OBS Studio(以下OBS)は、ライブ配信・録画するうえで有用なアプリです。
しかし、初心者にとって使い方・設定が難しい点がデメリットです。
初めてOBSを使うならポイントは2つです。
- 簡単なことだけやる
- 設定を自動化する(可能なかぎり)
今回は、OBSが初めてという人のためにライブ配信・録画方法を解説します。
難しい用語はいっさい登場しません。ちょっとだけOBSに触れてみましょう。
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目次
ダウンロード・インストールしよう
まずはOBSをPCにインストールします。
- 公式サイトにアクセスし、「Windows」をクリックする。
- ダウンロードしたファイルを実行する。
- 画面を順に進めていく(設定変更は不要)。
- OBSのインストールが完了する。
ダウンロード方法のより詳しい解説については、下記ページをご覧ください。じつはSteam版もあります。
画面をOBSに映そう
「ソース」の「+」から
OBSを起動すると、初回時は「自動構成ウィザード」というウィンドウが表示されます。いったん閉じてください。あとでまた設定します。
本題はここからです。
OBSを使うなら、なんらかの画面をOBSに映さなくてはいけません。 そうしないと、真っ暗な画面をライブ配信・録画することになってしまいます。
▲OBSにキャプチャーボード(PC用周辺機器のこと)を使ってSwitchのゲーム画面を映したところ
たとえば、ゲーム配信ならゲーム画面をOBSに映す必要があります。
では、どうすればよいのでしょうか。その答えが「ソース」の部分にある「+」アイコンです。
▲ソースの追加
同アイコンをクリックして任意の項目を選ぶことで、ゲーム画面がOBSに映ります。たとえば、Steamのゲーム画面を映したいなら「ゲームキャプチャ」です。
今回は静止画像で
ただ、OBSを初めて使う場合、必ずといってよいほどゲーム画面が映らない、真っ暗という状況に陥るでしょう。ほぼ100%そうなります。
そこで、今回はあくまでもテスト(お試し)ということにして、PC内に保存してある適当な静止画像をOBSに映してみましょう。これなら簡単です。
やり方ですが、以下のようにしてください。
- 「+」アイコンから「画像」をクリックする。
- 「新規作成」が選ばれていることを確認し、「OK」をクリックする。
- 「参照」をクリックして適当な静止画像を選択する。
- 「OK」をクリックする。
- 静止画像がOBSに映る。
画像の大きさがおかしい場合は、「画像」を選択した状態でCtrlキー + Fキーを押せば直ります。このショートカットキーはよく使います。
▲「ソース」部分の「画像」をクリックすると選択状態となり、背景が青色になります。この状態でショートカットキーを押してください(Ctrl + F)。
マイク設定をしよう
「設定」→「音声」から
画面を映せました。つぎはマイク設定にチャレンジしてみましょう。自分の声を入れるための設定です。
もっとも、まだマイクを持っていない場合は設定不要です。また、自分の声を入れる予定はないという場合も、設定は必要ありません。
もしマイクを持っていて声を入れたいのであれば、以下のように設定します。
- マイクをPCに接続する。
- 「設定」→「音声」の順にクリックする。
- 使用しているマイクを「マイク音声」で選ぶ。
- 「OK」をクリックする。
マイク設定の詳細
うまくマイク設定できない、マイクを選べない場合は、下記ページをご覧ください。Windows側のサウンド設定が必要なケースもあります。
OBSにはノイズを低減する機能も搭載されています。「サーッ」というノイズや、キーボードのタイプ音などが気になるとき、必要に応じて使うと便利です。
「自動構成ウィザード」を使ってみよう
自動設定機能のこと
OBSには「自動構成ウィザード」という自動設定機能があります。
同機能を使うと、PCのスペックやインターネットの速度に応じて最適な設定に変更してくれます。設定が少し楽になるかもしれません。
「ツール」→「自動構成ウィザード」の順にクリックしてください。
画面を進めていく
そして、「配信のために最適化し、録画は二次的なものとする」を選択し、「次へ」をクリック」します。
▲1番めはライブ配信用にOBSを使う人のための設定になります。2番めは録画用にOBSを使う人向けです。
