配信で画面がゴチャつくって? → マルチモニター・デュアルモニターで完全解決

ゲーム配信者のなかには、マルチモニター(マルチディスプレイ)にしている人が珍しくありません。

マルチモニター

では、マルチモニターのメリットはどこにあるのでしょうか。どのようにすればマルチモニターにできるのでしょうか。

  • マルチモニターのメリット
  • マルチモニターのやり方・設定

この2点について見ていきましょう。

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マルチモニターとは

マルチモニターとは、1台のPCに複数のモニターをつなげることをいいます。

1PCに複数のモニター

気をつけたいのは、使用するPCは1台のみという点です。モニターは複数台用意することになりますが、PCは1台です。

  • PC : 1台のみ
  • モニター : 2台以上
2台のPCで配信することを「2PC配信」といいますが、マルチモニターとは違う概念です。注意してください。

モニターの台数に応じて以下のような用語の使い方をします。

  • モニターが3台 → トリプルモニター、マルチモニター
  • モニターが2台 → デュアルモニター、マルチモニター
  • モニターが1台 → シングルモニター
ここでは、「マルチ」は2台以上という意味で使っています。

使用するPCは、デスクトップでもノートでもかまいません。どちらでもマルチモニター環境にできます。

ノートPC

メリットは3つ

画面を広く使える

マルチモニターにすると画面を広く使えます。その結果、快適に画面を取り込めるようになります。

広い画面

かりに、モニターが1台の場合を考えてみましょう。いろいろなソフトが画面を占領することになります。

たとえば、「ゲーム画面が隠れないようにコメビュはここに配置して、これはここに置いて、えっと…」というように、狭い画面内でやりくりしなくてはいけません。

OBSとPS4

しかし、マルチモニターなら複数台のモニターを1つの大画面として使えます。もう画面がゴチャゴチャすることはありません。

画面が広くなり、モニター間でウィンドウやカーソルを自由に移動できるようになります。

シングルモニターでは使いづらかった「画面キャプチャ」も格段にやりやすくなります。

「画面」の設定
▲サブモニターを選択しました。画面キャプチャーが簡単にできます。

下記画像のような、合わせ鏡の状態になってしまったことはないでしょうか。しかし、マルチモニター環境下であれば、もうこのような状態になることはありません。

デスクトップ画面全体が映る

なお現在、この合わせ鏡の現象はOBSのアップデートにより設定変更で対処できるようになりました(「設定」→「一般」)。

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ゲーム画面からの切り替えが不要に

たとえば、PCゲームをフルスクリーンでプレイしているとしましょう。

このときシングルモニターだと、コメントを確認するためにはAltキー + Tabキーで画面を切り替えなくてはいけません。

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しかし、画面をいちいち切り替えるのは煩雑です。ゲームを中断するのも避けたいところです。

棒読みちゃんを使ってコメントを読み上げる方法もありますが、声が苦手という人もいます。

では、マルチモニターならどうでしょうか。メインモニターにゲームをフルスクリーンで映しつつ、同時にサブモニターでコメントを確認できます。画面の切り替えは必要ありません。

ゲーム画面用のモニター

コメントが見やすくなる

もし「コメントが見づらい、もっと見やすくしたい」と感じているなら、コメント閲覧用のモニターを用意してマルチモニターにしましょう。

コメント用のモニター

そして、可能であればコメント閲覧用のモニターを縦向きに配置するのです。コメントは縦に長いので、一覧性が高くなります。

モニターを縦向きにするには、後述するモニターアームを使う方法があります。

もし見逃したコメントがあっても心配いりません。プレイ中に、一気にコメントを閲覧できます。

サイトによってはコメントをポップアウト表示できるので、これもうまく使ってください。コメントを独立してウィンドウ表示する機能です。

ポップアウト表示
▲YouTube

たとえば、YouTubeやTwitch、ツイキャスなどではコメントのポップアウト表示ができます。片方のモニターをコメント表示専用にできます。

PCとモニターを接続しよう

まずは、PCにどのような出力端子が搭載されているか確認します。

  • HDMI
  • DisplayPort
  • DVI
  • VGA(D-Sub 15ピン)

