PowerDirectorで文字をアニメーション。キーフレームを使えば自由自在

PowerDirectorを使えば、文字をアニメーションさせることができます。

アニメーションとは、文字に以下のような動きをつけることをさしています。

  • 拡大・縮小(ズームイン・ズームアウト)
  • 移動
  • 回転
  • 不透明度変更

これができれば、テロップによるダイナミックな演出ができます。ふだん私たちがYouTubeで見かけるようなアニメーションです。

やり方を見ていきましょう。

最新版「PowerDirector 2024」(2023年9月発売)を使用しています。

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詳細編集画面を開こう

画面上部の「タイトル」をクリックし、「テキスト形式」→「マイ タイトル」をビデオトラックにドラッグ&ドロップします。

テキストをドラッグ&ドロップ

つぎに、「マイ タイトル」をダブルクリックしてください。

マイタイトル

そして、「詳細」ボタンをクリックします。

詳細ボタン

練習で文字を動かしてみよう

練習として、文字がだんだんと滑らかに拡大していくアニメーションを作ってみましょう。

開始点で設定する

まず、赤色の縦線(再生ヘッド)を先頭に移動します。

先頭に移動

この状態で「拡大/縮小」の欄にあるひし形アイコン(ダイヤマーク)をクリックしてください。どれでもよいわけではなく、あくまでも「拡大/縮小」の欄です。

キーフレームの追加

クリックすると、赤色のひし形アイコンが表示されました。アイコンが半分欠けていますが、不具合ではありません。

キーフレームの追加

終了点で設定する

今度は、赤色の縦線を後尾に移動します。

後尾に移動

そして、さきほどと同じように再度、「拡大/縮小」のひし形アイコンをクリックします。

キーフレームを追加

後尾に赤色のひし形アイコンが表示されたことを確認してください。黄色の場合は、クリックして赤色にします。赤色でないといけません。

キーフレームを追加

最後に文字を大きくします。角の部分をめいっぱいドラッグしましょう。

完成です。動画を再生して確認してください。文字がだんだんと大きくなっていく動画になりました。

キーフレームとは?

その地点の設定値のこと

動画編集の世界では、文字などを動かすさいにキーフレームという機能を使います。さきほどひし形のアイコンをクリックしました。これがキーフレームです。

キーフレーム
▲キーフレームを追加したところ

キーフレームを追加することで、ある状態から別の状態へと滑らかに変化させることができます。つまり、アニメーションさせることができるのです。

設定の流れ

さきほどやった設定を振り返ってみましょう。

  1. 1個めのキーフレームを追加した(先頭に)。
  2. 2個めのキーフレームを追加した(後尾に)。
  3. 2個めのキーフレームを選択した状態で、文字をドラッグして大きくした。

これは、1個めのキーフレームの状態(文字サイズが通常の状態)から、2個めのキーフレームの状態(文字が大きくなった状態)へと変化させる設定だったのです。

1個めのキーフレームを開始点、2回めのキーフレームを終了点といいます。動画のどの地点で文字を動かすのか、それを開始点・終了点として設定するわけです。

たとえば、動画の1分30秒から1分32秒の範囲にかけて文字を動かしたい場合、前者にキーフレームを打ち(開始点)、後者に1個打ちます(終了点)。

開始点・終了点にキーフレームを追加したら、開始点でどのような状態にしたいのか、終了点でどのような状態にしたいのかということを考えながら、それぞれの地点で編集(拡大・縮小、移動、回転)しましょう。

キーフレームは、開始点 → 終了点へと設定値を変化させる機能です。したがって、それぞれの地点で編集します。

キーフレームを使う場合、おおよそ以下のような流れになります。必ずしもこの順番でなくてもかまいません。一例です。

  1. 開始点にキーフレームを追加する。
  2. 終了点にキーフレームを追加する。
  3. 開始点で編集する。
  4. 終了点で編集する。

キーフレームを追加しよう

もう少し具体的に見ていきましょう。

イメージする

まずは、文字をどう動かしたいのか決めます。

  • 開始点では小さい文字を、終了点では大きくしたい
  • 開始点では左の画面外にある文字を、終了点では画面中央に移動したい

このように、少なくとも開始点・終了点の2点で考えます。

追加する

つぎに、任意の箇所でキーフレームを追加するわけですが、4つある欄に注意してください。目的によって使用する欄が異なります。

説明
位置 移動するアニメーションにしたいときに
拡大/縮小 だんだんと拡大・縮小したいときに
不透明度 だんだんと不透明度を変えたいときに
回転 だんだんと回転させたいときに

