OBS Studio(以下OBS)で画面録画していると、トラブルが起きることがあるかもしれません。
そこで、このページでは
- 頻出トラブル(Q&A)
- トラブルが起きたときの対処法
をまとめました。
【重要】ここに掲載されていないトラブル
OBS使用時におけるトラブル、およびQ&Aについては、下記ページにも情報を掲載しています。


どちらの記事もライブ配信用の記事と思われるかもしれませんが、録画目的でOBSを使う場合であっても基本的な部分は設定方法が共通しています。
したがって、トラブルが起きたときの対処法なども共通しています。ぜひ参考にしてください。
映像・画面・録画方法のトラブル
画面を録画したい
3種類に分けて画面録画のやり方を見ていきましょう。
(1)TVゲーム
SwitchやPS5/PS4などのTVゲームをOBSで録画したい場合、キャプチャーボードを用意します。
このキャプチャーボードがないと、ゲーム画面をOBSに映せません。したがって、必須の製品となります。「GC551G2」や「HD60 X」などの製品が無難でしょう。

キャプチャーボードを用意したら、OBS側で設定していきます。
- OBSにTVゲームの画面をOBSに映す。
- OBSで画質などの各種設定を行う。
- 録画を開始する。
難度は高めです。初心者泣かせの部分が多いため、慣れないうちはOBSでのTVゲーム録画はおすすめしません。

(2)PCゲーム
PCゲームの場合は、キャプチャーボードは必要ありません。
- OBSにPCゲームの画面をOBSに映す。
- OBSで画質などの各種設定を行う。
- 録画を開始する。

(3)スマホゲーム
スマホゲームの場合、まずはミラーリングソフトを用意しましょう。そうすることで、スマホの画面がPCに映ります。
あとは、PCに映っているスマホの画面をOBSで録画します。難度は高いほうに入るかもしれません。
- ミラーリングソフトにスマホゲームの画面を映す。
- OBSにその画面を映す。
- OBSで画質などの各種設定を行う。
- 録画を開始する。

画面が映らない、真っ黒、真っ暗
「映像キャプチャデバイス」で画面が映らない(例 : Switch、PS5/PS4)

「ゲームキャプチャ」で画面が映らない(例 : PCゲーム)

「ウィンドウキャプチャ」で画面が映らない

「画面キャプチャ」で画面が映らない

ここまで登場した用語の意味がわからない

高画質にしたい、画質が悪い
初期設定を変更せずに録画した可能性があります。
下記画像のように設定しなおし、再度録画してみてください。「映像エンコーダ」と「レート制御」がポイントです。「定数QP」(CQP)の値が低いほど高画質になります。
画質設定の詳細については、下記記事をご覧ください。



ファイルサイズ(容量)を小さくしたい
録画設定や録画時間にもよりますが、ファイルサイズが数GB~数十GBになるのは珍しいことではありません。
ただ、少しでもファイルサイズを抑えたいということであれば、いくつか対処法があります。
下記ページを参考にしつつ録画設定などを見直してみてください。

もし動画を撮り直しできないということであれば、PowerDirectorなど動画編集ソフトを使って対処しましょう。

取り込み範囲を指定したい、切り取りたい
クロップ(トリミング)する方法については、下記ページをご覧ください。


PCの動作が重い、カクつく
対処法は3種類です。
- OBSの設定を軽くする
- PCゲームの場合は、グラフィックス設定を下げる
- 各種設定を変更する
必ずしもPCスペックが原因とは限りません。
詳しい対処法については、下記ページをご覧ください。ライブ配信用の記事ですが、録画の場合もおおよそ同じ対処法です。


バックグラウンド録画、遡り録画したい
リプレイバッファー(遡り録画)を使えば、任意のタイミングで過去に遡って動画を保存できます。
裏で自動録画するので、手動で録画を開始する必要がありません。「録画開始」ボタンを忘れやすいという人も安心の機能です。
設定方法については、下記ページをご覧ください。

動画を分割したい
動画を分割する方法として、(1)録画「中」の分割と、(2)録画「後」の分割があります。
(1)については、OBSの設定方法を変更することで可能です。詳細は下記ページをご覧ください。


他方、(2)についてはOBSではできません。OBSでは動画編集できないからです。PowerDirectorなどの編集ソフトを使って動画を分割しましょう。

設定が難しい
初めてOBSを使う人のなかには、「設定が難しすぎる」と感じる人もいるでしょう。
とくに、以下の2点がハードルになるかもしれません。
- ゲーム画面がOBSに映らない
- 設定が複雑すぎて意味不明
このような状態であれば、別のソフトで録画するのを推奨します。
いずれもOBSよりも簡単に設定できます。

