AviUtlでエフェクトを追加・使用する方法。カッコいい演出に不可欠

AviUtlでは、エフェクトを加えることでさまざまなことができるようになります。

  • 場面が切り替わるときに効果を入れる
  • だんだんと画像が見えるようにする(見えなくする)
  • 明るくする、暗くする
  • ぼかす、ブレを入れる
  • モザイクを入れる
  • 光らせる
  • 歪ませる
  • ノイズを入れる
  • アニメーションのような効果をつける

エフェクトの入れ方について見ていきましょう。

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拡張編集プラグインを導入する

拡張編集プラグインをインストールしていることを前提にしています。

同プラグインをまだインストールしていない場合は、AviUtlの導入は5分でできる。本体と各種プラグインのダウンロード・設定方法をご覧ください。

AviUtlの導入は5分でできる。本体と各種プラグインのダウンロード・設定方法
AviUtlで本格的に動画編集するためには、以下のものが必要です。ダウンロード・インストールしたうえで、初期設定を変更していきましょう。 ...

エフェクトをかける方法3パターン

AviUtlでエフェクトをかけるには、フィルタを追加する必要があります。フィルタを追加することで画面が変化する、エフェクトがかかる、と思ってください。

そして、フィルタを追加する方法は3種類あります。

  • 設定ダイアログの「+」からかける方法
  • 「メディアオブジェクトの追加」からかける方法
  • 「フィルタオブジェクトの追加」からかける方法
エフェクトのかけ方は混乱しやすいところです。3種類の方法がある、という点をまずは理解してください。少し抽象的な話が続きます。

どの方法を採用するのかによって、エフェクトがかかったり、かからなかったりする場合があります。地味ですが、とても重要な部分です。

設定ダイアログの「+」からかけるフィルタ

まずは、もっとも基本的な方法から見ていきましょう。設定ダイアログから追加するやり方です。例として、画面にモザイクをかけます。

  1. 動画をタイムラインにドラッグ&ドロップして読み込む。
  2. 動画オブジェクトの設定ダイアログを開く(ダブルクリック)。
  3. 「+」をクリックして、「モザイク」を選択する。

モザイクの適用

重要なのは、フィルタがオブジェクト自体に適用され、最初から最後までエフェクトがかかるという点です。したがって、たとえば10分の動画にモザイクをかけた場合、10分間すべてがモザイクになります。

フィルタの適用

わかりやすいので、お薦めの方法です。ただ、オブジェクトの最初から最後までフィルタがかかるので、使いづらい場面も出てくるでしょう。途中にだけフィルタをかけたいなら、オブジェクトを分割してから行います。

以下の操作も覚えておいてください。

  • フィルタのON/OFFは、設定ダイアログ下部のチェックボックスで行う
  • フィルタを削除するには、設定ダイアログ下部で右クリックし、「フィルタ効果の削除」を選択する

モザイクの有効・無効の切り替え

複数のフィルタを設定ダイアログから追加することができます。

  • 最大10個まで
  • 上にあるフィルタから順に適用される
  • フィルタの順番を変えるには、設定ダイアログで右クリックし、「フィルタ効果を上に移動」または「フィルタ効果を下に移動」を選ぶ

「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタ

つぎは、レイヤーに配置して適用するタイプのフィルタです。実際にモザイクをかけて試してみましょう。

設定ダイアログからフィルタを追加している場合は、フィルタを非表示にするか、削除しておいてください。

  1. エフェクトをかけたいオブジェクトよりも下位のレイヤーの空欄で、右クリックする。
  2. メディアオブジェクトの追加」から「フィルタ効果の追加」で、「モザイク」を選択する。

メディアオブジェクトの追加

「メディアオブジェクトの追加」からフィルタをかけると、レイヤー上に青緑色のオブジェクトが配置されます。

青緑色のオブジェクト

このオブジェクトは、長さを変更したり、任意の場所に移動することができます。つまり、フィルタがかかる時間を調整できる、好きな位置にかけられるという点に大きな特長があると思ってください。

