安すぎるHDMIキャプチャーボード(2千円台)を買ってみた。注意点まとめ

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キャプチャーボードは便利な製品ですが、価格の高さがネックです。Switchのゲーム実況をやろうと思っても、なかなか手が出せないという人もいるでしょう。

Chilisonキャプチャーボード

しかし、世の中には2,000~3,000円で購入できるキャプチャーボードもあります。いわゆる「中華製」と呼ばれるものです。

今回は、激安キャプチャーボードの注意点・使い方について見ていきます。下記製品(以下Chilison)を使用しました。

現在、Amazonでは「アップグレードバージョン」という表記が入っていますが、筆者が購入したのはそれ以前の古いバージョンのほうです。アップグレードで仕様が変わった可能性があるので、注意してください。詳細は不明です。

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導入自体は簡単

簡易な袋に製品と説明書が入っており、よけいなものは付属されていませんでした。よい意味でシンプルです。

中身

導入手順ですが、製品をPCのUSB端子に接続しましょう。ドライバーは不要なタイプなので、つなげるだけです。

接続図

一見すると、ChilisonはUSB 3.0対応のように見えます。しかし、実際はUSB 2.0です。USB 2.0と3.0、どちらに接続しても動作し、違いはありません。

付属ソフトはない

一般的なキャプチャーボードにはキャプチャーソフトが付属されているものですが、Chilisonにはありません。

このままだと

  • ゲーム画面をPCに映せない
  • 録画・ライブ配信できない

という状況になってしまいます。

そこで、OBS Studio(以下OBS)をインストールしましょう。無料でダウンロードでき、録画・ライブ配信機能を搭載しています。

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画質はよくない

まず、出力解像度は1080p/60fpsに対応していません最大1080p/30fpsまでの対応となっています。

この点、Amazonのレビューで「1080p/60fpsで録画できて満足」と書いている人がいますが、勘違いです。1080pで録画しても同じコマが2回連続で表示されるだけであり、実質30fpsです。

説明書の「最大1920x1080@60Hzの出力解像度に対応」という記述は誤りです。注意してください。

では、実際どの程度の画質なのかという話になりますが、定番のキャプチャーボードであるGC550と比較したものが下記画像です。

比較1

比較2
▲出典 : PS4版『ストリートファイターV』(カプコン)より

Chilisonのほうは、モスキートノイズがめだちます。輪郭部分にある蚊のようなウネウネしたノイズがそうです。画像を2倍に拡大するとモスキートノイズが明確にわかるでしょう。ただ、拡大しなければ、そこまでは気になりません

この画像の乱れは、ChilisonがMotion JPEG(MJPEG)という映像フォーマットであることに起因します。GC550は、高画質なYUY2というものです。

GC550と比較すると、Chilisonは少しボヤッとした印象の画質です。また、白飛びぎみに見えます。

遅延はそこそこある

キャプチャーボードには必ず遅延があります。Chilisonも例外ではありません。

筆者が簡単に検証したかぎりでは、遅延は0.083~0.1秒ほどありました。ゲームをプレイすると、操作が「重い」「遅い」と感じることがあるかもしれません。

遅延対策したい場合は、HDMI分配器を購入しましょう。そのほかTV(またはモニター)も必要です。

そして、ゲーム機の映像・音声をChilisonとTVの両方に出力し、TVのほうを見ながらゲームをプレイします。

HDMI分配器の接続方法については、下記ページをご覧ください。

2つあるキャプチャーボードの遅延対策。パススルー出力と、分配出力
キャプチャーボードには、遅延(タイムラグ)があります。 遅延が原因で、快適にゲームをプレイできないことがあるでしょう。 ...

なお、Chilisonにはパススルー出力が搭載されていません。遅延を回避したいならどうしてもHDMI分配器が必要です。

モノラル音声になる

ゲーム音はステレオではなく、モノラルになります。

デジタルオーディオインターフェース

つまり、左右から同じ音が聞こえてくるので、臨場感がありません。ゲーム機は迫力のあるステレオ音声を出力しているのに、PC側ではモノラル音声になってしまうわけです。

FPSやTPSなど周りの状況を把握するのが重要なゲームの場合、戦績に影響する可能性があります。足音、銃声が聞こえても、敵がどの方向にいるのか判別できなくなるからです。

