不要なシーンをPowerDirectorでカットしてみましょう。
たとえば、実況動画であれば以下のようなシーンをカットします。
- 休憩中の画面
- ロビー、待機画面
- 単調な作業場面
最初に、動画を読み込んでタイムラインに配置しておいてください。
参考 PowerDirectorで動画を開く方法と、タイムラインに配置するときのコツ
音声をカットする方法については、下記ページにまとめました。
参考 PowerDirectorでBGM・効果を編集する方法。音量調整のやり方も
解説では、PowerDirector 19のユーザーを対象にしています。
目次
分割してカットしよう
動画の途中部分をカットしたい場合、よく使うのがこの分割です。
- カットしたい部分の開始地点にスライダーを移動させます。
- 分割アイコンをクリックします。または、Ctrlキー + Tキーを押します。
- スライダーの位置で素材が分割されました。
- 同様に、カットしたい部分の終了地点にスライダーを移動させ、分割アイコンをクリックします。
- タイムライン上での操作方法がよくわからない場合は、「3つの要素で理解する、PowerDirectorの編集画面の見方」をご覧ください。
- 分割された部分をクリック(削除したい部分を選択)し、青色の状態にします。青色でないと、このあと削除できません。
- 最後にDeleteキーを押します。メニューが表示されるので、「削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する」をクリックしましょう。詳細は後述します。
- 完了です。カットできました。
- カットのつなぎ目が気になる場合は、トランジションというエフェクトを入れます。詳細は、「【サンプル付き】PowerDirectorで動画にエフェクトを追加する方法」をご覧ください。
範囲選択してカットしよう
もっとスピーディーにカットしたいなら、範囲選択して削除する方法もあります。
やり方ですが、オレンジ色の四角い部分にカーソルを合わせてドラッグし、Deleteキーを押します。
詳細は、下記ページをご覧ください。

トリミングで切り出そう
上述した分割カット、および範囲選択カットは、不要な部分を決めて削除する方法でした。
これに対し、トリミングは残したい部分を決める方法です。ほかの部分は自動的に削除されます。
- まず、素材をクリックして青色の状態にします。ハサミのアイコンが表示されていることを確認しましょう。
- 注意したいのですが、素材が灰色になっているとハサミのアイコンは表示されません。下図がその状態です。素材クリックを忘れないようにしてください。
- ハサミのアイコンをクリックします。すると、「トリミング」ウィンドウが開きます。
- 「シングルトリミング」タブで(A)、残しておきたい部分の開始位置にスライダーを移動(B)します。「残しておきたい」という部分がポイントです。
- 「開始位置」をクリックします。
- すると、黄色の「開始位置スライダー」がその部分に移動し、青色の範囲が狭まります。この青色の部分が残ります。
- 同様に、残しておきたい部分の終了位置にスライダーを移動し(A)、「終了位置」をクリック(B)します。
- 「OK」をクリックして完成です。バーの黒色の部分が削除されます。
マルチトリミングで切り出そう
トリミングには2種類あります。
- シングルトリミング
- マルチトリミング
さきほど解説したのはシングルトリミングです。これは、一か所だけ指定して残しておけるというものでした。
他方、マルチトリミングは複数の箇所を指定できます。
▲「マルチトリミング」タブ
「開始地点」と「終了地点」を1セットとして設定し、これを任意の回数だけ繰り返しましょう。シングルトリミングと同様、バーの青色の部分が残ります。
▲開始地点スライダー→終了地点スライダー→開始地点スライダー…という順序で設定していきいます。
青枠は、意味がわかりづらいかもしれません。この枠内にある範囲が、下のバーにも表示されています。すなわち、上のバーは動画全体を、下のバーは上のバーの青枠の範囲だけを部分的に表示しています。
▲下のバーのスライダーは、上のバーの青枠の範囲内でしか動きません。実際に青枠の範囲を狭めて、下のバーのスライダーを左右いっぱいに移動させてみれば理解できるはずです。
素材の最初、または最後をカットしよう
素材の端をドラッグしてカットする方法もあります。
この方法は、動画の途中部分をカットすることはできません。しかし、動画の最初の部分、または最後の部分だけをスピーディーにカットできます。
まず、素材をクリックして青色の状態にしてください。そして、素材の左右どちらかの端にカーソルを合わせます。
- 冒頭をカットしたい → 左端にカーソルを合わせる
- 終盤をカットしたい → 右端にカーソルを合わせる
白い左右の矢印アイコンが表示されたことを確認し、左右いずれかの方向にドラッグします。これだけです。
- 冒頭部分をカットしたい → 右方向にドラッグ
- 終盤部分をカットしたい → 左方向にドラッグ
▲素材を選択していない状態では、このアイコンは表示されません。
プレカットで切り出そう
バージョン17からは、プレカット機能が搭載されました。
これは、タイムラインに動画素材を配置するまえの段階で、必要な部分を切り出しておけるというものです。
- メディアルームにある素材で右クリックし、「プレカット(前編集)」を選択する。
- 「トリミング」ウィンドウが表示されるので、必要な部分をトリミングする。
- 「OK」をクリックする。
- トリミングした素材をタイムラインに配置する。
詳しいやり方については、下記サイトを参照してください。
参考 パソコン工房 | PowerDirector 17レビュー!(外部サイト)
少し細かいこと
別トラックの素材も同時カットする
複数のトラックに配置した素材をまとめて分割することもできます。Ctrlキーで複数の素材を選択し、分割します。
映像のみ、または音声のみをカットする
通常、映像・音声の両方を同時にカットするわけですが、以下のようなケースがあるかもしれません。
- 映像はカットしたいが、音声はカットしたくない
- 音声はカットしたいが、映像はカットしたくない
このような場合は、トラックをロックしましょう。たとえば、下図のように音声トラックをロックすると、映像のみを分割できます。
▲音声トラックをロックしたため、いっさいの音声編集ができなくなります。
削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する
不要なシーンを削除しようとしたときに表示される「削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する」は、複数のトラックに素材を配置している場合に重要です。
というのも、これを選ばないと、削除する素材より右にある素材の表示タイミングがズレてしまうからです。下図のようようなケースで考えてみましょう。テロップの位置に注目してください。
▲動画を削除するまえの段階
「削除して間隔を詰める」を選んだ場合、動画素材のみが左に移動し、テロップは左に移動しません。そのため、テロップが表示されるタイミングがズレます。
▲「削除して間隔を詰める」を選んだ場合
では、「削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する」を選んだ場合はどうでしょうか。今度はテロップも合わせて左に移動するので、表示タイミングはズレません。したがって、通常はこれを選びます。
▲「削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する」を選んだ場合
まとめ
複数のカット方法をご紹介しました。ひょっとしたら、いくつか難しい方法もあったかもしれません。
状況に応じて複数の方法を使い分けるのがベストですが、最悪でも分割カットができれば問題ありません。
また、削除時に表示される項目についても、「削除、間隔を詰めて、すべてのクリップを移動する」さえ選んでおけば、アクシデントは起こりづらいでしょう。
もしカットするのが惜しいシーンがある場合は、早送り(倍速)にするのも効果的です。

