PowerDirectorを使えば、途中で一瞬時間が止まったかのような、静止状態の動画を作れます。
このような演出・機能のことをフリーズフレームといいます。
私たちがドラマやドキュメンタリーでよく見かける手法のひとつです。
- 映像を止めて視聴者に決定的な瞬間をアピール
- 印象的な場面で映像を止めて、被写体のデータを表示
フリーズフレームのやり方を見ていきましょう。簡単です。
目次
フリーズフレームの作成
最初に、動画を読み込んでタイムラインに配置しておきます。
「編集」から
ビデオクリップをクリックして、白い境界線が表示されていることを確認します。
「編集」→「動画」→「ツール」→「アクション カメラ センター」の順にクリックします。
フリーズフレームを追加
ウィンドウが開くので、「エフェクト」タブを開きます。
フリーズフレームを作成したい位置(一時停止したい位置)にスライダーを移動させましょう。そして、「フリーズ フレームの追加」をクリックします。
オレンジ色のダイヤマークが表示されたら成功です。
フリーズフレームの設定
一時停止の時間
初期設定では1秒間止まる設定になっています。もう少し長く止めておきたい場合は、「所要時間」に任意の数字を入力してください。
ズームエフェクト
一時停止したあと、映像の任意の部分を拡大させることもできます。それが「ズーム エフェクトの適用」です。
やり方ですが、同項目をONにしてください。すると、サムネイルが表示され、四角のボックスが表示されます。
このボックスをドラッグして位置・サイズを変更し、拡大させたい箇所に合わせましょう。
- 位置を変更する : ボックス内側中央部分をドラッグ
- サイズを変更する : 角・辺をドラッグ
ズームエフェクトを適用すると以下のような動画になります。
- 映像が一時停止する。
- 指定した箇所が少しずつ拡大していく。
- 拡大しきったところで、少しずつ映像がもとの大きさに戻る(縮小)。
- 通常の再生に戻る。
もし拡大・縮小にかかる時間が短すぎる(速すぎる)場合は、さきほどの「所要時間」を長く設定してください。
エフェクト適用先
「エフェクト適用先」は、通常は気にする必要はありません。
というのも、これは「エフェクト」タブで「リピート再生と逆再生の適用」をONにしているとき用の設定だからです。
▲「リピート再生と逆再生の適用」は、すぐ上にある「タイム シフトの作成」をクリックしたあとONにできるようになります。
たとえば、「リピート再生と逆再生の適用」をONにして、特定区間を3回リピート再生する動画にしたとしましょう。
このとき、最初の1回めで映像を止めるのか、それとも最後の3回めで止めるのかという設定をできるのが「エフェクト適用先」です。
- 最初のリピートで一時停止したい : 「最初に再生」を選択
- 最後のリピートで一時停止したい : 「最後に再生」を選択
難しく感じるかもしれませんが、「リピート再生と逆再生の適用」をONにしない人には関係ない設定です。
見た目が変わって編集しづらい場合は
上述した方法でフリーズフレームを作成して「OK」をクリックすると、タイムライン上の動画(クリップ)の表示が下記画像のように変わります。
編集しづらい場合は、動画上で右クリックし、「個々のクリップを表示」をクリックしてください。
すると、いつもの見慣れた表示に戻ります。
この場合、フリーズフレームを作成した動画を選択して「編集」をクリックしても「アクションセンター」は表示されません。仕様です。
再編集・削除する
フリーズフレームを作成後に設定を変更したり削除したい場合、2つの方法があります。
やり方1
まず、「個々のクリップを表示」(上述)を適用していない場合です。「アクション カメラ センター」をクリックしてください。
さきほどのウィンドウが表示されるので、オレンジ色のダイヤマークをクリックします。
ウィンドウが開いて設定変更できるようになります。ゴミ箱アイコンからフリーズフレームを削除できます。
やり方2
では、「個々のクリップを表示」を適用した場合はどうしたらよいのでしょうか。
「やり方1」で書いたような「アクション カメラ センター」は表示されず、設定画面を開けません。
ただ、「所要時間」は変更できます。フリーズフレームを作成した動画をクリックし、時計アイコンをクリックします。
フリーズフレームを削除したい場合は、いつもどおりフリーズフレームを作成した動画をクリックしてDeleteキーを押すだけです。
BGMを再生したままにする方法
上述した「編集」→「アクション カメラ センター」でフリーズフレームを作成すると、一時停止しているあいだBGM(動画内の音声)は止まります。
もしBGMを再生したまま一時停止したい場合は、別の方法でフリーズフレームを作成しましょう。
最初にいつもどおり動画を読み込みます。
つぎに、オーディオトラックの鍵アイコンをクリックします。つまり、オーディオトラックをロック(保護)するわけです。
そして、一時停止したい箇所に移動し、今度は動画上で右クリックして「動画の編集」から「フリーズフレーム」をクリックしてください。
これで完成です。オーディオトラックをロックした状態でフリーズフレームを作成したので、一時停止中もBGMは止まりません。
必要に応じてオーディオトラックのロックは解除します。
備考
フリーズフレームのやり方として、ほかにも「速度プリセット」タブから行う方法もあります。早送り編集などの速度変更を同時に行いたい場合に重宝します。
同タブの詳細については、下記ページをご覧ください。
まとめ
フリーズフレームのやり方は簡単です。
- 「編集」→「アクション カメラ センター」の順にクリックする。
- 「エフェクト」タブを開く。
- スライダーを移動する。
- 「フリーズ フレームの追加」をクリックする。
映像を止めているあいだは、静止状態であることを視聴者に伝えるためにエフェクトを追加したり、テキストをアニメーションさせるのも効果的かもしれません。
冒頭に掲載した動画では、
- エフェクト(チルトシフト、カラーLUT白黒01)
- トランジション(アナグリフ)
- ビデオオーバーレイ(ウェディング2)
- パーティクル(ブロガーパーティクル06)
- タイトル(吹き出しタイトル01)
を使用しました。
PowerDirectorの使い方については、下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。