端子の種類

そして、PCの出力端子と、モニターの入力端子をケーブルで接続します。

基本的には同じ端子どうし、たとえばHDMI - HDMIを接続します。ただ、HDMI - DVIなどの変換アダプターもあります。必要に応じて使ってください。

なお、細かいことを言うとUSBを変換するアダプターもあります。

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モニターを設置しよう

モニターの設置方法ですが、おもにデスクトップPCで悩むことが多いかもしれません。

いちばんシンプルなのは、モニターを2台横に並べる方法です。

モニターを横に並べて設置

しかし、もう少しマルチモニターを有効活用したいのであれば、モニターアームを使いましょう。

これには、たくさんのメリットがあります。

  • モニタースタンドが不要になり、モニター下部を収納スペースにできる
  • モニターを縦向きにできる
  • モニターを上下に2台並べることができる
  • モニターの位置、高さ、角度を調整できる
製品によっては移動可能な方向が異なりますが、マルチモニターとの相性は抜群です。

拡張モードにしよう

マルチモニターにするためには、簡単な設定を行います。

具体的には、Winキー + Pキーを押してください。そして、「拡張」を選ぶだけです。

拡張モード

詳しい設定を行いたい場合は、デスクトップ画面上の任意の位置で右クリックし、「ディスプレイ設定」を選びます。

ディスプレイ設定

ここでは、いくつかの設定を変更できます。

  • メインとして使用するモニター
  • Windows上のモニターの位置(実際のモニターの配置と違う場合に)
  • テキストなどのサイズ
  • 画面の向き(縦向きにしたい場合に)

ディスプレイ設定の内容

どのようなモニターを使えばよいか

まずは基本的な点を確認してください。

  • 違う型番のモニターどうしでもよい
  • サブモニターに内蔵スピーカー・ヘッドホン端子は不要
  • リフレッシュレートは、すべてのモニターで統一したほうが無難

3番めのリフレッシュレートについてですが、これは60Hzモニター使用時に画面がカクつく(フレームレートが落ちる)場合があるからです。

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たとえば、メインモニターが144Hzで、サブモニターが60Hzというようなケースで問題が起こることがあります。

デュアルモニター

対処法はあるので大きな問題ではありませんが、覚えておいてください。不安であれば、最初から同じリフレッシュレートのモニターで統一しましょう。

通常の一般的なモニターは、リフレッシュレートが60Hzです。

モニターの製品例

マルチモニターを前提に考えた場合、サブモニターは廉価なもので問題ありません。また、ゲーミングモニターや4Kモニターである必要もありません。

メインモニターを選ぶ基準とは少し異なります。

マルチモニター特有の注意点は、以下のとおりです。

  • 27インチを超えるモニターを2台そろえると、かなり圧迫感がある
  • それなりのスペースが必要
  • 横斜めからモニターを見る場合は、(できれば)視野角の広いIPSパネルのほうがよい
  • モニター間でウィンドウ、カーソルを移動するので、ベゼル(モニターの額縁部分)は狭いほうがよい

一例ですが、下記のような製品があります。GL2580HM24MK430H-Bです(Amazon)。

いずれもVESA(ベサ)という規格に対応しているため、モニターアームを取り付けることができます。モニターの裏側にネジ穴があり、ここにアームを取り付けます。

ただ、24MK430H-Bはケーブルが床と水平方向になります。ケーブルと壁の接触に注意してください。

まとめ

マルチモニターにすると壮観です。この眺めだけで満足する人もいるかもしれません。

実用性においても、画面が広く使えるというのは重要です。有名な配信者がよくマルチモニターにしているのは、合理的な理由があります。

ただ、ある程度の広いスペースが必要です。設置場所を考えて、必ず前後左右の確認をしておいてください。

また、近年は4Kモニター(TV)が普及の兆しを見せています。「4Kモニターが1台あればマルチモニターは不要」と考える人もいるかもしれません。

しかし、4Kモニターの導入はスケーリングをするかしないかという問題があり、なかなか悩ましいところです。さらに、4KでPCゲームをプレイするなら、PCの負荷も気にしなくてはいけません。

こういった点も踏まえたうえで、マルチモニターについて考えてみるとよいでしょう。筆者としては、フルHDでのマルチモニターを推します。

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コメント

  1. さゆ より:

    これから配信を考えているのですが、ノートPCはモニター1台と数えてよいのでしょうか?

