Twitchで、OBS Studio(以下OBS)を使って生放送をする場合、どのように設定すればよいのでしょうか。
このページでは、
- OBSの設定方法
- Twitchの設定方法
の2点について見ていきましょう。
目次
機材・ソフトを用意しよう
まず前提として、下記ページを読んでおいてください。キャプチャーボードやマイクなど、配信で必要なものを掲載しています。
たとえば、キャプチャーボードはゲーム機の画面をPCに映すために必要です。具体的には、Switchのゲーム配信をやりたいなら用意しましょう。
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今回は、配信ソフトとしてOBSを使用します。OBSをインストールしていない場合は、下記ページをご覧ください。
アカウント接続しよう
まず、OBSでTwitchに接続するための設定をしましょう。アカウント接続を行います。
- もし「自動構成ウィザード」が表示されている場合は、「キャンセル」で閉じてください。
- 「設定」をクリックします。
- 「配信」をクリックし、「サービス」を「Twitch」にします。
- 「アカウント接続 (推奨)」をクリックします。「ストリームキーを使用」でもよいのですが、アカウント接続のほうが楽です。
- Twitchのアカウントにログインしましょう。
- うまくログインできず、アカウント接続できない(チャンネルの読み込みに失敗する)場合は、OBSを27.2.3以降にアップデートしてください。
- 今回は「Enhanced Broadcastingを有効にする」のチェックは外しておきます。とても便利な機能ではあるのですが、いったんOFFにします。
- 「サーバー」が「自動 (推奨)」、または「Asia: Tokyo, Japan」になっていることを確認してください。より確実なのは後者です。
- 次回以降、この設定は不要です。ただし、後日Twitchのパスワードを変更した場合は、アカウントを切断して設定をやり直す必要があります。
画質の設定をしよう
ビットレート
画質の設定でもっとも重要なのは、ビットレートです。映像ビットレートともいいます。
- 「設定」→「出力」の順にクリックする。
- 「出力モード」を「詳細」にする。
- その下の「配信」タブを開く。
- 「映像エンコーダ」を「NVIDIA NVENC H.264」にする(選べるなら)。
- 「レート制御」が「CBR」になっていることを確認する。
- 「ビットレート」に「5800」と入力する。
数字が大きいほうが高画質になりますが、Twitchで配信する場合は6,000kbpsという上限があります。
解像度
解像度も画質に関係する設定です。
- 「設定」→「映像」の順にクリックする。
- 「出力 (スケーリング) 解像度」で「1280x720」を選択する。
- 「縮小フィルタ」で「ランチョス」を選択する。
高画質設定のポイント
映像ビットレート上限の6,000kbpsは、公式ヘルプに準拠しています。
ただ、配信者の上りの速度や、PCのスペックによっては、設定を妥協しなくてはいけない場面もあります。配信者全員が高画質な設定にできるわけではありません。
詳細は下記ページをご覧ください。
ビットレートと速度については、下記ページに書いておきました。
もし設定が煩雑であるという場合は、画質設定を自動化する機能を使ってみるとよいかもしれません。PCスペック、および回線速度に合わせて設定が最適化されます。
BGM・マイク音の設定をしよう
BGM、およびマイク音を流すための設定です。
- PCにマイクを接続する。
- 「設定」→「音声」の順にクリックする。
- 「デスクトップ音声」が「既定」になっていることを確認する。
- 使用するマイクを「マイク音声」で選択する。
▲「デスクトップ音声」の「既定」は、Windowsの「既定のデバイス」をさしています。また、ここに表示されるマイクの名称は、PC環境によって異なります。
BGMやマイクのことでわからないことがある場合は、下記ページをご覧ください。
OBSに画面を映そう
ソースを追加する
視聴者に見せる画面を設定しましょう。たとえば、ゲーム配信ならゲーム画面、雑談配信ならWebカメラの映像・静止画像などです。
OBSの場合は、「ソース」と書いてある部分の「+」をクリックし、任意の項目を選択します。これをソースの追加といいます。
具体的な設定方法については、下記ページをご覧ください。適切に設定すればOBSに画面が映ります。
画面が映らない場合の対処法
もし画面が真っ暗で、なにも映らないという場合は、以下のページを参考にしてください。
配信情報を設定しよう
配信タイトル、ゲームタイトル
OBSのバージョンが23.0以降の場合、OBS上で設定を変更できます。わざわざTwitchにアクセスする必要はありません。
- OBSの「設定」→「配信」からTwitchにログインしておく(上述)。
- 「ドック」→「配信情報」にチェックを入れる。
- 「配信情報」パネルが表示される。
「配信情報」パネルは、ドラッグすることでOBSとドッキングできます。好きな場所に配置してください。
あとは配信情報を設定していきましょう。
- 配信タイトルを「タイトル」に入力する。
- ゲーム名を「カテゴリー」に入力する。
- ゲームタイトルの一覧が画像で表示されるので、任意のものを選択する。
- 「完了」をクリックする。
注意したいのですが、「完了」をクリックするのを忘れないようにしてください。クリックして初めて設定がTwitchに反映されます。
アーカイブの設定
配信のアーカイブを残すためには、配信するまえに(配信中はダメ)Twitchにアクセスして設定を確認しましょう。
- ダッシュボードにアクセスする。
- 左メニューの「配信」をクリックする。
- 「過去の配信を保存する」をONにする。
アーカイブは基本的に7日間で消えます。ただ、例外もあります。詳細については、下記ページをご覧ください。
ライブ配信を開始しよう
開始する
準備は整いましたか?OBSの「配信開始」ボタンをクリックしましょう。
Twitchの場合、OBSの操作だけですぐに配信を開始できます。ブラウザー側で操作する必要はありません。
もし「指定したチャンネルまたはストリームキーにアクセスできませんでした」というエラーが表示された場合は、下記ページをご覧ください。
自分の配信を見る
OBSで配信を開始したら、実際に自分の配信を確認してみましょう。
- Twitchの画面右上のアイコンをクリックする。
- 「チャンネル」を選択する。
Twitchの画面は、OBSに映っている画面よりも遅れて表示されます(遅延)。もし遅延が気になる場合は、低遅延モードにしてください。
ハウリング(エコー)を防止するため、放送画面にあるスピーカーはミュートにしておきましょう。
配信画面がカクつく、PCの動作が重いという場合は、以下の記事をご覧ください。設定を変更する必要があります。
終了する
配信を終了する場合は、OBSの「配信終了」ボタンをクリックしましょう。これだけです。
たまに「どうすれば配信を切れるの?OBSだけでいいの?」という人がいますが、難しく考える必要はありません。シンプルにOBSの操作だけで配信が切れます。
コメント・チャットを確認しよう
OBSのバージョンが23.0以降の場合、OBSからコメントを見ることができます。
- OBSの「設定」→「配信」からTwitchにログインしておく(上述)。
- 「ドック」→「チャット」にチェックを入れる。
- 「チャット」パネルが表示される。
画面横でコメントを確認できるので、重宝するでしょう。このパネルは、ドラッグして場所を変更できます。
もちろん、Twitch対応のコメントビューアーを使ってもかまいません。棒読みちゃんとの連携も可能です。
コメントの確認方法について不明な点がある場合は、下記ページも併せてご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。