音のトラブル
ゲーム音が入らない、出ない、拾わない
(1)TVゲームの場合と、(2)PCゲームの場合の2種類に分けて考えます。
(1)キャプチャーボードを使用していて、ゲーム機の音が入らない


(2)PCゲームの音が入らない

ゲーム音が小さい

ゲーム音が二重になる、響く

マイク音が入らない、出ない、拾わない

マイク音が小さい

マイク音が二重になる、響く、ロボ声

マイクにノイズが入る、音質が悪い
OBSのノイズ除去機能を使ってみるとよいでしょう。これがいちばん手軽な方法です。

NVIDIAのグラフィックボード(GPU)が搭載されているPCの場合は、GPUでノイズ除去する方法もあります。



音質が悪い
音質が悪い場合、どう音質が悪いのかにもよりますが、一般的によくあるケースと対処法を下記ページにまとめました。

マイク音量・ゲーム音量の目安を知りたい
慣れていないうちは、一般的にマイク音量が小さくなりがちで、かつゲーム音量が大きくなりがちかもしれません。
マイク音量は黄色ゾーンあたり、ゲーム音量は緑色ゾーンあたりに収まるのが理想です。
詳細については、下記ページをご覧ください。

ゲーム音だけ、特定の音だけ入れたい
OBSには、特定のアプリの音だけを視聴者に聞こえるようにする機能が標準搭載されています。
詳細については、下記ページをご覧ください。便宜上、ライブ配信を想定して書いてありますが、録画の場合も音量バランスの取り方は共通です。


Discordの通話相手の声を入れたい
OBS側については、設定を変更しなくともDiscordの通話相手の声は動画に録音されます。PCゲームの音と同じ扱いです(デスクトップ音声)。
もしPCゲームの音が入るにもかかわらず、通話相手の声だけ入らない場合は、Discord側の設定ミスが考えられます。設定→「音声・ビデオ」→「出力デバイス」を見直してください。

音声を分けたい(ゲーム音・マイク音・Discord)
ひとつの動画内で、ゲーム音・マイク音を分けて録画する方法があります。これをマルチトラックオーディオといいます。
マルチトラックオーディオは、ゲーム実況動画でよく使われる手法で、録画後にゲーム音・マイクを別々に分けて編集したいときに重宝します。

ただし、OBSでの設定方法が少し複雑になる点に注意してください。マイク音が入っていないと誤解する人もいます。


もし、さらにDiscordなどの通話相手の声(デスクトップ音声)も分けたい場合は、下記ページをご覧ください。

録画「後」のトラブル
動画の保存先はどこ?
動画の保存先を開くには、「ファイル」→「録画を表示」の順にクリックします。
保存先を変えたい場合は、以下のように設定します。
- 「設定」→「出力」の順にクリックする。
- 「出力モード」を「詳細」にする。
- 「録画」タブを開く。
- 「録画ファイルのパス」の「参照」をクリックし、動画を保存する場所を設定する。
- 「OK」をクリックする。
動画を編集ソフトで読み込めない
OBSで録画した動画を編集ソフトで動画を読み込めないことがあるかもしれません。この場合、OBSでMP4に変換するか、または最初からMP4で録画することで対処できます。


動画を編集したい
OBSには動画を編集する機能はありません。したがって、動画編集したいのであれば別途編集ソフトが必要です。
おすすめの編集ソフトについては、下記ページをご覧ください。PowerDirectorなどを使えば簡単に見栄えのよい動画を作れます。


下記ページでは、OBSで録画した動画を編集したい場合のポイントをまとめました。

動画を投稿できない
YouTubeやX(旧Twitter)に動画を投稿するための基本的な方法については、下記ページをご覧ください。


スクショを撮りたい、サムネを作りたい
OBSのバージョンが26.0以降ならば、スクリーンショット機能が搭載されています。これを使いましょう。

その他
つい誤ってライブ配信してしまった
「録画開始」ボタンをクリックしようとして、ミスで「配信開始」ボタンをクリックしたことはないでしょうか。対処法があります。

2006年から15年以上、ゲーム実況のやり方の解説記事を書いています。書いた記事数は1,000本以上。ゲーム配信、ゲーム録画、動画編集の記事が得意です。
記事はていねいに、わかりやすく!ゲーム実況界の教科書をめざしています。