このウィンドウサイズが小さすぎると、配信画質が露骨に悪くなります(ボヤける)。
「Go Live」で配信開始
ここまで設定できたら、あとは「Go Live」ボタンをクリックするだけです。配信が始まります。
ゲーム音声が出ないときは?
ゲーム音声が出ていない、聞こえないという場合は、OBSの設定をしっかりと確認してください。
とくに、「オーディオの詳細プロパティ」で「映像キャプチャデバイス」の「音声モニタリング」は「モニター (出力はミュート)」などにすることが重要です。「モニターオフ」だとゲーム音が出ません。
また、「アプリケーションの音声も共有する」にチェックが入っていることを確認します。ここがOFFだとOBSのゲーム音を取り込めません。
▲初期設定でONになっています。
なお、OBSの仮想カメラ機能を使っている場合は、下記ページをご覧ください。
まとめ
Discordでの画面共有は、やり方が複数あります。
OBSの画面をDiscordでキャプチャーして配信する今回の方法は、少し難しいかもしれません。
ポイントは3点です。
- OBSのプロジェクター機能を使う
- OBSで「モニター (出力はミュート)」にする
- Discordの画面共有機能「アプリ」を使う
PCゲームなどは、今回の方法だとゲーム音が自分には二重に聞こえます。OBSを使わずにDiscordの画面共有機能「アプリ」で配信したほうがよいでしょう。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。