4つの欄

たとえば、文字を拡大・縮小させたいなら、「拡大/縮小」の欄にあるひし形のアイコンをクリックしましょう。

拡大/縮小

文字が移動するアニメーションにしたいなら、「位置」の欄でキーフレームを追加します。

位置

また、文字を拡大させつつ同時に回転させたいなら、「拡大/縮小」と「回転」、2つの欄でキーフレームを追加します。

拡大/縮小、回転

いずれにせよキーフレームは2回追加してください。開始点・終了点の2回です。

その気になればキーフレームは何個でも追加できますが、最初は2個だけで練習するのを推奨します。難度が低く、基本を学ぶのに最適だからです。

キーフレームを編集しよう

編集する

キーフレームを追加したら、いよいよ編集しましょう。拡大・縮小、移動、回転などを行います。

編集するにはキーフレームをクリックしてください。すると、選択状態となり、黄色から赤色に変化します。

キーフレームを選択

流れは以下のとおりです。開始点・終了点、それぞれで編集するのがポイントです。

  1. 開始点のキーフレームをクリックする。
  2. 編集する。
  3. 終了点のキーフレームをクリックする。
  4. 編集する。

なお、不透明度については、左上の「オブジェクト」タブにある「不透明度」で変更してください。

速度を変える

動画を再生してみて、もしアニメーションの速度を変更したいという場合は、キーフレームの間隔をドラッグで調整します。

  • 速くしたい → 間隔を狭くする
  • 遅くしたい → 間隔を広くする

間隔

速度に緩急をつけることもできます。これをイージングといい、自然で気持ちのよい動きになります。

やり方ですが、キーフレームを選択して赤色にした状態で、「オブジェクト」タブの「オブジェクトの設定」を開きましょう。「イーズ イン」「イーズ アウト」があります。

イージング

意味は以下のとおりです。実際にやったほうがわかりやすいかもしれません。

  • イーズイン : 終了点でONにすると、少しずつ通常速度に戻る
  • イーズアウト : 開始点でONにすると、少しずつ加速する

削除する

削除したいキーフレーム上で右クリックし、「キーフレームの削除」をクリックします。

キーフレームの削除

もっと簡単にやる方法

ここまでの説明で、「わかったようでわからない、スッキリしない」という人もいるかもしれません。

じつは、PowerDirectorには最初からテンプレートが用意されています。もっとお手軽な方法で文字を動かしてみましょう。

テンプレを使う(1)

モーションタブ」を開いてください。移動系のアニメーションしかありませんが、簡単にできます。

モーションタブ

また、「アニメーション」タブにはエフェクトを適用したアニメーションが用意されています。

エフェクトタブ

テンプレを使う(2)

さらに、「タイトル」ライブラリーで「モーショングラフィック」を選ぶ方法もよいでしょう。

モーショングラフィック

手軽にプロっぽい動画にできます。

任意のものをビデオトラックにドラッグ&ドロップして追加してください。ダブルクリックで詳細設定です。

まとめ

キーフレームを使うときは、開始点から終了点に向かってどう動かしたいのか意識するようにしましょう。

キーフレームを追加する数を増やせば、複雑なアニメーションを作れます。しかし、最初は開始点・終了点の2個だけ作って練習してください。数が増えるほど難度が上がります。

複雑なアニメーション

キーフレームをマスターすれば、ほかの動画編集ソフトでも同じようにアニメーションを作れます。このさいにぜひマスターしてください。

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コメント

  1. Masaru より:

    素晴らしい解説記事ですね!
    キーフレームの解説をyoutubeやブログ等で検索しても分かりづらい内容、要領得ない内容が多くて困ってました。
    Powerdirector公式サイトの説明より分かりやすいって、どういうこと?!(笑)
    余計な文章が無く、それでいて内容に漏れも無い。
    ほんと素晴らしい解説でスッキリ理解できました。
    ありがとうございます!