GeForce ExperienceのShadowPlayを使えば、PCゲームのライブ配信(生放送)が簡単にできます。
一般的には、ShadowPlayは録画機能のほうが有名かもしれません。しかし、じつはライブ配信機能も搭載されており、これが初心者には使いやすいのです。
もし定番の配信ソフトであるOBS Studio(以下OBS)は使い方が難しい、設定が複雑そうと感じた場合は、ShadowPlayを使ってみるのもよいでしょう。
目次
最初に2点だけ確認しよう
Twitch、YouTubeなどに対応
まず、ShadowPlayが対応している配信サイトは3つだけです。
- Twitch
- YouTube
では、これ以外のサイトはどうなのかというと、配信できません。たとえば、ニコ生やツイキャスで配信しようと思っても、ShadowPlayではできません。
配信機能は簡易的なもの
ShadowPlayの配信機能は、よく言えばシンプルです。めんどうな設定は不要で、だれでも簡単に使えます。
しかし、OBSなどの一般的な配信ソフトと比較すると、どうしても機能的には見劣りするでしょう。もし豊富な機能を求めるのであれば、ほかの配信ソフトを使ってください。
準備しよう
ShadowPlayを使うには、以下の2点の準備が必要です。
- GeForce GTX 600番台以降のグラフィックボード(GPU)が搭載されているか確認する。
- GeForce Experienceをインストールする。
よくわからない場合は、下記ページをご覧ください。
また、YouTubeで配信する場合は、同サイトでライブ配信を有効化しましょう。
- Google アカウントがない場合は、あらかじめ作成しておく。
- こちらにアクセスし、電話でアカウント確認を行う。
- ライブ配信が有効になるまで、最大24時間待つ。
- こちらにアクセスし、「2. 中級者向け機能」が「有効」であることを確認する。
ShadowPlayを有効化しよう
ShadowPlayが有効になっていることを確認します。無効になっているとShadowPlayを使えません。
- GFEを起動する。
- 右上の歯車アイコンをクリックする。
- 「ゲーム内のオーバーレイ」をONにする。
設定を変更しよう
では、さっそく具体的な設定をしていきましょう。
Alt + Zでメニュー表示
設定画面を開くには、ゲーム画面上でAltキー + Zキーを押します。
すると、下記画像のようなメニューが表示されます。ここから各種設定ができます。
▲『フォートナイト』(Epic Games)に操作画面を表示したところ
画質
画質を変更するには、「ブロードキャストライブ」→「設定」の順にクリックします。
そして、以下のように設定しましょう。
- 「送り先」で配信サイトを選ぶ。
- 「クオリティ」で「高」を選ぶ。
- 「保存」をクリックする。
ビットレートを上げると高画質にでき、画面が荒くなりづらくなりますが、Twitchでは上限が6Mbpsまでとなっています(公式ヘルプ)。
マイク
もし自分の声を入れたいならマイクを用意し、以下のように設定します。
- マイクをPCに接続しておく。
- マイクのアイコンから「設定」をクリックする。
- 使用するマイクを「マイク」で選択する。
- 「保存」をクリックする。
マイクのアイコンがミュートになっている場合は、マイクのアイコンから「常にオン」にします。
マイクに入るノイズについては、NVIDIA Broadcast、またはRTX Voiceで除去するのもよいかもしれません。
デスクトップキャプチャーに注意しよう
ノートPCにはないのですが、デスクトップキャプチャー機能の扱いには最大限注意しましょう。
どういう機能か
これは、デスクトップ画面を視聴者に見せるための機能です。
試しにデスクトップ画面上で、Altキー + Zキーを押してメニューを開いてください。そして、「ブロードキャストライブ」→「起動」の順にクリックします。
このとき、初期設定では「デスクトップキャプチャをONにして、ブロードキャストを開始しますか?」と聞かれます。
画面が丸見えに
つい「はい」を選択しそうになるところですが、視聴者にデスクトップ画面が見えてしまうリスクがあります。
たとえば、配信中に何気なく攻略動画を見たとしたら、視聴者にも同じ画面が見えます。
ならば、「いいえ」のほうがよいかというと、場合によってはそれではゲーム配信ができません。したがって、「はい」を選ばざるをえないことがあります。
同機能については、歯車アイコンから「プライバシー管理」でも設定を変更できます。
メニューで配信サイトの設定をしよう
ここまでできたら、PCゲームを起動し、Altキー + Zキーを押しましょう。
ログイン
「ブロードキャストライブ」→「起動」の順にクリックします。または、Altキー + F8キーでもかまいません。
「送り先」で配信サイトを選択し、「ログイン」をクリックします。配信サイトのアカウントにログインしましょう。これは必須です。
配信タイトル
「タイトル」に配信タイトルを記入します。
タイトルを空白にした場合は、ゲーム名が入るか、または「Desktop」となります。
公開範囲(YouTube)
YouTubeの場合は、公開範囲を「オーディエンス」で選択しましょう。
- パブリック : 一般的な公開配信、だれでも視聴可能
- リスト未掲載 : 限定公開
- プライベート : 非公開
限定公開は、配信URLを知っている人だけが見ることができます。また、非公開は自分以外は配信を見ることができません。
配信を開始しよう
準備が整ったら、「ライブ配信を開始する」をクリックします。配信が始まります。
配信画面を確認したい場合は、以下のようにします。遅延がある点は覚えておいてください。
ハウリング(エコー)を防止するため、放送画面にあるスピーカーはミュートにします。
YouTubeの場合、説明欄にPCのスペックが自動で表示されます。必要であれば削除し、説明を書き換えましょう。
配信を終了するときは、Altキー + F8キーを押します。
配信画面がカクカクするときは
画質設定を見直します。
- 「送り先」で配信サイトを選ぶ。
- 「クオリティ」で「カスタム」を選ぶ。
- 「解像度」を「360p」、「フレームレート」を「30 FPS」にする。
- 「ビットレート」のスライダーを最左端に移動する。
- 「保存」をクリックする。
これで配信画面のカクつきが直った場合は、今度は設定を上げていき、どこまで高画質にできるかテストしてください。
症状が改善されない場合は、PCゲームのグラフィック設定を下げます。
▲出典 : 『フォートナイト』(Epic Games)より
なお、上りの速度が極端に遅いと、ビットレートを1Mbpsに設定しても滑らかな配信はできません。
まとめ
ShadowPlayを使えば、いかに簡単に配信ができるか理解できたと思います。
全員が全員、OBSなどを使わなければいけないというわけではありません。自分に合った方法で配信しましょう。
ところで、ShadowPlayはPCゲーム用です。では、SwitchなどのTVゲームの場合はどうしたらよいのでしょうか。
じつは、必ずしもOBSは必要ありません。キャプチャーボードによっては、製品に付属されているソフトに配信機能が搭載されているからです。
たとえば、GC550 PLUSや、Game Capture HD60 Sがこれに該当します。
OBSに苦手意識がある場合は、ぜひ覚えておいてください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。
コメント
ShadowPlayの文字入力で日本語が入力できないのは僕だけですか?
YouTube側はどのページを開いていればいいのかわかりません・・・。
「配信を開始しよう」のところに書いた方法でうまくいきませんか?
ダッシュボード→「イベント」→サムネをクリック、です。
YouTube Studioなら「動画」→「ライブ配信」→サムネをクリック、です。
遅延があるので、サムネが表示されるまでしばらく待ちます。
また、最近のYoububeはたまに調子が悪いことがあるので、
何回かやってみるとよかもしれません。