また、視聴者はふだんからステレオ音声のゲーム配信や実況動画を見ているので、音質が悪いという印象を持たれる可能性もあるでしょう。

参考 MS2109の格安HDMIキャプチャでステレオ音声キャプチャする話、Windows編 (外部サイト)

HDCPが無視される

これはユーザー側からするとメリットなのですが、ゲーム機のHDCPが有効な状態であってもOBSでゲーム画面を映し、録画・ライブ配信できます。

つまり、PS4の本体設定でHDCPを無効にする手間が省けます。PS3についても同様で、なにもせずゲーム画面を映すことができます。

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OBSの設定方法

ゲーム画面を映す

OBSでゲーム画面を映すには、「ソース」の「+」をクリックして「映像キャプチャデバイス」を選択します。

映像キャプチャデバイス

そして「OK」をクリックし、「デバイス」で「USB3.0 capture」を選択しましょう。これだけでゲーム画面が映ります。

USB3.0 capture

ゲーム画面をフルスクリーンにすることもできます。

  1. OBSに映っているゲーム画面上で右クリックする。
  2. 「全画面プロジェクター(プレビュー)」でモニターを選択する。
  3. フルスクリーンを解除したい場合は、Escキーを押す。

ゲーム音を出す

つぎはゲーム音を出す設定です。「カスタム音声デバイスを使用する」にチェックを入れてください。

カスタム音声デバイスを使用する

そして「音声デバイス」で「デジタル オーディオインターフェイス (USB3.0 capture)」を選び、「OK」をクリックします。

デジタル オーディオインターフェイス (USB3.0 capture)

これで録画・ライブ配信ではゲーム音が入ります。しかし、自分にはゲーム音が聞こえません。ゲーム音を聞きたい場合は、以下のように設定します。

  1. 「音声ミキサー」の歯車アイコンをクリックする。
  2. オーディオの詳細プロパティ」をクリックする。
  3. 「映像キャプチャデバイス」の「音声モニタリング」を「モニターのみ (出力はミュート)」にする。

「映像キャプチャデバイス」の「音声モニタリング」

OBSの設定は複雑に感じるかもしれません。必要に応じて下記ページもご覧ください。ゲーム画面が映らない、ゲーム音が出ない場合の対処法もまとめています。

OBS Studioの詳しい使い方・設定方法
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60fpsにする方法

Chilisonの場合、解像度が1080pだと最大30fpsしか出ません(上述)。60fpsで録画・ライブ配信したい場合は、以下のように設定してください。

  1. 「映像キャプチャデバイス」をダブルクリックする。
  2. 「解像度/FPS タイプ」を「カスタム」にする。
  3. 「解像度」を「1280x 720」にする(重要)。
  4. 「FPS」が「出力FPSにあわせる」になっていることを確認する。
  5. 「OK」をクリックする。

1280x720、60fps

さらに、「映像」タブの設定も変更します。

  1. 「設定」→「映像」の順にクリックする。
  2. 「基本 (キャンバス) 解像度」を「1280x 720」にする。
  3. 「出力 (スケーリング) 解像度」を「1280x 720」にする。
  4. 「FPS 共通値」を「60」にする。
  5. 「OK」をクリックする。

解像度、フレームレート

「映像」タブの解像度の設定は、必ずしもこの設定でなくてもかまいません。今回は画質を重視し、リサイズせずに720pで出力する設定にしました。

なお、「映像キャプチャデバイス」の設定画面で、「映像フォーマット」を「YUY2」にしないようにしてください。高画質になりますが、カクつくため使い物になりません。

まとめ

筆者の基本スタンスとしては、格安キャプチャーボードはおすすめしません

  • USB 3.0と言いつつ、じつはUSB 2.0
  • 出力解像度は最大1080p/60fpsと言いつつ、じつは1080p/30fpsまで
  • モノラル音声

この3点は製品の信用性に関わる問題です。Chilisonに限らず、ほかの格安製品も気をつけてください。

しかし、たとえば以下のいずれかに該当する場合は、デメリットを考慮したうえで購入するのはありでしょう。

  • 性能はともかく、徹底して安さにこだわりたい
  • メインのキャプボが壊れたとき用に使いたい
  • お試しでキャプボを使ってみたい

あくまでも割り切りが必要です。なにを妥協するかは人それぞれなので、じっくり悩んでみてください。

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