AviUtl2で、シーク直後のプレビューの再生が遅い・重いことはないでしょうか。
具体的には、
- シーク移動する(例 : 動画後半に飛ぶ)。
- プレビューを再生する。
- しばらく反応がない(重い、遅い、フリーズ)。
- 少し時間が経過してから、ようやく再生される。
- または固まり、最終的に「応答なし」で落ちる。
というパターンです。
筆者も実際に経験しました。Xでもよく見かけるトラブルです。
そこで対処法を見ていきましょう。簡単に直せます。
関連【完全ガイド】AviUtl2の導入方法・プラグインの入れ方・初期設定
目次
シーク移動・再生がスムーズにできなかった
AviUtl2を使い始めて筆者が最初に遭遇したトラブルが今回の現象です。
気持ちとしては、パッパッと目盛りをクリックして移動し、その部分の映像を確認したいのに、なかなかスムーズにいきません。
また、動画の後半にシークしただけで「応答なし」になり、最終的に落ちるというケースもありました。
そこで、その時点で対処法を考えました。
結果として、筆者の場合は
- 「L-SMASH Works」プラグインを入れる
- 同プラグインの優先度を上げる
という手順で直りました。
「L-SMASH Works」を入れる
「Media Foundation file reader」じゃダメ
AviUtl2は、初期状態だと「Media Foundation file reader」を使って動画を読み込むようになっています。
これは、AviUtl2の標準機能として組み込まれている入力プラグインです。一般的な動画であれば読み込めるので、便利ではあるのです。
しかし、今回冒頭で紹介したようなトラブルが起きます。そのため、あまり積極的には使わないほうがよいでしょう。
開発者のKENくん氏も、つぎのようにポストしています。
Media Foundationはやはり色々問題が多いので、可能な方はL-SMASH Worksを利用された方が良いと思います。
— KENくん (@__kenkun) July 12, 2025
では、どうすればよいのかというと「L-SMASH Works」プラグインを導入するのです。
「プラグインを導入できない」に注意
L-SMASH Worksの導入方法は簡単です。まずはダウンロードです。
- GitHubにアクセスする。
- 「L-SMASH-Works_rXXXX(バージョン)_Mr-Ojii_vimeo.zip」をダウンロードする。
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍する。
つぎはインストールです。
解凍したフォルダーを開くと、「AviUtl2」フォルダーがあります。同フォルダー内に「lwinput.aui2」があることを確認してください。
このファイルを「ProgramData\aviutl2\Plugin」に配置します。
よくわからない場合は、以下の場所をアドレスバーにコピー&ペーストして開きましょう。
C:\ProgramData\aviutl2\Plugin
- 上記の場所をコピーする。
- エクスプローラーを開く(PC画面下部のフォルダーアイコン)。
- いまコピーしたものをアドレスバーにペーストする。
- Enterキーを押す。
- 「Plugin」フォルダーが開く。
- 「lwinput.aui2」を配置する。
インストール完了です。AviUtl2を起動してください。このあと優先度を変更します。
もし「『ProgramData』フォルダーがない、見つからない」という場合は、下記ページに対処法をまとめました。

最新版を入れる
少し余談ですが、L-SMASH Works (Mr-Ojii版) は基本的にそのダウンロード時点で最新のものを使うのがおすすめです。
以前、AviUtl2 beta7をインストールしたさい、動画をL-SMASH-Worksで読み込んだ瞬間にエラーを吐いて落ちることがありました(beta6までは問題なし)。
▲「Plugin::ExternalInputPlugin::ExternalInputFile::timeToFrame()」というエラー
しかし、L-SMASH-Worksのバージョン(リビジョン)をr1158からr1175にしたら直りました。
このようなこともあるので、L-SMASH Works (Mr-Ojii版)は最新版がおすすめです。
【重要】L-SMASH Worksの優先度を上げる
優先度を変えないと意味がない
L-SMASH Worksを入れるだけでは、まだ問題は解決しません。
なぜなら、いまのままだとMedia Foundation file readerを使って動画を読み込んでしまうからです。
L-SMASH Worksを入れたわけですから、同プラグインを使って動画を読み込む設定にする必要があります。
設定方法
そこで、入力プラグインの優先度を変更しましょう。そうすれば、L-SMASH Worksで動画を読み込めるようになります。
やり方は簡単です。まず、「設定」→「入力プラグインの設定」の順にクリックします。
そして、「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」を「Media Foundation file reader」よりも上にドラッグしてください。
▲L-SMASH Worksのほうが上にあるので、動画を読み込んだとき優先的に使われます。
「OK」をクリックして完了です。
プレビュー再生のバッファリングを小さくする
プレビューを再生したときに反応が鈍いと感じた場合は、以下のように設定することもできます。
- 「設定」→「キャッシュサイズの設定」の順にクリックする。
- 「プレビュー再生のバッファリング時間」を500より小さくする(最小100)。
- 「OK」をクリックする。
▲初期設定は500です。
L-SMASH Worksで拡張子を確認する
通常は問題ないと思いますが、念のため拡張子を確認しましょう。
具体的には、「設定」→「入力プラグインの設定」で「L-SMASH Works File Reader for AviUtl2」の「拡張子」の部分を見ます。
そして、読み込みたい動画の拡張子がそこに表示されていることを確認してください。
編集中に動作が重いときは
もし以上の設定をしても直らなかった場合、PCスペック・編集内容との関係で重く感じている可能性があります。
必ずしもPCスペックが悪いというわけではありません。高スペックなPCでも重くなることはあります。
あくまでも一般論として、以下のような対処法があります。
- 重いフィルターを一時OFFにする
- 高解像度の動画を読み込まない(例 : 4KではなくフルHDに)
- 「設定」→「キャッシュサイズの設定」→「画像キャッシュサイズ」を変更する。
- 動画をHDDではなくSSDに置き、それを読み込む
まとめ
シークがスムーズにできないとストレスが溜まります。
- L-SMASH Worksを入れる
- 入れたあとは優先度を変える
という2点をまずはやってみてください。
また、「設定」→「キャッシュサイズの設定」→「プレビュー再生のバッファリング時間」を100にしたら快適になったという人もいます。
問題が解決したら、AviUtl2で実際に編集してみましょう。


2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。