OBS Studio(以下OBS)を使用していると、Discordの通話音声を入れたい、ボイスチャットを入れたいというケースがあるかもしれません。
ここでいう通話音声とは、
- 相手の声
- 自分の声
の2つのことです。
OBSでDiscordの通話音声を入れるための設定について見ていきましょう。
便宜上、ライブ配信を想定して解説していますが、録画時に通話音声を入れたい場合も設定方法は同じです。
以下の解説は、Windows PCの使用を前提としています。macOSについては扱わないので、注意してください。
目次
じつはOBS側は初期設定で入る
いきなり拍子抜けするかもしれませんが、通話相手の声を入れるぶんにはOBSで特別な設定は必要ありません。
OBSの初期設定を変更せずとも、通常は視聴者にも通話相手の声が聞こえます。
なぜなら、OBSでは最初からPCの音(デスクトップ音声)が入るように設定されているからです。通話相手の声もデスクトップ音声なので入ります。
ただ、設定が不適切だと入りません。そこで、念のために設定を確認していきましょう。ダメ押しでDiscord側の出力設定もチェックします。
なお、通話相手の声を入れない設定については下記ページをご覧ください。
【重要】Windowsの音声設定を確認しよう
OBSやDiscordにおいて、音声設定の基礎となるのがWindowsの設定です。
既定のデバイスを設定する
Windowsのサウンドの設定画面を開いてみましょう。
- 画面右下のスピーカーアイコンを右クリックする。
- Windows 11の場合は、「サウンドの設定」をクリックする。
- Windows 10の場合は、「サウンドの設定を開く」をクリックする。
「出力」の部分に注目してください。
▲Windows 11。表示される名称はPC環境によって異なります。
これは既定のデバイスを意味しており、端的にはふだんPCの音を出すために使っているスピーカー、またはヘッドホンのことをさしています。
既定の通信デバイスを設定する
今度は、より詳細な設定画面を開きます。
- Windows 11の場合は、画面を下にスクロールして「サウンドの詳細設定」をクリックする。
- Windows 10の場合は、画面右側の「サウンド コントロール パネル」をクリックする。
設定画面が開いたら、「再生」タブで受話器のアイコンが表示されていないことを確認しましょう。あくまでも受話器アイコンが「ない状態」をめざします。
▲受話器アイコンがない状態
もし受話器のアイコンがある場合は、チェックマークのアイコン(既定のデバイス)上で右クリックし、「既定の通信デバイスとして設定」を選択してください。
すると、受話器のアイコンが消えます。既定のデバイスと既定の通信デバイスを同一の機器に設定した場合、受話器のアイコンは隠れて見えなくなる仕様になっています。したがって、この状態で問題ありません。
既定の通信デバイスは、Discordで通話している相手の声をどこから出すのか決める設定です。たとえば、相手の声をスピーカーから出すのか、ヘッドホンから出すのかということです。
OBSの音声設定を確認しよう
「デスクトップ音声」を「既定」に
「設定」→「音声」の順にクリックし、「デスクトップ音声」が「既定」になっていることを確認してください。
この設定にしておけば、いま自分がPCの音を聞くのに使っているスピーカー、またはヘッドホンから出ている音は、視聴者にも聞こえます。
たとえば、以下のような音です。
- 通話相手の声
- PCゲームの音
- 棒読みちゃんの音
- YouTubeで再生している動画の音
- iTunesの音
「マイク音声」でマイクを指定する
配信者の声を配信で流すには、まずPCにマイクを接続しましょう。
そして、使用するマイクを「マイク音声」で指定します。設定をまちがえると、マイクを使って声を入れられません。
▲表示される名称は、PC環境によって異なります。「既定」でもよいのですが、複数のマイクが使える環境下の場合はきちんと指定したほうが無難です。
まとめると、OBSの音声設定はふだんの配信と同じです。通話音声を入れたいからといって、設定を変える必要はありません。
Discordの音声設定を確認しよう
設定画面を開く
Discordの音声設定についても見ていきましょう。こちらも特別な設定は必要ありませんが、念のため確認しておきます。
音声設定の画面を開くには、歯車アイコンをクリックします。
そして、「音声・ビデオ」をクリックしてください。
「出力デバイス」を「Default」に
「出力デバイス」が「Default」になっていることを確認します。
「出力デバイス」の設定をまちがえると、たとえばヘッドホンから通話相手の声を出したいのに、モニターの内蔵スピーカーから出てしまう、というようなことが起こります。
そして配信では、視聴者に通話相手の声が聞こえない(配信に乗らない)という結果になります。とても重要な部分なので、正確に設定しましょう。
「入力デバイス」でマイクを指定する
Discordで相手と通話するためには、「入力デバイス」の部分でマイクを指定します。
▲表示される名称は、PC環境によって異なります。
「入力デバイス」は、通常はマイクのことをさしています。したがって、設定が不適切だとマイクを使って通話できません。
入らない場合は
もしうまくいかない場合は、PCゲームやYouTubeの動画の音など、デスクトップ音声がきちんと入る状態か確認してください。下記ページのタイトルは「PCゲーム」となっていますが、対処法は同じです(相手の声もデスクトップ音声なので)。
これが問題ないにもかかわらず、通話相手の声が入らない場合は下記ページをご覧ください。
話している人のアイコンを表示させよう
必須ではないのですが、配信者のなかには「Discord StreamKit Overlay」という補助ツールを使う人もいます。
メリットは2点です。
- 通話に参加している人を、配信画面上にアイコンで表示できる
- 発言者のアイコンが緑色に光る
もしメリットを感じたのであれば使ってみましょう。無料です。
音量バランスに注意しよう
ゲーム配信で地味に難しいのが音量調整です。以下の音をそれぞれ調整しなくてはいけないからです。
- ゲーム音
- 自分の声
- 通話相手の声
ポイントだけ書きますが、通話相手の声の大きさはDiscordの「出力音量」で調整できるという点を覚えておいてください。
まとめ
すでにOBSやDiscordの使用経験があるなら、すんなり設定できるはずです。なぜなら、とくに設定を変更する必要がないからです。
- OBSの設定 : いつもどおり
- Discordの設定 : いつもどおり
ただし、音量調整だけは注意しましょう。相手の協力が必要不可欠ですし、テストしておいたほうが無難です。
もしOBSの使い方で不明な点がある場合は、下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。
コメント
OBSでapexの配信をはじめたのですが、フレンドの声だけ配信にのりません
上記の設定を全てやってみたのですがかわらなかったです。。
ディスコードアイコンも配信画面にだしてみて、声を発してる人のアイコンは点灯してるのですが、やっぱり声はのってませんでした
既定の通信デバイスが自動で変更されている可能性があります。
もう一度Windowsの設定画面を開き、既定の通信デバイスを見直してください。
そのうえで、Discordの「出力デバイス」が「Default」に
なっていることを確認します。
または、Windows側の設定は変更せずにDiscordの
「出力デバイス」を手動で変更する方法もあります。
この場合は、「Default」でなくても問題ありません。
適切に出力デバイスを指定してください。
それでも問題が解決しない場合は、そもそもデスクトップ音声が
OBSで配信できていない可能性があります。
下記ページを読みつつ設定を見直してみてください。
OBSで「PC」ゲームの音が入らない、出ないときの対処法。これだけで解決
https://vip-jikkyo.net/obs-not-capturing-pc-game-audio
詳しい説明ありがとうございます。discordの音声を録音しました。