OBS Studio(以下OBS)でゲーム音を入れる設定にするには、どうしたらよいのでしょうか。
ポイントは、ゲーム音を3種類に分けて考えることです。
- TVゲーム
- PCゲーム
- スマホゲーム
とくに重要なのが、TVゲームとPCゲームの分類です。
ゲーム音の入れ方について詳しく見ていきましょう。
ライブ配信・録画共通の記事です。
Windows用の記事です。
関連OBS StudioでBGM・マイクの音を流すための設定方法
目次
基本的な点を確認しよう
ゲーム音の設定をしていくまえに、ゲーム画面の映し方について基本的な確認をしておきます。
なぜなら、ゲーム音の設定方法はゲーム画面の映し方によって異なる場合があるからです。
まず、ゲーム画面をOBSに映して視聴者に見せたり、あるいは録画するには、「ソース」の「+」をクリックして適当なものを選びましょう。
いろいろな項目が出てきますが、ゲーム実況で重要なのは4つです。
説明 | |
ウィンドウキャプチャ | ウィンドウ画面(アプリの画面)を見せたいときに使う |
ゲームキャプチャ | PCゲームの画面を見せたいときに使う |
映像キャプチャデバイス | キャプチャーボードを使いたいときに選ぶTVゲームの画面を映したいときに選ぶ |
画面キャプチャ | デスクトップ画面を見せたいときに使う |
たとえば、PCゲームの画面を映したいなら「ゲームキャプチャ」または「ウィンドウキャプチャ」を選びます。
このあたりについて不明な点がある場合は、下記ページをご覧ください。
「デスクトップ音声」を理解しよう
共通の基本設定
いよいよ本題です。まずは「設定」をクリックします。
そして、以下のように設定してください。
- 「音声」をクリックする。
- 「デスクトップ音声」を「既定」にする。
- 「OK」をクリックする。
- OBS起動後にオーディオ機器を接続した場合は、OBSを再起動する。
厳密には上記設定が不要なケースもあるのですが、あくまでも例外です。今回は置いておきましょう。基本的な設定がいちばん重要です。
「既定」とは
少し難しい話になりますが、OBSの「既定」とはWindowsにおける「既定のデバイス」のことをさしています。
▲(1)PC画面右下のスピーカーアイコンをクリックし、さらに(2)矢印アイコンをクリックしてください。青色のラベルが表示されているのが既定のデバイスです。このPCの場合、スピーカーが既定のデバイスということがわかります。
簡単に書くと、私たちがふだんPCで音を聞くのに使っているオーディオ機器のことを既定のデバイスといいます。
たとえば、
- USBヘッドセット
- ノートPC内蔵スピーカー(PC内蔵のサウンド機能)
などのことです。Windowsでは既定のデバイスに設定した機器から音が出ます。
USBヘッドセットをノートPCに接続したとしましょう。このとき、USBヘッドセットから音を出すこともできますし、ノートPC内蔵スピーカーから音を出すこともできます(択一)。
もしUSBヘッドセットから音を出したいなら、さきほどのWindowsのサウンド設定でUSBヘッドセットを既定のデバイスに設定してください。
▲USBヘッドセットを接続すると、この部分で既定のデバイスにできます。たいていは自動で設定されます。
あとは、OBSの「デスクトップ音声」を「既定」にすればよいのです。そうすれば、既定のデバイスを使って音(デスクトップ音声)を取り込むことができます。
もちろん、「デスクトップ音声」は「既定」でなくてもオーディオ機器名を直接指定してもかまいません。設定としては同じ意味合いです。
ただ、既定のデバイス以外のデバイスを選んでしまうとデスクトップ音声が入りません。無難なのは「既定」です。
これで設定完了?
「ゲームキャプチャ」や「ウィンドウキャプチャ」、「画面キャプチャ」を使ってゲーム画面をOBSに映す場合は、ゲーム音を入れる設定はこれだけで完了です。
念のため、PCゲームを起動してゲーム音を鳴らしてみてください。動画でもかまいません。「デスクトップ音声」のレベルメーターが動くはずです。
もしレベルメーターが動いていない場合は、下記ページをご覧ください。確認すべき項目をまとめました。
注意したいのがキャプチャーボードを使う場合です。上記設定だけではゲーム音が入りません。
キャプボ使用時の音声設定
まず、前提としてSwitchやPS5/PS4などのTVゲームの画面をOBSに映すにはキャプチャーボードが必要です。最初に用意しておきましょう。
じつは、キャプチャーボード使用時にゲーム音をOBSで出すための設定は難度がきわめて高い部類に入ります。
OBSの「映像キャプチャデバイス」から設定していくのですが、筆者の経験上、多くの人が「Switch、PS5/PS4の音が入らない」という問題にぶつかります。
したがって、「ここだけちょっと設定すればゲーム機の音が入るよ」とは軽々しく言えません。製品によって音声設定が異なりますし、注意点が山ほどあります。
そこで、「映像キャプチャデバイス」の音声設定については下記ページに別途まとめました。順を追って設定していくことが重要です。
ゲーム音が入らないときの対処法
ゲーム音が入らない、出ないというトラブルは、OBSで最頻出トラブルといっても過言ではありません。
確認しないといけない点が膨大にあるのですが、大きく2つに分けて考える必要があります。
- 「ゲームキャプチャ」「ウィンドウキャプチャ」使用時
- 「映像キャプチャデバイス」使用時
この分類に従って対処していきましょう。
「ゲームキャプチャ」「ウィンドウキャプチャ」使用時については、下記ページをご覧ください。デスクトップ音声が入らない場合の対処法です。
他方、「映像キャプチャデバイス」使用時については、下記ページに情報をまとめました。
ゲーム音「のみ」入れる方法
かりにゲーム配信するとして、以下の音を乗せない設定にすることもできます。
- Discordの通話相手の声
- YouTubeの作業用BGM動画
- 棒読みちゃんの音声
つまり、配信者はさまざまな音を聞いてゲームをプレイすることがあるわけですが、ゲーム音だけ配信に流す設定にできます。
詳細については、下記ページをご覧ください。
ゲーム音を分ける方法
たとえば、ライブ配信でデスクトップ音声を分けたい、複数のデスクトップ音声を別々に音量調整したいという場合は、「アプリケーション音声キャプチャ」を使いましょう。
また、録画の場合であれば「アプリケーション音声キャプチャ」やマルチトラックオーディオ機能を使います。設定は複雑になりますが、複数の音声を別々に扱えるため、動画編集の自由度が上がります。
音量バランスの目安
ゲーム音の設定で頭を悩ますのがゲーム音量・マイク音量のバランスです。
初期設定のままだと、どうしてもゲーム音量が大きく、逆にマイク音量が小さくなりがちかもしれません。
これを防ぐためには、以下の3点が重要です。
- 音量をレベルメーターで視覚的に把握する
- マイク音量を大きくする
- ゲーム音量を小さくする
では、具体的にどのような方法で音量バランスを取るのでしょうか。詳細については、下記ページをご覧ください。
なお、あまりないとは思いますが、ゲーム音が小さい場合の対処法については下記ページに情報をまとめました。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。