PowerDirector 18で搭載された新機能まとめ。17とはここが違う

2019年9月25日、PowerDirector 18(以下、18)が発売されました。

PowerDirector 18

そこで今回は、

  • 18で搭載された新機能の内容
  • 新機能の使い方

の2点について解説します。

解説では、サイバーリンク提供のPowerDirector 365を使用しています。これは、18のUltimateと同内容の機能を搭載しています。

【スポンサーリンク】

バージョン18における注意点

全6種類は変わらず

まず前提として、PowerDirectorには全6種類のエディションがある点を覚えておいてください。

  • Standard
  • Ultra
  • Ultimate
  • Ultimate Suite
  • 365
  • Director Suite 365(以下、DS365)

詳細は、下記ページにまとめておきました。

損をしたくないならPowerDirectorの種類・購入方法に注意。最新割引情報あります
PowerDirector(PC版)には、さまざまなエディション・バージョンがあります。 筆者がそうだったように、「あまり...

Ultraに機能制限が設けられた

ここが重要な点ですが、18では筆者が以前からお薦めしていたUltraに機能上の制限が設けられました

では、Ultraではどのような機能が制限されているのでしょうか。下表をご覧ください。「×」の部分です。

Standard Ultra Ultimate Ultimate Suite 365 DS365
1:1正方形動画編集 ×
整列ガイド
トラック順序の上下を反転
ネスト化プロジェクトのPinPを編集
PinPオブジェクトのスピード調整 × ×
モーショングラフィックタイトル
シェイプデザイナー × ×
ライブラリープレビュー × ×
ウィンドウ切り離し × ×
4K画質プレビュー再生 × ×
特大サムネイル表示
スクラブ再生 × ×
ボリュームメーター × ×

聞き慣れない名称が多いと思いますが、いずれも18になってから搭載された新機能です(後述)。

つまり、新機能の一部につき、Ultraでは使えないものがあるということです。この流れは19でも踏襲されており、今後も続くことでしょう。

PowerDirector 19で搭載された、7つの新機能まとめ。18との違い
2020年9月25日、PowerDirector 19(以下、19)が発売されました。 そこで今回は、 19で...

確実に進化したのだが、しかし

18は17と比較して、正当な進化を遂げました。

しかし、それは細かい部分も含めての話です。PowerDirectorを使ったことがない人には、18の新機能が理解しづらいかもしれません。説明が難しくても気にしないでください。

以下、18の新機能がどのようなものなのか、見ていきましょう。

編集を効率化

1:1正方形動画編集

動画を1:1で編集し、出力できるようになりました。

1:1

たとえば、16:9の動画を1:1にすると上下に黒帯が表示され、正方形の動画になります。これはInstagram用の機能です。通常は使いません。

整列ガイド

プレビュー画面上に、紫色のガイドラインが自動表示されるようになりました。

ガイドライン

これにより、オブジェクト(素材)を画面上に配置するのが容易になっています。オブジェクトが自動的にガイドラインに吸着するためです。

トラック順序の上下を反転

初期設定では、「下」にあるトラックの素材ほど、右上の画面では手前(前面)に表示される仕様になっています。

トラック
▲下にあるトラック2の画像(手)が、トラック1の画像(犬)よりも手前に表示されます。

しかし、18ではこれを逆に設定できるようになりました。すなわち、「上」にあるトラックの素材ほど手前に表示するよう変更できます。

トラック
▲上にあるトラック2の画像(手)が、トラック1の画像(犬)よりも手前に表示されるようにしました。

設定方法は以下のとおりです。

  1. 上部にある歯車アイコンをクリックする。
  2. 「編集」をクリックする。
  3. タイムラインのトラックを逆順にする」にチェックを入れる。
  4. 「OK」をクリックする。

タイムラインのトラックを逆順にする

これはどちらに設定してかまいません。初期設定に慣れない場合は、トラックを逆順にしましょう。地味ですが、重要な部分です。

ネスト化プロジェクトのPinPを編集

ネスト自体は、前バージョンの17で追加された機能です。

わかりづらいと思いますが、保存しておいたプロジェクトを別動画で使いまわしして再利用したいときに使うのがネストだと思ってください。

ネスト
▲ネスト化した状態

18では、このネスト化した動画のサイズ・位置を同一の画面内で調整できるようになりました。作業の手間を省けます。

PinPオブジェクトのスピード調整

PinPオブジェクトのアニメーション速度を調整できるようになりました。

PinPオブジェクト

PinPオブジェクトは、画面上に表示できるイラスト画像のことです。ビデオオーバーレイルームを開けば、任意のものを選べます。

ビデオオーバーレイルーム

アニメーションするPinPオブジェクトをタイムラインにドラッグ&ドロップしたあと、Ctrlキーを押しながら左右どちらかにドラッグしてください。

PinPの速度変更
▲18からは、スピード調整するときのアイコンもこのように変更されました。「Ctrl」キーを押しながら右方向にドラッグすると、再生スピードが速くなります。

