YouTube ショート動画はPCでも作れます。
PCでショート動画を作成する場合、どうやって横画面の動画を縦動画にするのかという点を押さえておく必要があります。
YouTubeでは、縦型(または正方形)でないとショート動画になりません。したがって、横型から縦型にする方法が重要になってきます。
PCの使用を前提とした記事です。
スマホ使用時とは仕様が違う部分があるので注意してください。
関連OBSでYouTube縦型配信するなら注意!解像度設定がミスしがち
目次
ショート動画を作る方法・流れ
まずはゲームを録画
実況動画を作ってショート動画にしたいなら、まずはゲームを録画しましょう。通常の横動画でかまいません。
たとえば、SwitchやPS5のゲームをPCで録画したいならキャプチャーボードという周辺機器が必要です。
また、PCゲーム(例 : Steam)を録画したいならキャプチャーソフトを用意しましょう。無料でもゲームを録画できます。
ゲームの録画方法については、ショート動画ではない通常の横動画を作るさいの手順と同じです。詳細については、下記ページをご覧ください。
編集で縦動画に
PCで録画してできた動画は横動画です。
しかし、ショート動画としてYouTubeに投稿するには縦動画(または正方形)でなくてはいけません。横動画のまま投稿すると、通常の動画として扱われてしまいます。
では、どうすれば横動画を縦動画にできるのかというと、動画編集ソフトでプロジェクト設定を変更すればよいのです。設定は5秒でできます(詳細は後述)。
Twitch配信からも作れる
もしTwitchでライブ配信したことがある、または今後配信する予定があるなら、じつはゲームを録画する必要はありません。
なぜなら、Twitchにはライブ配信のクリップからショート動画を作ってYouTubeに直接投稿できる機能があるからです。
▲『ストリートファイターⅥ』(カプコン)より
具体的なやり方については、別記事で解説予定です。
横動画を縦動画にする方法
横動画を縦動画にするためには、動画編集ソフトを使いましょう。
PowerDirector
PowerDirectorの場合、以下のようにします。
- プレビュー画面下にある「プロジェクトの縦横比」を「9:16」にする。
- 動画をタイムラインに配置する。
- 「縦横比が一致しません」と表示された場合は、「いいえ」をクリックする。
- 動画を保存する。
上記1番と2番の順序は、逆でもかまいません。
Filmora
Filmoraの場合は、以下のとおりです。
- 「ファイル」→「プロジェクト設定」の順にクリックする。
- 「アスペクト比」を「9:16 (縦画面)」にする。
- 「OK」をクリックする。
- 動画をタイムラインに配置する。
- 解像度の不一致について聞かれた場合は、「プロジェクト設定を保持する」の下にある解像度をクリックする。
- 動画を保存する。
DaVinci Resolve
DaVinci Resolveの場合、以下のようにします。
- 「ファイル」→「プロジェクト設定」→「マスター設定」の順にクリックする。
- 「解像度」を「縦長の解像度を使用」にチェックを入れる。
- 「保存」をクリックする。
- 動画をタイムラインに配置する。
- フレームレートの不一致について聞かれたら、「変更」をクリックする。
- 動画を保存する。
上記4番を最初に行ってもかまいません。
AviUtl
AviUtlの場合、以下のようにします。
- 「設定」→「拡張編集の設定」にチェックを入れる。
- 拡張編集の画面上で右クリックし、「新規プロジェクトの作成」をクリックする。
- 「画像サイズ」を1080×1920にする(1920x1080ではなく)。
- 「OK」をクリックする。
- 動画を拡張編集の画面にドラッグ&ドロップする。
- 動画を保存する。
横→縦にするときの考え方2種類
横動画を縦動画にする考え方は、大きく2種類に分類できます。
- 方法1 : 画面全体を縮小する
- 方法2 : 画面の一部を切り出す
まず、ひとつめは画面全体が縦動画に収まるように縮小する(リサイズする)方法です。
▲画面全体が収まります。余白部分は黒色で表示されます。
