2022年3月末から、OBS Studio(以下OBS)はSteamでもダウンロードできるようになりました。もちろん無料です。
では、Steam版は通常版とどのような違いがあるのでしょうか。
- メリットは?
- 設定はどうなる?
- プラグインはどうなる?
結論を書きますが、Steam版だからといって特別大きなメリットがあるわけではありません。
かりにSteam版と通常版で、同一バージョンのものがあったとしたなら、中身は同じOBSです。
もし解説を読んでも違いがわからない、メリットを感じないということであれば、通常版のOBSを推奨します。
目次
自動アップデート対応
Steam版のメリット
Steam版のメリットは、自動アップデートに対応している点です。
▲自動アップデートの設定を変更するには、Steamで「ライブラリ」を開き、「OBS Studio」上で右クリックして「プロパティ」→「アップデート」です。
つまり、バックグラウンドで自動的にOBSが最新状態になるということです。OBSがSteam上での管理となるため、手動でアップデートする手間が省けるでしょう。
通常版は手動
通常版では最新バージョンがリリースされている場合、OBS起動時に通知画面が表示されます。そのさい、自分で「今すぐ更新」ボタンをクリックします。
そして、アップデートが完了するまで待つわけです。
もし自動アップデートに魅力を感じるなら、Steam版をインストールするのもよいでしょう。
しかし、魅力を感じないのであれば通常版のままでかまいません。
設定は通常版と共通
通常版のユーザーがSteam版をインストールした場合、設定はそのまま同じものが使われます。
たとえば、通常版で作った画面・レイアウトは、Steam版でも完全に同じです。シーン・ソースや各種設定は変わりません。
プラグインが使えない?
○○版では問題ないのに
今後予想されるトラブルとして、Steam版または通常版でプラグインが使えない(表示されない)というケースが考えられます。
- 通常版で使えていたプラグインが、Steam版で使えない
- Steam版で使えていたプラグインが、通常版で使えない
これは(1)同一PCにSteam版と通常版の両方をインストールしている(したことがある)場合で、かつ(2)プラグインのインストール先が適切でない場合に起こります。
なお、「プラグイン」という用語の意味がわからない場合は、下記ページをご覧ください。
インストール先が違う
覚えておきたいのですが、プラグインを導入するならインストール先を正しく指定しなくてはいけません。
というのも、OBSがインストールされている場所はSteam版と通常版で異なっているからです。以下は初期設定です。
Steam版 C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\OBS Studio
通常版 C:\Program Files (x86)\obs-studio
そこで、プラグインのインストール先もOBSに合わせないといけません。
- Steam版 : プラグインもSteam版がある場所にインストール
- 通常版 : プラグインも通常版がある場所にインストール
たとえば、Steam版を使用しているのに、プラグインのインストール先が通常版の場所だったとしましょう。
この場合、通常版であれば問題ないのですが、Steam版ではプラグインを使えません。プラグインのインストール先を変更する必要があります(再インストール)。
▲「win-capture-audio」の設定画面を開いたところ。「有効なプロパティがありません」と表示されます。
管理者権限で起動できない?
たまにOBSを管理者権限で起動する機会があると思いますが、「解説記事・動画のとおりにやっても『互換性』タブがない」というケースがあるかもしれません。
Steam版の場合、OBSを管理者権限で起動する方法は以下のとおりです。
- Steamクライアントの「ライブラリ」を開く。
- 左メニューにある「OBS Studio」を右クリックする。
- 「管理」から「ローカルファイルを閲覧」をクリックする。
- 「C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\OBS Studio」が開く。
- 「bin」フォルダー→「64bit」フォルダーの順に開く。
- 「obs64.exe」上で右クリックして「プロパティ」をクリックする。
- 「互換性」タブを開き、「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れる。
- 「OK」をクリックする。
- OBSを起動する。
手順を一個ずつ確認したい場合は、下記ページをご覧ください。
ダウンロード・インストール方法
すでにSteamをインストールしていることを前提としますが、Steam版をダウンロードする方法は以下のとおりです。
- Steamを起動する。
- 右上の検索ボックスに「OBS」と入力する。
- 「OBS Studio」をクリックする。
- 「無料」をクリックする。
OBSの詳しい使い方については、下記ページをご覧ください。
ダウングレードの方法
Steam版ではOBSが自動的にアップデートされます。
しかし、最新バージョンの調子がどうも悪いというケースもあるでしょう。このような場合は、過去バージョンのOBSに戻す(ダウングレード)こともできます。
やり方については、下記ページをご覧ください。
備考 : 非対応のSteam機能
Steam版であってもSteamの以下の機能には対応していません。
- クラウドセーブ
- Steamワークショップ
- 実績
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。