OBS Studio(以下OBS)を使って、TVゲームを高画質に録画するにはどうしたらよいのでしょうか。
このページで扱っているのは、
- OBSで
- 「TV」ゲームを
- 録画する方法
についてです。
「PC」ゲームの録画については、下記ページをご覧ください。
関連 【OBS Studio】PCゲームを高画質に録画するための設定ガイド
目次
必要な機材
必要なものは2個だけです。
- キャプチャーボード
- マイク
キャプチャーボードについては、近年発売されたものであればOBSに対応している可能性が高いでしょう。下記製品はあくまでも一例ですが、完全対応しています。
関連 失敗してわかった。おすすめキャプチャーボードを4個紹介します
マイクについても、PCで使える製品であればどのようなものでもかまいません。自分の声を動画に入れたい場合にかぎり用意してください。
【重要】OBSでなくとも録画できる
付属のキャプチャーソフトがあるから
基本的な点について確認しておきましょう。原則として、本来であればOBSは必要ありません。
なぜなら、一般的なキャプチャーボードにはキャプチャーソフトが付属されているからです。
付属のキャプチャーソフトにゲーム画面を映し、そのまま録画できます。したがって、TVゲームを録画したい場合に、わざわざOBSを導入する必要はないわけです。
▲出典 : 『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(スクウェア・エニックス)
OBSを使って録画する理由
それでもOBSを使って録画する人がいるのは、以下のような理由があるからでしょう。
- 購入した安いキャプチャーボードに、キャプチャーソフトが付属されていない
- 付属のキャプチャーソフトが使いづらい
- ノイズ抑制など、OBSの便利な機能を使いたい
- VTuber用のアバターを動画に入れたい
- ライブ配信のまえに、音量バランスを確認しておきたい
いずれにも該当しない場合は、以下の解説は読まなくても問題ありません。
ダウンロード・インストール
以下のとおりです。
- 公式サイトにアクセスし、「Windows」をクリックする。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行する。
- 「自動構成ウィザード」は、いったん「キャンセル」を選択する。
- 画面を順に進めていく。設定変更は不要。
- OBSのインストールが完了する。
もし「自動構成ウィザード」が表示されている場合は、「キャンセル」で閉じます。
より詳しいダウンロード・インストール方法については、下記ページをご覧ください。
キャプチャーボードの準備
キャプチャーボードのドライバーをインストールしておきます。ただし、製品によってはこの作業は必要ありません(自動)。
各機器の接続方法は、下図を参考にしてください。
ゲーム機側の準備も必要です。
- Switchは本体をドックに装着し、かつACアダプターを接続する(TVモード)
- PS5/PS4の場合は、HDCPをあらかじめ無効にしておく
- どちらの機種も、イヤホンはゲーム機から取り外す
ゲーム画面を映そう
録画するためには、最初にゲーム画面をOBSに映す必要があります。
そこで、以下のように設定しましょう。
- 付属のキャプチャーソフトは閉じる(重要)。
- OBSの「+」から「映像キャプチャデバイス」を選び、設定する。
- ゲーム画面がOBSに映る。
この方法は、
- ゲーム画面が映らない(真っ暗)
- ゲーム音が聞こえない(出ない、入らない)
という人が続出します。詳細な設定方法については、下記ページをご覧ください。
どうしても問題が解決しない人のために、より詳しい対処法の記事も用意しました。
録画の設定をしよう
ゲーム画面はPCに映ったでしょうか。問題がなければ、つぎは「設定」をクリックしてください。
「出力」タブを開いて、以下のように設定しましょう。
- 「出力モード」を「詳細」にする。
- 「録画」タブを開く。
- 「種別」が「標準」になっていることを確認する。
- 「録画ファイルのパス」で「参照」をクリックし、動画を保存する場所を設定する(ここに動画が作られる)。
- 「録画フォーマット」を「Fragmented MP4 (.mp4)」にする。
「録画フォーマット」の設定に注意してください。編集ソフトによっては動画を込めないことがあります。ただし、対処法があるので心配はいりません。
画質の設定をしよう
「出力」タブの設定
まずは「出力」タブを開いて設定します。一例ですが、下記画像のように設定します。
このあたりの画質設定についてもう少し詳しく知りたい場合は、下記記事をご覧ください。
「映像」タブの設定
つぎは「映像」タブの設定です。1080p/60fpsで録画したい場合は、以下のように設定します。
- 「出力 (スケーリング) 解像度」を「1920x 1080」にする。
- 「FPS 共通値」を「60」にする。
もし1080p/60fpsで録画すると重いという場合は、720p/30fpsに設定しましょう。こちらのほうが無難な設定です。
- 「出力 (スケーリング) 解像度」を「1280x 720」にする。
- 「縮小フィルタ」を「ランチョス」にする。
- 「FPS 共通値」を「30」にする。
解像度・フレームレートの詳細については、下記ページも併せてご覧ください。
フレームレートについては、キャプチャーボードによってはさらに「映像キャプチャデバイス」の「解像度」設定を変更しないと60fpsにならない製品もあります。
マイクの音を入れよう
ゲーム実況でマイクの音、すなわち自分の声を動画に入れるためには、あらかじめOBSのほうで設定しておきます。
- PCにマイクを接続しておく。
- 「設定」をクリックする。
- 「音声」タブを開く。
- 使用するマイクを「マイク音声」で選択する。
- 「OK」をクリックする。
もしマイクの音を入れたくないなら、「マイク音声」は「無効」のままでかまいません。
ゲーム音とマイク音を別トラックに録音することもできます(別撮り)。ただし、中・上級者向けの設定だと思ってください。
よくわからないことがある場合は、下記ページをご覧ください。
フルスクリーン表示にしよう
もしOBSに映っているゲーム画面を見ながらプレイしたいという場合、フルスクリーン表示にすることもできます。
- OBSに映っているゲーム画面上で右クリックする。
- 「全画面プロジェクター (プレビュー)」からモニターを選択する。
- フルスクリーンを解除したい場合は、Escキーを押す。
- 詳細は「OBSのプレビュー画面サイズを大きくしたいときの対処法6個」を参照のこと。
録画しよう
録画方法と、動画の保存先
ここまで設定できたら、あとは「録画開始」をクリックするだけです。
録画を終了したいときは、「録画終了」をクリックしてください。
動画の保存先は、「ファイル」→「録画を表示」でわかります。
ゲーム音とマイク音のバランス
動画を再生してみてゲーム音が大きすぎる、マイク音がゲーム音にかき消されているというときは、OBSの「ミキサー」の「デスクトップ音声」または「映像キャプチャデバイス」のスライダーを左に移動し、再度録画してください。
キャプチャーボードを使用している場合、音量調整はとても複雑な作業になります。何回かテスト録画し、じゅうぶんに検証してから本番録画を行いましょう。
このあとは
動画編集する
うまく録画できたあとは、動画編集に進みましょう。OBSには動画を編集する機能はありません。別途、動画編集ソフトを用意する必要があります。
たとえば、定番のPowerDirectorを使えば簡単に編集できます。
ただ、PowerDirectorは有料ソフトです。ほかの動画編集ソフトを使いたい場合は、下記ページをご覧ください。
YouTube、Xに投稿する
編集が不要であれば、そのまま動画を投稿してもかまいません。
ただ、よくありがちなトラブルとしては、X(旧Twitter)に動画を投稿できないというのがあります。対処法については、下記ページをご覧ください。
スクショ撮影する
OBSにはスクリーンショット機能が搭載されています。詳細については、下記ページをご覧ください。
2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。