画面が小さくなる(上下に黒枠ができる)デメリットがありますが、ゲーム画面全体を見せる必要があるゲーム実況では基本的にこれがよいでしょう。
もうひとつは、横画面の一部を切り出して縦動画にする方法です。縦画面に完全フィットするメリットがありますが、画面の一部が欠けます。
▲画面にフィットします。しかし、元画面の左右が見切れます。
横動画を縦動画にしたい場合、方法1と方法2、このどちらかを選ぶしかありません。つまり、妥協が必要です。
長さは最大3分まで
動画の長さ(再生時間)は、最大3分以下にしましょう。従来は最大1分以下でしたが、2024年秋に仕様が変わり、3分に伸びました。
問題はどうやって3分以下にするかですが、ここでも編集ソフトが重要です。
- 短く、細かくカット(切り出し)する
- 早送りする
という2つの方法をうまく組み合わせて、短く編集します。
たとえば、PowerDirectorであれば下記ページをご覧ください。
ショート動画を投稿する
縦動画にできたら、最後にショート動画として投稿しましょう。やり方は簡単です。
- 「動画のアップロード」のページを開く。
- 動画をYouTubeの画面にドラッグ&ドロップする。
- または、「ファイルを選択」から動画を選ぶ。
すると、下記画像のような状態になります。
タイトルまたは説明欄に「#Shorts」と入力しましょう(タグ)。
▲「#Shorts」タグ
注意したいのですが、PCではサムネイルは設定できません。これは不具合ではなく、YouTube ショートの仕様です。
▲ショート動画と判定されると、「サムネイル」の部分に「YouTube モバイルアプリでサムネイルを変更できます」と表示されます。
あとは画面を順に進めていってください。最後に「保存」をクリックして、しばらく待ちます。
投稿したショート動画を見てみよう
確認方法
では、ショート動画として投稿できているか確認してみましょう。
- ダッシュボードにアクセスする。
- 左メニューにある「コンテンツ」をクリックする。
- 「ショート」タブをクリックする。
- 動画が表示されていたら成功。
ショート動画にならない原因3つ
もしショート動画にならないという場合、3つの原因が考えられます。
- 縦動画(縦横比9:16)、または正方形(縦横比1:1)になっていない
- 動画の長さが3分を超えている
- 「#Shorts」タグを入れていない(ただし必須ではない)
とくに1番めに注意してください。
一見、縦動画に見えて、じつは横動画になっている可能性があります。
たとえば、縦画面の左右に黒枠が入り、結果的に横長動画(縦横比16:9)になっていないでしょうか。これだとショート動画になりません。
備考 : 既存の動画から作れる?
すでにYouTubeに投稿している動画(既存の動画)からショート動画を作ることもできます。
たとえば、長尺の実況動画を過去に投稿したことがあるなら(またはライブ配信したことがあるなら)、その動画の一部を再編集してショート動画にできます。
やり方ですが、YouTube側の仕様でPCからはできません。スマホまたはタブレットを用意してください。
そのうえで以下のようにします。
- 公開動画であることを確認する(非公開および限定公開は×)
- YouTubeアプリでその動画再生ページを開く。
- 「リミックス」→「ショート動画として編集」の順にタップする。
- 動画の長さは最大1分まで(数字部分をタップすると1分に)。
▲筆者も最初詰まったのですが、ここが非公開動画や限定公開動画、子ども向け動画などの場合、「リミックス」が表示されません。
まとめ
PCでショート動画を作る場合、ポイントは
- 9:16の縦動画にする(または1:1の正方形)
- 動画編集ソフトで解像度(画面サイズ)設定を変える
- PCとモバイルとの違いに注意
という3点です。
地味に3点めで悩むことがあるかもしれません。ショート動画は(も)スマホが中心であるため、PCに最適化されているとは言いづらい面があります。
仕様も日々変わっているので、こまめに情報をチェックしておく必要があります。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。