    テレビ1台、ゲーム機1台、ノートPC1台、キャプボ1個があれば、後は何が必要なのかも教えてくれると助かります。

    • 管理人 より:

      そうです。
      ノートPCもモニター1台という扱いで数えます。

      必要なものについては、あとはOBSなどの配信ソフトがいります。
      声を入れるのであれば、マイクも別途用意したほうがいいです。

      詳細は下記ページをご覧ください。

      https://vip-jikkyo.net/live-streaming

  2. あや より:

    管理人様

    なるほど、そうなのですね。
    そうであればモニター2台で大丈夫そうです。
    丁寧に答えてもらってありがとうございました。
    まだまだこのサイト参考にさせてもらいますね。

  3. あや より:

    管理人様

    丁寧なお答えありがとうございます。

    色々考えた結果デュアルディスプレイを導入しようと思いますが基本的にゲーム画面用のメインモニター1台、facerig、obs、マルチコメビュ用のモニター1台の計2台で足りるでしょうか?

    webカメラの位置についてはデュアルディスプレイ(モニター横並び)にしたときにゲーム用のモニターを見ている時配信をしているモニターのfacerigの反応が問題なくできるにはどこに置くのがいいのかなということです。

    あれ...?もしかしてfacerigとobsはメインモニターでやる感じですか?それならwebカメラもメインモニターの上でいい...?

    • 管理人 より:

      一般論で言うと、たとえばPCゲームの場合であれば、
      メインモニター上にOBS、FaceRig、PCゲーム画面を置いて、
      サブモニター上にコメビュですね。

      Webカメラについては、カメラ自体に三脚用のネジがあるなら
      それを使って三脚に取り付けて設置するという方法もあります。

  4. あや より:

    はじめまして、vtuberを目指してこのサイトを参考にしながら準備してます。

    見やすくてとても助かってます。

    ただ色々考えてるうちにキャパオーバーで混乱してしまい、もしよかったら教えてもらえたら幸いです。

    youtubeでfacerigを使いながらobs、マルチコメビュを使いswitch、ps4、pcゲームを配信する予定です。

    今switchが1台、ps4が1台、キャプボgc550plusが1台、高性能デスクトップpcと144hz、1msのモニターが1台、古めのデジタルtvが1台、かなり低スペックのノートpcが1台あります。

    pcゲームもやるのでデュアルディスプレイのためにもう1台あったほうがいいのかな?とかswitch、webカメラはどこにおくんだろうとかps4はメインモニターでやるべきなのかパススルーで古めのデジタルtvを使うべきなのか等いまいち配線が想像できず混乱してます。

    もしよければ教えてもらえませんか?

    • 管理人 より:

      まとめて一気にあれこれやろうとするとこんがらがるので、
      1個ずつやっていくといいと思います。

      まずは1台のデスクトップPCに1台のモニターでやってみて、
      不都合があればパススルー出力用にモニターを用意するなり、
      デュアルモニターにします。
      ふだん使っているTVモニターでも問題ないです。

      SwitchやPS4の画面をPCに映したとき遅延が我慢できないのであれば、
      いま使っているPCのPCモニターとは別にモニターを用意して、
      それをゲーム機とHDMI接続します。

      https://vip-jikkyo.net/how-to-use-gc550#i-4

      このとき、パススルー出力用に用意したモニターは
      PCとつなげる必要はありません。
      ゲーム機とつなげるだけです。
      そして、ゲーム機とつなげたモニターを見ながらプレイします。

      https://vip-jikkyo.net/connect-capture-card#i-4

      また、もしPCゲームをフルクリーンでやってみて
      コメントを読むのに問題があるのであれば、
      いま使っているPCモニターとは別にモニターを用意して、
      そのモニターとPCをHDMIで接続します。

      SwitchとWebカメラの置き場所については、ちょっと質問の
      意図がわかりかねますが、SwitchはGC550 PLUSとHDMIで
      接続する必要があるので、その範囲に置きます。
      WebカメラはPCとUSB接続して、モニターの上か、
      またはモニター付近に設置するのが一般的です。

      ちなみに、144Hzモニターと60Hzモニターの組み合わせだと
      ガクガクする場合があるかもしれません。

      https://vip-jikkyo.net/fps-drops-in-obs-studio#i-5
      https://hiroshi-gamepc.com/refreshrate-teika-dual/