SwitchやPS4のゲーム実況をPCで行う場合、キャプチャーボードが必要です。そして、もう1点重要なのがキャプチャーソフトです。
キャプチャーボードとキャプチャーソフトは、必ずセットで考えましょう。
キャプチャーボードだけでは意味がありません。また、キャプチャーソフトだけでも意味がありません。両方必要です。
目次
なぜソフトが必要なのか
なぜキャプチャーソフトが必要なのでしょうか。端的にいうと、キャプチャーボードだけではゲーム画面がPCに映らないからです。
たとえば、キャプチャーボードを購入して下図のように接続したとしましょう。
接続方法自体は正しいのです。しかし、キャプチャーソフトを起動しなければ、ゲーム画面はPCに映りません。同様に、ゲーム音もPCから出ません。
したがって、キャプチャーボードを使用するときは、キャプチャーソフトも起動するようにしましょう。
どうやって無料入手するのか
一般的に、キャプチャーソフトはキャプチャーボードに付属されています。具体的には、2つの入手方法があります。
- メーカーの公式サイトから(近年の主流)
- 製品付属のDVD-ROMから
1番めの場合、(1)公式サイトにアクセスして、(2)キャプチャーソフトをダウンロード・インストールしてください。
2番めの場合、キャプチャーボードが入っている箱にDVD-ROMが同梱されています。ただ、近年このタイプは少なくなりました。
どのようなソフトがあるのか
付属ソフトとして有名なのは、「RECentral」と「Elgato Game Capture HD」です。どちらも録画・ライブ配信機能を搭載しており、ゲーム実況が簡単にできます。
録画 | ライブ配信 | スクショ撮影 | 価格 | 解説 | |
RECentral | ○ | ○ | ○ | 無料 | こちら(録画) こちら(配信) |
Elgato Game Capture HD | ○ | ○ | ○ | 無料 | こちら(録画) こちら(配信) |
Elgato 4K Capture Utility | ○ | × | ○ | 無料 | こちら |
アマレコTV | ○ | × | ○ | 有料 | こちら |
付属ソフトの注意点として、そのメーカーのキャプチャーボード専用という点を理解しておきましょう。
たとえば、RECentralはAVerMedia社が開発しており、同社のキャプチャーボードを購入した人だけが使うことができます。たとえば、GC550 PLUSなどです。
▲RECentral
また、Elgato Game Capture HDはCorsair社が開発しており、同社のElgatoブランドのキャプチャーボード(例 : Game Capture HD60 S)を購入した人が使えます。
▲Elgato Game Capture HD
ライブ配信用のソフトで代用
近年、付属ソフトを使わず、ライブ配信用のソフト(配信ソフト)で代用するケースも増えてきました。
録画 | ライブ配信 | スクショ撮影 | 価格 | 解説 | |
OBS Studio | ○ | ○ | ○(26.0以降) | 無料 | こちら |
Streamlabs Desktop | ○ | ○ | × | 無料 | こちら |
N Air | ○ | ○ | × | 無料 | こちら |
XSplit | ○ | ○ | ○ | 有料 | こちら |
配信ソフトにはキャプチャー機能が搭載されており、キャプチャーボードに接続しているゲーム機の画面をPCに映せるようになっています。ゲーム音もPCから出せます。
▲OBS Studio(以下OBS)に、Switchのゲーム画面を映したところ
つまり、配信ソフトは付属ソフトの代わりになると思ってください。配信ソフトを使うのであれば、付属ソフトを起動する必要はありません。
▲OBSの場合、「映像キャプチャデバイス」を選ぶことでゲーム画面を映せます。
配信ソフトはライブ配信用のソフトですから、当然ライブ配信ができます。それだけではなく、録画機能を使ってゲームを録画することも可能です。
また、メーカー縛りはありません。AVerMediaの製品であってもElgato(CORSAIR)の製品であっても配信ソフトを使えます。
おすすめは?
最初は付属ソフトを
キャプチャーボードを購入直後は、付属ソフトを使用してください。そして、ゲーム画面が映ること、およびゲーム音が出ることを確認します。
付属ソフトは最低限の設定でゲーム画面が映るため、使い方が簡単です。また、トラブルが起きた場合、問題の切り分けにも役立ちます。
不満があればOBSを
ただ、付属ソフトでは自分のやりたいことができない、使いづらいといったことがあるかもしれません。
また、そもそも格安キャプチャーボードの場合は、付属ソフトがない場合も多いでしょう。
このような場合は、OBSの出番です。録画・ライブ配信の両方に対応でき、マイクのノイズを低減する機能もあります。
デメリットとして、設定が難しいかもしれません。ゲーム画面を映すための設定、ゲーム音を出すための設定、録画・ライブ配信するための設定で手間取る可能性があります。
キャプチャーボードは必要ない?
ひょっとしたら、「キャプチャーソフトがあれば、キャプチャーボードは不要では?」と思う人もいるかもしれません。
ここは誤解しやすいところです。以下のように考えてしまう人が多いのです。
- ゲーム機とPCをHDMIで直接接続しよう
- または、ゲーム機とモニターをHDMIで直接接続しよう
- キャプチャーソフトをインストールしよう
- そうすれば、ゲーム画面がPCに映るはずだ
- だから、キャプチャーボードは買わなくてもよいはずだ
しかし、キャプチャーボードがないと、ゲーム機の映像・音声をPCで入力できません。キャプチャーボードを購入し、キャプチャーソフトを入れる必要があります。
このあたりの詳細については、下記ページにまとめました。
まとめ
キャプチャーボードを使用するときは、キャプチャーソフトを起動しましょう。キャプチャーソフトは、キャプチャーボードに付属されています。
慣れないうちは、付属ソフトを使ってください。とくに、ゲームを録画して実況動画を作りたい場合は、付属ソフトの使用を強く推奨します。とても簡単にできるからです。
ただ、ゲーム配信(生放送)については、配信ソフトを使ったほうが便利です。付属ソフトのなかには配信機能が搭載されているものがありますが、機能の充実度でいうと配信ソフトに軍配が上がります。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。