長さ変更、移動ができる

さきほどの、設定ダイアログからかけるフィルタとは違います。たとえば、10分の動画のうち、途中の5秒間だけモザイクをかけることも容易にできます。

もう1点重要なのは、ひとつ上のレイヤーにあるオブジェクトに対してフィルタが適用されるという点です。つまり、動画にフィルタをかけたいなら、動画オブジェクトの下位のレイヤーにフィルタを配置しましょう。

下位のレイヤーに配置

レイヤーの上下の関係が重要になってくるので、話がややこしいところです。慣れて覚えるしかありません。

「フィルタオブジェクトの追加」からかけるフィルタ

やり方

これもレイヤーに配置するタイプのフィルタです。

  1. エフェクトをかけたいオブジェクトよりも下位のレイヤーの空欄で、右クリックする。
  2. フィルタオブジェクトの追加」から、「モザイク」を選択する。

フィルタオブジェクトの追加

「フィルタオブジェクトの追加」からフィルタをかけると、レイヤー上に緑色のオブジェクトが配置されます。

緑色のオブジェクト

「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタとの異同

このオブジェクトも、長さを変更したり、移動することができます。「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタと変わりません。

長さの変更、移動

では、「フィルタオブジェクトの追加」からかけるフィルタと、「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタは、どこが違うのでしょうか。それは、前者は上位のすべてのレイヤーのオブジェクトに対して適用されるという点です。

上位のレイヤーのオブジェクトに適用される

「すべて」というところが重要です。1個上のレイヤーのオブジェクトに対してだけ適用されるのが、「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタです。

これに対し、「フィルタオブジェクトの追加」からかけるフィルタは、1個上どころか、自分より上に配置されている全レイヤー上のオブジェクトに対して適用されるのです。

どれを使うか

では、どの方法でフィルタを追加すればよいのでしょうか。結論からいうと、基本的には以下の2種類をメインに使い分けます

  • 設定ダイアログからかけるフィルタ
  • 「メディアオブジェクトの追加」からかけるフィルタ

ただ、後述する「シーンチェンジ」や「部分フィルタ」は、「フィルタオブジェクトの追加」からしか、追加できません。したがって、そのときは「フィルタオブジェクトの追加」からフィルタをかけます。

もちろん、どの方法でフィルタを追加するのかによって、エフェクトの適用対象が違ってくるので、その点を考慮して決めることもあります。

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シーンチェンジを使ってみよう

シーンチェンジは、場面と場面が切り替わるとき、たとえばカットとカットのあいだに入れるとよいエフェクトです。ほかの動画編集ソフトでいうところのトランジションです。

  1. 拡張編集プラグインで、動画または画像を読み込みます。
  2. 拡張編集画面に動画をドラッグ&ドロップ

  1. 動画の不要な部分を適当にカットします。あるいは、動画の途中に画像を追加してもかまいません。
  2. カット

  3. 動画よりも下位のレイヤー上で右クリックし、「フィルタオブジェクトの追加」から「シーンチェンジ」を選択します。
  4. シーンチェンジを選択

  5. 設定ダイアログで任意のエフェクトを選択します。初期設定では、「クロスフェード」になっています。
  6. シーンチェンジの種類

  7. フィルタオブジェクトの位置を調整し、必要に応じて長さも変えます。
  8. 位置調整、長さ

フェードを使ってみよう

フェードとは

フェードは、動画・画像・テキストをだんだんと表示する、またはだんだんと見えなくするエフェクトです。

フェード

前者をフェードイン、後者をフェードアウトといいます。

動画・画像・テキストへの適用

フェードのかけ方は、設定ダイアログから操作する方法がシンプルでわかりやすいでしょう。

  1. 動画・画像・テキストなどを配置する。
  2. フェードをかけたいオブジェクトの設定ダイアログを開き、「+」をクリックする。
  3. 「フェード」を選択する。
  4. 必要に応じて「イン」と「アウト」の設定を変更する。

フェードのかけ方

ほかにも、下位のレイヤー上で右クリックして「メディアオブジェクトの追加」→「フィルタ効果の追加」→「フェード」でやる方法もあります。ただ、あくまでもフェードについていえば、設定ダイアログからかけたほうが利便性は高いでしょう。

音声への適用

音声にフェードをかけるには、音声オブジェクトの設定ダイアログを開き、「+」から「音量フェード」を選択します。

詳細は、【AviUtl拡張編集】BGM・音楽を入れて音声編集する方法。カット・差し替え、全8個をご覧ください。

【AviUtl拡張編集】BGM・音楽を入れて音声編集する方法。カット・差し替え、全8個
AviUtlで音声を動画に追加して編集するには、どうすればよいのでしょうか。 ここでいう音声というのは、 BGM、音楽...