タイトル、字幕、テロップ

モーショングラフィックタイトル

タイトルルームに、「モーショングラフィックタイトル」が新設されました。オシャレにアニメーションします。

モーショングラフィックタイトル

シェイプデザイナー

ビデオオーバーレイルームに、「シェイプ」が新設されました。

シェイプ

ここには、矢印吹き出しが分類されています。サイズ、色、形状、角度をカスタマイズしたり、図形に入れる文字を変更することもできます。

シェイプデザイナー

表示

ライブラリープレビュー

ライブラリープレビューにより、プレビュー画面を2個表示できるようになりました。

ライブラリープレビュー
▲左の画面がライブラリープレビューウィンドウです。17までは右側の画面しかありませんでした。

具体的には、ライブラリーの素材を表示(プレビュー)するための専用画面を追加できるようになったのです。

いままでは、ライブラリーの素材を表示するための画面と、編集内容を確認するための画面は共通でした。しかし、18からは別々に分けることができ、素材をライブラリープレビューウィンドウに表示できるようになっています。

ライブラリープレビューウィンドウを使用したい場合は、「表示」→「ライブラリー プレビュー ウィンドウ」にチェックを入れてください。

イブラリープレビューウィンドウの表示

この機能を実際に使うかどうかは人それぞれです。よくプロ仕様の動画編集ソフトに搭載されている機能で、使いこなすと便利です。

ライブラリープレビューウィンドウの下の部分で事前にカット編集(トリミング)し、それをタイムライン上のトラックに放り込むことも可能です。

ライブラリープレビュー時のカット

ウィンドウ切り離し

ライブラリーウィンドウ、およびタイムラインを分離し、編集画面から切り離せるようになりました。デュアルモニター向けの機能です。

タイムラインの切り離し
▲タイムラインを分離したところ

これにより、たとえば以下のような環境を作ることもできます。

  • メインモニター : タイムラインを配置
  • サブモニター : ライブラリーウィンドウ、プレビューウィンドウを配置

設定方法ですが、ライブラリーウィンドウ上で右クリックし、「ライブラリー ウィンドウの固定/固定解除」をクリックしてください。

ライブラリー ウィンドウの固定/固定解除

タイムラインを分離したい場合は、タイムライン上で右クリックして、「タイムライン ウィンドウの固定/固定解除」をクリックです。

4K画質プレビュー再生

4K画質でプレビューできるようになりました。

4K画質プレビュー

特大サムネイル表示

ライブラリーのサムネイルを特大サイズで表示できるようになりました。

特大サムネイル

音声

スクラブ再生

タイムラインのスライダーを左右にドラッグしたさい、音声も同時に再生されるようになりました。これをスクラブ再生といいます。

スクラブ再生すれば、動画再生中にじっと待っている時間を短縮できます。スライダーを左右にドラッグすることで、すばやく音声を確認できるからです。

しかし、うるさく感じる場合はOFFにしてもかまいません。

  1. 上部にある歯車アイコンをクリックする。
  2. 「全般」をクリックする。
  3. 「タイムラインの音声をスクラブ再生する」のチェックを外す。
  4. 「OK」をクリックする。
記事では伝わりにくいと思いますが、スクラブ再生はとても便利な機能です。基本的に、初期設定のままONにしておくことを推奨します。

ボリュームメーター

プレビュー画面下にボリュームメーターを表示できるようになりました。視覚的に音量を確認しやすくなったと言えるでしょう。

ボリュームメーター

ボリュームメーターを表示したい場合は、プレビュー画面下にあるアイコンから「音量メーター」をクリックします。

音量メーター

まとめ

18で搭載された新機能は、地味に見えるかもしれません。しかし、重要なものもあります。

  • トラック逆順
  • 整列ガイド
  • スクラブ再生(Standard/Ultraは非搭載)

もし16以前の古いバージョンを使用しているなら、18は買いです。17で搭載された新機能(例 : ネスト、プレカット)と18の新機能により、使いやすさが向上しているからです。

18を購入すべきか迷った場合は、実際に無料版を試してみましょう。

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

X(旧Twitter)で最新情報をツイートしています!フォローお願いします。

関連コンテンツ



スポンサーリンク
レクタングル(大)