OBS Studio(以下OBS)でライブ配信・録画を同時に行う場合に、録画だけマイク音を入れない設定にすることもできます。
つまり、
- 配信 : ゲーム画面 + ゲーム音 + マイク音
- 録画 : ゲーム画面 + ゲーム音
という設定にできます。
ポイントは音声トラックです。ライブ配信用と録画用に分けて設定していきましょう。
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目次
配信・録画の基本的な設定
まず、ライブ配信・録画を同時にやる方法については、下記ページをご覧ください。
以下、基本的な設定ができているという前提で話を進めていきます。
「出力モード」は「詳細」に
念のための確認ですが、「出力モード」は「詳細」にしておきます。
- 「設定」→「出力」タブを開く。
- 「出力モード」を「詳細」にする。
「出力モード」が「基本」だと、音声トラックの設定ができません。
使用する音声トラックを選ぶ
つぎに、ライブ配信で使う音声トラックと、録画で使う音声トラックをそれぞれ設定します。
配信用にトラック1
これは初期設定のままでかまいません。
- 「設定」→「出力」タブを開く。
- 「配信」タブを開く。
- 「音声トラック」の「1」が選択されていることを確認する。
この設定の意味するところは、「ライブ配信時に音声トラック1を使う」です。
必ずしも音声トラック1でなくともよいのですが、わざわざ初期設定を変更する意味もないため、今回はトラック1で行きましょう。
配信用に使用できるトラックは1個だけです。「配信」タブでは音声トラックを複数選択することはできません。
録画用にトラック2
重要なのが録画用の設定です。
- 「録画」タブを開く(「配信」タブではなく)。
- 「音声トラック」の「2」を選択する(「1」は選択しない)。
この設定の意味するところは、「録画時に音声トラック2を使う」です。
「録画」タブのほうでは「配信」タブと異なり、複数の音声トラックを選択できます。しかし、「1」は選択しません。
もし「1」を選択すると、録画にもマイク音が入ってしまうからです。音声トラック1は配信用にゲーム音 + マイク音を入れる予定なので、これを選択すれば録画にもマイク音が入ってしまいます。
どのトラックにどの音を入れるか設定する
オーディオの詳細プロパティ
ここまで設定できたら、音声トラック1にどの音を入れるか、また音声トラック2にどの音を入れるか、という設定をしましょう。
まず、「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。
▲ここに歯車アイコンがない場合は、上部メニューバー「編集」→「オーディオの詳細プロパティ」でも開けます(バージョン28.0以上で同アイコンが表示)。
すると、下記画像のような設定画面が開きます。
▲オーディオの詳細プロパティ。「映像キャプチャデバイス」を追加していない場合は、「映像キャプチャデバイス」は表示されません。
ここで、さきほどの設定を思い出してください。
- 配信 : 音声トラック1を使う
- 録画 : 音声トラック2を使う
という設定をしました。トラック1はライブ配信用、トラック2は録画用の設定です。
配信で入れる音(トラック1)
トラック1に注目します。
ライブ配信ではゲーム音 + マイク音を入れたいので、すべての項目のトラック1にチェックを入れましょう。
チェックを入れれば、その音が入ります。
たとえば、「デスクトップ音声」と「マイク」のトラック1にチェックを入れた場合、デスクトップ音声とマイク音の両方がトラック1に入ります。
録画で入れる音(トラック2)
トラック2に注目します。
録画にはマイク音を入れたくないので、「マイク」のトラック2のチェックを外しましょう。
そうすれば、トラック2にマイク音は入りません。つまり、録画にはマイク音が入らないように設定できました。
ゲーム音は入れたいので、「デスクトップ音声」や「映像キャプチャデバイス」など、「マイク」以外はすべてチェックを入れてください。
以上で設定は完了です。
まとめ
重要なのは音声トラックの設定です。2ステップで考えましょう。
- 使用するトラックを「設定」→「出力」タブで決める。
- どの音声をどのトラックに入れるか、「オーディオの詳細プロパティ」で決める。
また、音声トラックの設定を変更することで、ゲーム音とマイク音を分けて録画することもできます。
上記ページは録画のみを行う場合を前提にしていますが、ライブ配信・録画を同時にやりつつ、ゲーム音とマイク音を分けて録画することも可能です。
その他、OBSの詳しい使い方については下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。