いろいろなエフェクトをかけてみよう

フィルタのかけ方さえ理解すれば、あとは実際に自分で試したほうが編集を楽しめます。ここでは、いくつか具体例を掲載しておきます。

エフェクトの種類については、下記サイトを参考にしてください。

参考 AviUtlの易しい使い方(外部サイト)

アニメーション効果

震える動きや、弾む動きなど、簡単に動きをつけられるエフェクトがアニメーション効果です。

アニメーション効果

このエフェクトは、設定ダイアログからもかけられますし、「メディアオブジェクトの追加」からもかけられます。今回は後者のやり方でやってみましょう。

  1. 下位のレイヤー上で右クリックして、「メディアオブジェクトの追加」→「フィルタ効果の追加」→「アニメーション効果」の順に選択する。
  2. 設定ダイアログで任意の項目を選択する。
  3. オブジェクトの長さ・位置を調整する。

アニメーション効果の種類

アニメーション効果の種類は、スクリプトファイル(拡張子は「.anm」)というものを追加することによって増やすことができます。

  1. AviUtlスクリプト一式をダウンロードする。
  2. ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
  3. 「exedit.auf」と同じ階層に「script」という名称のフォルダを新規作成する。
  4. さきほど解凍したフォルダの中身すべてを、「script」フォルダ内にコピー&ペーストする。
  5. AviUtlを再起動する。

部分フィルタ

応用範囲が広いフィルタのひとつに、部分フィルタがあります。たとえば、顔が映っている部分にだけモザイクをかけたいときは、以下のように設定しましょう。

  1. 下位のレイヤー上で右クリックして、「フィルタオブジェクトの追加」→「フィルタ効果の追加」→「部分フィルタ」の順に選択する。
  2. 「部分フィルタ」オブジェクトの設定ダイアログを開き、「+」から「モザイク」を選択する。
  3. メインウィンドウ上のモザイクの位置をドラッグで調整する。
  4. モザイクの範囲を、設定ダイアログ中央の「サイズ」と「縦横比」で調整する。

部分フィルタにモザイクをかける

なお、被写体の動きに合わせてモザイクの位置を動かしたい場合は、中間点を追加するか、またはモーショントラッキング用のプラグインを導入するしかありません。

カスタムオブジェクト

少し毛色は違うのですが、カスタムオブジェクトを使うと、雨・雪を降らせたり、タイマーやメーターを表示することができます。

  1. 下位のレイヤー上で右クリックして、「メディアオブジェクトの追加」→「カスタムオブジェクト」の順に選択する。
  2. 設定ダイアログで任意の項目を選択する。
  3. カスタムオブジェクトの長さ・位置を調整する。

カスタムオブジェクト

カスタムオブジェクトの使い方については、下記サイトを参考にしてください。

参考 AviUtl簡単使い方入門(外部サイト)

カスタムオブジェクトは、スクリプトファイル(拡張子は「.obj」)を追加することによって種類を増やせます。やり方は、上述のアニメーション効果と同じです。

エフェクト追加時の注意点

AviUtlの動作は、フルHDの動画をカット編集するだけなら軽いでしょう。しかし、追加したフィルタによっては画面がカクカクし、PCの動作が重くなる場合があります。

たとえば、閃光、放射ブラー、方向ブラー、レンズブラーなどは注意してください。メインウィンドウ上でプレビューすると、性能のよいPCでも動作が重くなります。まともに再生できません。

対策としては、いくつか考えられます。

  • 設定ダイアログでフィルタを無効にする
  • レイヤーを非表示にする
  • タイムライン上で右クリックし、「画像処理を間引いて表示」にチェックを入れる
  • プレビューについては妥協し、そのまま動画を保存(出力)する

4番めの方法がもっとも確実です。プレビューのときカクカクしていたとしても、問題ありません。ただし、重いフィルタはエンコードにも時間がかかります。

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