「基本 (キャンバス) 解像度」や「FPS」の設定が表示されますが、基本的に変更する必要はありません。画質・動きの滑らかの設定です。
ただし、ニコ生で配信する場合は、「基本 (キャンバス) 解像度」を1280x720、「FPS」を30に設定してください。ニコ生の仕様に合わせます。
「次へ」をクリックすると、「サービス」「Twitch」と書かれている画面が表示されました。
自分が使う配信サイトをこの「サービス」の部分で選びましょう(後述)。ただし、ツイキャスなど目的のサイトがない場合もあります。
配信サイトに接続する設定をしよう
「ツール」→「自動構成ウィザード」の画面を開いているという前提で、4つのサイトの設定例を見ていきます。
- YouTube
- Twitch
- ニコ生
- ツイキャス
実際にライブ配信してみましょう。
YouTube
YouTubeで配信する場合、同サイトにて「アカウントの確認」(チャンネルの確認)が必要です。最大24時間待ちになるので注意してください。
アカウントの確認方法は以下のとおりです。
- Google アカウントがない場合は、あらかじめ作成しておく。
- YouTubeにアクセスする。
- 右上のカメラアイコンをクリックし、「ライブ配信を開始」をクリックする。
- 表示されている赤色の「有効にする」ボタンをクリックする(ない場合は、すでに完了済み)。
- 電話でアカウント確認を行う。
▲右上のカメラアイコンから「ライブ配信を開始」をクリックします。
待ち時間のあいだにOBS側の設定を済ませておきましょう。まず、「サービス」を「YouTube - RTMPS」にします。
そして、「アカウント接続 (推奨)」をクリックします。「ストリームキーを使用する (高度)」と書いてある部分は無視してかまいません。
すると、ブラウザーが自動で開くので、画面を順に進めていきましょう。OBSを許可します。
ここまでできたら「次へ」をクリックし、しばらく待ちます。
すると、OBSがおすすめの設定を表示してくれました。「設定を適用」をクリックして完了です。
このあとは、「配信の管理」ボタンからライブ配信を開始できます。YouTubeはライブ配信の開始・終了方法で悩む人が多いので、事前に知識を得ておきましょう。
詳細については、下記ページをご覧ください。
Twitch
Twitchで配信する場合は、「サービス」を「Twitch」にします。
そして、「アカウント接続 (推奨)」をクリックします。「ストリームキー」と書いてある部分は無視してかまいません。
ユーザー名とパスワードを入力してログインしましょう。Twitchのアカウントを作成するさいに入力した情報をここに入れます。
認証に成功したら「Enhanced Broadcastingをテスト」にチェックを入れます。これで画質設定を自動化できます。
「次へ」をクリックしてしばらく待つと、OBSがおすすめの設定を表示してくれました。「設定を適用」をクリックして完了です。
あとは配信タイトルなどを入力して配信を開始するだけです。できればアーカイブの設定も行っておきましょう。
詳細は、下記ページをご覧ください。
ニコ生
ニコ生で配信する場合は、以下のように設定してください。
- 「サービス」を「すべて表示...」にする。
- 一覧から「niconico, premium member (ニコニコ生放送 プレミアム会員)」、または「niconico, free member (ニコニコ生放送 一般会員)」を選ぶ。
- 「次へ」をクリックし、しばらく待つ。
- 「設定を適用」をクリックする。
このあとは枠取り(番組作成)し、OBSから配信を開始しましょう。詳細は、下記ページをご覧ください。
ツイキャス
ツイキャスで配信する場合、OBSの自動構成ウィザードは事実上意味がありません。
OBSの設定方法については、下記ページをご覧ください。
録画しよう
OBSには録画機能が搭載されています。
画面を録画でき、これにより
- 録画だけ行う(ライブ配信せずに)
- ライブ配信・録画を両方同時に行う
ことが可能です。
使い方ですが、OBSに画面が映っている状態で「録画開始」ボタンをクリックしてください。
録画を終わりたいときは、「録画終了」をクリックです。
動画の保存先を開くには、「ファイル」→「録画を表示」の順にクリックします。
高画質録画するための画質設定については、下記記事をご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。