OBS Studio(以下OBS)の操作を効率化・簡略化したいのであれば、ショートカットキー・ホットキーをうまく使いましょう。
キーボードのボタンで操作できます。わざわざマウスを動かす必要はありません。
Windows PCの使用を前提としています。
目次
元に戻す・やり直し
操作を取り消したいときに使うのがアンドゥ(元に戻す)です。
たとえば、まちがえてソースの位置を動かしてしまい、画面レイアウトが崩れてしまったときはアンドゥを使いましょう(バージョン27.0以降)。
やり方はCtrlキー + Zキーを押すだけです。操作をさらに戻したいなら、再度同じようにします。
いまのアンドゥを取り消すこともできます。リドゥ(やり直す)です。Ctrlキー + Yキーを押してください。
あるいは、Ctrlキー + Shiftキー + Zキーでもリドゥできます。やりやすいほうでかまいません。
画面に合わせる
ソースを追加すると画面サイズがおかしいことがあります。
- 画面一部が欠ける
- 灰色の斜め縞模様が表示される
- 画面の周りに黒枠(黒帯)がある
このようなときに使うのが以下の設定です。
- 「ソース」一覧にあるソース上で右クリックする。
- 「変換」から「画面に合わせる」を選択する。
- または、「変換」から「画面に引き延ばして置く」を選択する。
ただ、毎回上記設定を行うのは手間でしょう。そこで、ショートカットキーを使います。画面を合わせたいならCtrlキー + Fキーです。
画面を引き伸ばしたいならCtrlキー + Sキーです。
さらに、いまの変換設定をリセットして最初の状態に戻すショートカットキーも覚えておいてください。Ctrlキー + Rキーです。
これは「変換をリセット」という機能で、当該ソースを追加した直後の(変換まえの)状態に戻すためのものです。
- ソースをいじる(例 : サイズを変える、移動する)。
- 「ソース」一覧にあるソース上で右クリックする。
- 「変換」から「変換をリセット」を選択する。
なお、もし以上の方法で画面サイズが合わない場合は、下記ページをご覧ください。
スナップを一時的にOFFにする
ソースを配置するときに画面端に吸い付く(吸着する)のは、スナップ機能がONになっているからです。
これを一時的にOFFにしたいのであれば、Ctrlキーを押しながらソースをドラッグしましょう。
同機能は完全にOFFにすることもできます。
- 「設定」→「一般」の順にクリックする。
- 「ソース配置のスナップ」の「有効にする」をOFFにする。
- 「OK」をクリックする。
クロップで画面を切り取る
画面の任意の範囲だけを見せたいという場合、クロップ機能を使って画面を切り取りましょう。
Altキーを押しながら、ソースの辺・角にある赤色の点をドラッグします。詳細については、下記ページをご覧ください。
数値を入力して正確にクロップしたい場合は、以下のようにします。
- 「ソース」一覧にあるソース上で右クリックする。
- 「変換」から「変換の編集」をクリックする。
- 「クロップ」の部分に任意の数値を入れる。
- 「閉じる」をクリックする。
削除する
不要なソースはDeleteキーで削除です。
複数のソースを一括削除することもできます。Ctrlキーを押しながら、削除したい複数のソースをクリックしてください。複数のソースを選択できます。あとはDeleteキーで削除です。
また、Shiftキーを押しながら上下の複数のソースをクリックすることで、その中間にあるソースも含めて選択することもできます。
全ソースを選択したいのであればCtrlキー + Aキーです。
ホットキーを設定する
操作の割り当て
さまざまな操作をキーボードに割り当てたいこともあるでしょう。どうしたらよいのでしょうか。
ホットキーを使います。「設定」→「ホットキー」の順にクリックします。
ホットキーの設定に適したおすすめ操作を表にまとめました。
説明 | |
スタジオモード | スタジオモードにする |
スクリーンショットの出力 | スクショ撮影する |
シーン切り替え | 別シーンに切り替える |
○○を表示 | 非表示にしているソースを表示する |
○○を非表示 | 表示しているソースを非表示にする |
デスクトップ音声のミュート | ONにしているデスクトップ音声をOFFにする |
デスクトップ音声のミュート解除 | OFFにしているデスクトップ音声をONにする |
マイク音声のミュート | ONにしているマイク音声をOFFにする |
マイク音声のミュート解除 | OFFにしているマイク音声をONにする |
キーに注意
配信開始・停止や、録画開始・停止も設定できますが、誤動作を招く可能性があるので注意してください。
操作を割り当てるキー自体にも注意が必要です。
- 基本的に1個のキーだけを割り当てるのは避ける(2つのキーを組み合わせる)
- 別アプリのショートカットキーとの重複は避ける
たとえば、Spaceキーにソースの表示・非表示を割り当てたとしましょう。
そしてライブ配信中、別アプリであるテキストエディター(メモ帳)を開いて文字を入力し、Spaceキーで漢字に変換したとします。
するとどうでしょう。自分では漢字変換しただけなのに、意図せずOBSでソースの表示・非表示が切り替わってしまいます。
ホットキーが効かない?
「設定」→「ホットキー」で設定を行ったのに、なぜかホットキーが効かない、反応しないということがあるかもしれません。
まずは設定を見直しましょう。
- 「設定」→「詳細設定」の順にクリックする。
- 「ホットキーフォーカスの動作」を「ホットキーを無効にしない」にする。
- 「OK」をクリックする。
「ホットキーフォーカスの動作」の意味については、慣れていないと少しわかりづらいかもしれません。
かりに、この部分を「メインウィンドウにフォーカスがあるときはホットキーを無効にする」にした場合、以下のような動作になります。
- OBSがアクティブウィンドウのとき、ホットキーが無効になる
- OBS以外のアプリがアクティブウィンドウのとき、ホットキーが有効になる
▲OBSが手前にあるときはホットキーを無効にするという設定です。
また、「メインウィンドウにフォーカスがないときはホットキーを無効にする」にした場合は、以下のとおりです。
- OBS以外のアプリがアクティブウィンドウのとき、ホットキーが無効になる
- OBSがアクティブウィンドウのとき、ホットキーが有効になる
▲OBSが手前にないときはホットキーを無効にするという設定です。
しかし、もし上記設定でもホットキーが反応せず、かつテンキーに操作を割り当てているのであれば、NumLockキーをONにしているか確認してください。
備考 : PCゲームのフルスクリーン
OBSとは直接関係ありませんが、PCゲームをフルスクリーンでプレイしつつ配信するケースがあるかもしれません。
ゲーム画面から抜けられない、OBSに戻れないという場合は、Altキー + Tabキーを使います。
詳細については、下記ページをご覧ください。
まとめ
覚えておくべきショートカットキーは多くありません。今回出てきたものはよく使います。
「設定」→「ホットキー」での設定については、ほどほどにしておくのがポイントです。あまりやりすぎると、いわゆる誤爆が多くなるでしょう。
このホットキーの設定については、Stream Deckという製品を使い、液晶ボタン押して操作することもできます。視覚的なメリットがあります。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。