OBS Studio(以下OBS)を使用していてゲーム音が小さい場合、どうしたらよいのでしょうか。
じつは、このケースはあまり多くはありません。たいていはゲーム音が大きすぎる(マイク音が小さい)ことがほとんどで、ゲーム音が小さいというのは稀有なケースです。
ただ、実際にゲーム音が小さいことはあります。原因・対処法を見ていきましょう。
目次
ほんとうにゲーム音が小さい?
まず、ほんとうにゲーム音が小さいのか確認します。OBSのレベルメーターを見てください。「音声ミキサー」の部分です。
大きなゲーム音を鳴らしてみて(重要)、レベルメーターが緑色の左側の部分で見えるか見えないかくらいのときは、明らかにゲーム音が小さい状態です。
しかし、もしレベルメーターが黄色や赤色の部分まで届いているなら、視聴者からするとじゅうぶんすぎる音量です。ゲーム音は小さくありません。
むしろゲーム音が大きすぎてマイク音をかき消してしまい、視聴者に「声が小さい、聞こえない」と指摘される可能性すらあります。
音量の目安・バランスの取り方については、下記ページに詳しい情報をまとめました。
スピーカーの音をマイクが拾っている
配信を自分で見直したとき、以下のようなケースではないでしょうか。
- ゲーム音が遠くから聞こえてくる感じがする
- ゲーム音がスカスカな音質
もしそうなら、マイクがスピーカーから出ているゲーム音を拾っている可能性があります。
もっと言うと、そもそもOBSの設定をまちがえていて、適切なかたちでゲーム音が入っていません。
そこで、ゲーム音をOBSに入れるための設定を再度行いましょう。詳細は、下記ページをご覧ください。
OBSの音声ミキサーの音量が小さい
OBSの「音声ミキサー」の部分を見て、スライダーが適切な位置にあるか確認します。
「デスクトップ音声」のレベルメーターは、視聴者からするとダイレクトに影響を受ける部分です。
もし視聴者に「ゲーム音が小さい」と指摘されたら、真っ先に「デスクトップ音声」の部分を確認してください。
また、キャプチャーボードを使用しているときは「映像キャプチャデバイス」の部分も確認しましょう。音量をいじると視聴者に影響します。また、配信者がゲーム音をモニタリングしている場合は、配信者自身にも影響します。
さらに、「音声ミキサー」の部分に「ゲームキャプチャ」や「ウィンドウキャプチャ」があるなら(設定で「音声をキャプチャ」をONにしているなら)、これらも音量を上げてください。
ゲーム音の大きさによっては、マイク音をかき消してしまうことがあるかもしれません(上述)。視聴者の反応を見ながら調整しましょう。
Windowsの音量ミキサーの音量が小さい
ふだん意識しづらいところですが、Windowsの「音量ミキサー」の設定も重要です。まちがえて音量を下げてしてしまう人がいるので、注意してください。
実際に音量ミキサーを開いて確認しましょう。
- PC画面右下のスピーカーアイコンを右クリックする。
- 「音量ミキサーを開く」をクリックする。
まず、「ボリューム」の音量を大きくします。ここはPC全体の音量に関わってくる部分です。また、OBSを起動していないときにも影響します。
▲どこまで上げるべきかは環境によって異なります。
つぎに、OBSを起動した状態で「アプリ」にある「OBS」の音量を大きくしましょう。
▲OBSを起動していないと「アプリ」の部分に「OBS」が表示されません。
同じようにして「アプリ」に表示されているゲームの音量も大きくします。
フィルターをかけている
音声フィルターを「デスクトップ音声」や「映像キャプチャデバイス」に追加していないでしょうか。
もしこれをやってしまうと、音声フィルターの種類によっては音量が小さくなったり、音が消えることがあります。
本来であれば「マイク」に音声フィルター(例 : ノイズ抑制)を適用したいのに、まちがえて「デスクトップ音声」や「映像キャプチャデバイス」にかけてしまうケースがあります。
そこで、誤って音声フィルターを適用していないか確認してください。
- 「デスクトップ音声」や「映像キャプチャデバイス」横にある、縦の3点リーダー(OBS 28.0未満は歯車アイコン)をクリックする。
- 「フィルタ」をクリックする。
- 音声フィルターがある場合は削除する。
▲「デスクトップ音声」の確認に加え、「映像キャプチャデバイス」についても同様に行います。
ゲーム内オプションの音量が小さい
近年のゲームには、ゲーム音量を調整するためのオプションが用意されています。そこで、オプションをいじってゲーム音量を大きくしましょう。
キャプボ使用時、録音デバイスの音量が小さい
一例ですが、以下のキャプチャーボードの場合、Windowsの録音デバイスの音量を適切に設定する必要があります。
- AVT-C878
- AVT-C878 PLUS
- C988
- GC553
- GV-US2C/HD
- GV-USB3/HD
- UP-GHDAV2
- その他、UVC/UAC対応製品(ドライバー不要の製品、安いキャプボも)
設定方法は以下のとおりです。
- Windowsキーを押しながらRキーを押す。
- 表示されたウィンドウに「mmsys.cpl」と入力し、「OK」をクリックする。
- 「録音」タブを開く。
- 「マイク キャプチャーボード名」、または「デジタル オーディオ インターフェイス キャプチャーボード名」を探す。
- それをダブルクリックする。
- 「レベル」タブを開く。
- 最大音量にする。
- 「OK」をクリックする。
▲表示名はキャプチャーボードによって異なります。
周辺機器の音量が小さい
ヘッドセットにインラインリモコンが採用されている場合は、ヘッドホンの音量を大きくします。
また、オーディオインターフェイスを使用しているのであれば、そちらのほうでも音量を調節します。
たとえば、AG03ではレベルツマミとヘッドホンツマミを調節します。詳細は、下記ページをご覧ください。
備考 : OBSを起動したときだけ音が下がるとき
以下のように設定します。
- 「設定」→「音声」の順にクリックする。
- 「Windowsの音量を自動で下げる機能を無効にする」にチェックを入れる。
- 「OK」をクリックする。
まとめ
音量調整は複雑です。
もし問題が解決してゲーム音を大きくできたとしても、今度はマイク音が小さすぎるという問題が起きるかもしれません。
OBSのレベルメーターを見つつ、ゲーム音・マイク音のバランスがとれるように調整するのがポイントになります。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。