OBS Studio(以下OBS)を使用していると、プレビュー画面が小さくて見づらいと感じることがあるかもしれません。
とくに、キャプチャーボードを使ってゲーム画面をOBSに映してプレイしたい場合(例 : Switch、PS5)、プレビュー画面が小さいとやりづらいはずです。
そこで、ゲームをプレイしやすいようにプレビュー画面を大きくしてみましょう。
対処法は複数あります。どの方法でもかまいません。
目次
「画面に合わせる」を使う
まず基本的な点ですが、ソース上で右クリックして「変換」から「画面に合わせる」をクリックしてください。
そうすると、OBSのウィンドウサイズに収まる範囲内で画面が最大限大きくなります。ショートカットキーはCtrlキー + Fキーです。
うまくできない場合や、画面サイズについてもっと詳しく知りたい場合は、下記ページをご覧ください。
ただ、おそらく多くの人が求めているのはこの方法ではないでしょう。そこで、以下に別の方法をまとめました。
スタジオモードを解除する
2画面だと小さい
スタジオモードにした状態だと2画面表示になるため、どうしてもプレビュー画面が小さくなります。
そこでスタジオモードを解除しましょう。やり方は、2画面の状態で「スタジオモード」をクリックするだけです。
これで画面が1つになり、スタジオモードのときよりはプレビュー画面が大きくなりました。
プロジェクター機能との併用
スタジオモードをどうしても使いたい場合は、プロジェクター機能(後述)を使って対処する方法もあります。
簡単に書くと以下のようにします。
- 右側画面(左側ではなく)で右クリックする。
- 「全画面プロジェクター (プログラム)」を選ぶ。
- 全画面表示を解除するにはEscキーを押す。
ドラッグする
スタジオモードを解除してもまだプレビュー画面が小さいかもしれません。
つぎは、以下の方法を試してください。
- 「シーン」「ソース」のすぐ上の部分にカーソルを合わせる。
- 白色の横線が表示される。
- この状態で下方向にドラッグする(できないならそこが限界)。
または「表示」→「UIをリセット」でもかまいません。
さらに、OBSをウィンドウ状態にしている場合は、タイトルバーにカーソルを合わせて上方向にドラッグします。
もちろん、右上の最大化ボタンを使ってもかまいません。
「全画面インターフェイス」にする
「表示」→「全画面インターフェイス」の順にクリックしてプレビュー画面を大きくする方法もあります。ショートカットキーはF11です。
この状態にすると、通常時に右上にあったはずの以下のボタンが一時的に消えます。
- 最小化ボタン
- 最大化ボタン
- 閉じるボタン(「×」ボタン)
画面を戻したい場合は、さきほどと同じ操作を行ってください。
プロジェクター機能を使う
全画面表示にできる
ゲーム画面を全画面表示(フルスクリーン)にしたいことがあるかもしれません。このようなときは、OBSのプロジェクター機能を使います。
使用したい場面としては、以下の3つの条件を満たしている場合が考えられるでしょう。
- キャプチャーボードを使用している
- OBSに映したゲーム画面を見ながらプレイしたい
- 全画面表示でプレイしたい
使い方
全画面表示にする方法は以下のとおりです。
- プレビュー画面上で右クリックする。
- 「全画面プロジェクター (プレビュー)」をクリックする。
- モニター名を選択する。
- 全画面表示になる。
- 全画面表示を解除したいときはEscキーを押す。
デュアルモニターの場合は、もう1台のサブモニターにOBSの画面を映すこともできます。やり方は、上記3番めの部分でモニター名を選ぶだけです。
また、「全画面プロジェクター」のほかに「ウィンドウプロジェクター」もあります。別ウィンドウに画面を表示するだけですが、これを選んでもかまいません。
さらに、さきほどはプレビュー画面上で右クリックしましたが、シーンまたはソース上で右クリックすると以下の項目が選べます。
- 全画面プロジェクター (シーン)
- ウィンドウプロジェクター (シーン)
- 全画面プロジェクター (ソース)
- ウィンドウプロジェクター (ソース)
「シーン」と「ソース」の2つの表記があり、違いは以下のとおりです。
- シーン : そのシーン内に含まれる全ソースを表示
- ソース : そのソースだけを表示
なお、「設定」→「一般」→「終了時にプロジェクターを保存する」にチェックを入れておくと、プロジェクターを開いたままOBSを終了したさいに次回も自動的に開きます。
キャプボと遅延
キャプチャーボードを使っていて、かつOBSに映っているゲーム画面を見ながらプレイしている場合、操作が重く感じるかもしれません。
これはキャプチャーボードの遅延が原因です。タイミングが重要なゲームだと、OBSに映っているゲーム画面を見ながらプレイしたとき違和感を覚えるでしょう。
サブモニターにゲーム画面を映している場合も同様です。キャプチャーボードを通している以上、遅延はあります。
もしキャプチャーボードの遅延を回避したいのであれば、このあと述べる方法で別途対策する必要があります。
パススルー出力する
プロジェクター機能でゲーム画面を全画面表示にしたとしても、まだ問題があります。
- キャプチャーボードの遅延がある
- 大画面TVと比較するとまだ画面が小さい
これは人それぞれではありますが、上記2点を妥協できないのであればキャプチャーボードのパススルー出力機能を使いましょう。
- TV(モニター)を別に用意する。
- HDMIケーブルでキャプチャーボードとTVを接続する。
自分が使用しているキャプチャーボードをよく見てください。「HDMI OUT」などと書かれた端子があれば、パススルー出力に対応した製品です。
同機能を使うことで、キャプチャーボードの遅延を完全に回避できます。詳細については、下記ページをご覧ください。
備考 : モニターは2台必要か?
目的が大事
最後に、モニターは2台必要なのかという、よくある質問についてです。
この質問について考えるうえで重要なポイントは、なにを目的にしているのかです。
- キャプチャーボードの遅延を回避したい
- PCゲーム配信でPCの画面を広く使いたい
まず、1つめが目的の場合、モニターは2台必要です。1台でもできないことはありませんが、おすすめはしません。基本は2台です。
また、2つめが目的の場合は、やはりモニター2台がおすすめです。
1台のモニターでPCゲーム配信をやろうとすると、コメントを見たり、その他作業をするのが窮屈に感じることが多いでしょう。ただ、必須ではないです。
パススルーとデュアルモニター
そして、混同しやすいところですが、パススルー出力とデュアルモニターは似ているようで違う概念です。
- パススルー出力 : キャプボの機能
- デュアルモニター : 1台のPCと2台のモニターをつなぐこと
パススルー出力は、あくまでもキャプチャーボードの機能をさしています。
キャプチャーボードと接続するためのモニターが1台必要ですが、PCと接続しているほうのモニターの数は問いません。
他方、デュアルモニターは1台のPCに2台のモニターを接続している状態をさしています。キャプチャーボード使用の有無は問いません。
つまり、パススルー出力とデュアルモニターでは、意味するところが異なります。両者を混同しないように注意してください。
もしここまでの説明がよくわからないということであれば、まずは1台のモニターでやってみましょう。不便を感じたら、そのときモニターを増やします。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。