OBS Studio(以下OBS)を使っていると、いつのまにか配信が始まっていることがあります。
以下のようなことを経験したことはないでしょうか。
- 録画したいだけなのに、「配信開始」を押してしまった
- 配信を終了したはずなのに、配信が始まっていた
いずれも「あるある」です。対処法を見ていきましょう。
2番めの対処法は、最後に書きました。
目次
設定を配信用・録画用で分ける
配信用の設定は消す
まず、根本的な解決策として設定を配信用・録画用で分けておけばよいのです。
つまり、録画するときは録画用の設定だけにし、配信用の設定は消しておきます。たとえば、ストリームキーを削除しておくわけです。
そうすれば、誤って「配信開始」ボタンをクリックしても配信が始まることはありません。配信用の設定が存在しないからです。
プロファイル機能で解决
しかし、録画時に配信設定を毎回消すのは手間です。そこで、プロファイル機能を使いましょう。
これを使えば、2つの設定を別々に保存しておくことができ、しかも瞬時に切り替えられます。
- 録画用の設定(配信設定は消しておく)
- 配信用の設定
設定方法
簡単です。
- 「プロファイル」→「複製」の順にクリックする。
- わかりやすい名前をつける(例 : 「録画用」)。
- 「OK」をクリックする。
▲「複製」は、現在の設定をコピーして新しいプロファイルを作ります。
これで録画用のプロファイルが作成され、かつ切り替えられました。
あとは、配信設定を削除するだけです。「設定」ボタンをクリックして、「配信」タブで配信用の設定を削除してください。
たとえば、ストリームキーを削除して空白にします。そうすれば、サーバーに接続できないので配信は始まりません。
あるいは、ふだんTwitchで配信しているなら「アカウントを切断」をクリックします。やはりサーバーに接続できなくなるので、配信が始まるのを防止できます。
配信したいときは
配信するときは、配信用の設定に切り替えましょう。「プロファイル」から設定を切り替えられます。
配信用の設定は分けて保存してあるわけですから、録画用の設定から配信用の設定に切り替えればよいのです。
▲現在選択しているプロファイルは、タイトルバーを見ればわかります。
プロファイルについての詳細は、下記ページをご覧ください。保存される設定内容について注意が必要です。

確認ダイアログを表示する
さらにダメ押しで、確認用のメッセージを表示することもできます。
つまり、「配信開始」ボタンをクリックしたときに、「配信が始まっちゃいますよ?いいんですか?いいんですね?」というメッセージを表示する方法です。
設定方法は以下のとおりです。
- 「設定」→「一般」の順にクリックする。
- 「配信を開始するときに確認ダイアログを表示する」にチェックを入れる。
- 「OK」をクリックする。
ただ、確認ダイアログに慣れてしまい、無意識のうちに誤って「はい」をクリックすることがあるかもしれません。
ホットキーで録画開始する
だって紛らわしい
OBSを録画・ライブ配信という2つの用途で使っている人からすると、「録画開始」ボタンと「配信開始」ボタンが並んでいるのは紛らわしい部分です。
同じような位置に同じような色・形のボタンが並んでいるので、うっかり押しまちがえてしまいます。
そこで、「録画開始」ボタンをクリックするのをやめるのはどうでしょうか。代わりにキーボードで録画開始します。
設定方法は以下のとおりです。
- 「設定」→「ホットキー」の順にクリックする。
- 「録画開始」の部分で任意のキーを押す。
- 「配信開始」の部分で任意のキーを押す。
- 「OK」をクリックする。
液晶ボタンは視覚的に有利
ただ、どのキーに録画開始を割り当てたのか忘れることがあるかもしれません。これはホットキーのデメリットです。
そこで別の方法として、Stream Deckで操作するのもよいでしょう。これもボタン一発で録画を開始できます。
Stream Deckには液晶ボタンが搭載されており、自分の好きなアイコンを表示できます。どのキーにどの機能を割り当てたか視覚的に確認できるので、誤操作の防止になります。


配信を終了したはずなのに?
最後に、「配信を終えたのに、いつのまにか配信が再開していた」というケースの対処法です。これはYouTubeやツイキャスで多いケースかもしれません。
配信開始のホットキーを削除する
ホットキーは便利ですが、意図せず押してしまうことがあります。ミスが続くようならホットキーを削除しましょう。
- 「設定」→「ホットキー」の順にクリックする。
- ゴミ箱のアイコンをクリックする。
- 空白になったことを確認する。
- 「OK」をクリックする。
▲削除時に「BackSpace」キーや「Delete」キーを押さないように注意してください。それがホットキーになってしまうからです。
再接続の設定をOFFにする
配信終了後、配信が再開することがないように、自動再接続の設定をOFFにしておきます。
- 「設定」→「詳細設定」の順にクリックする。
- 「自動的に再接続」の「有効にする」のチェックを外す。
- 「OK」をクリックする。

OBSの「配信を終了」を押す
YouTubeで予約配信しているなら、終了方法は注意が必要です。

もしOBSが下図のようになっている場合は、右側の「ライブ配信を終了」ボタンをクリックして終わらせるようにください。これで完全に配信が切れます。
注意したいのですが、左側の「配信終了」ボタンのことではありません。これだとYouTube側の配信が終わりません(ただし、OBSの「自動停止を有効」の設定や、OBSのバージョンにもよって違いあり)。
その場合、「自分は配信を切ったはずなのに、YouTubeで配信が始まっている。なぜ?乗っ取られたのでは?」と誤解する可能性があります。冷静に右側の「配信を終了」をクリックしてください。
まとめ
今回見てきた方法は、すべてを採用する必要はありません。目的に応じて自分に合う方法を採用してみてください。
知らないうちに配信を開始してしまうアクシデントは、絶対に防止しなくてはいけません。今回の設定とは別に、マイク・カメラにも注意しましょう。
